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ヴィクトル・エリセ監督の画は強かった。オープニングクレジットの黒い背景だと思っていたものが、実は映画内の暗闇で、徐々に明かりが射し込んでエストレリャの部屋の輪郭が浮き出てくるという演出からしてもう好…
>>続きを読む【あの時の父の顔は忘れられません】
夫がいないのよ 犬も吠えてるし あの朝 枕の下に父の振り子があったので 今度はいつもと違うと思いました もう父は戻るまいと かもめの家 ぽつんと一軒家 なぜパパ…
エリセやっぱいいわ…
静謐で、謎めいていて、しめやかに心に語りかける映画
語るところと語らないところのバランスの取り方が巧いから、難解っちゃ難解だけど、分からないなりに色々考えさせられるし楽しめ…
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結果的にかなり好きな映画の一つになったと思う。『ミツバチのささやき』は結局スペイン内戦後のフランコ政権の「抑圧的な空気感そのもの」なので、その時代のスペイン人にしか理解し得ないという意味では、3.1…
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父が消えた。娘のエストレリャ・アレナスによく見せてくれた振り子を残して。1957年9月の出来事。
アレナス家は引っ越しを繰り返して、城壁に囲われた町と田舎の間に建つ通称「かもめの家」に引っ越した。家…
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ヴィクトル・エリセが作り出すショットにおいて、「窓」は不可欠な要素に思われる。というのも、「窓」を通してもたらされる光が常に計算されているように思われるからだ。これは『ミツバチのささやき』でも『瞳を…
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映像が詩的で、娘による語りの形式も良かった。自殺シーンの湖面の夕景◎
・父と子の踊り、協会嫌い、山への発砲。
・妻による赤毛糸の巻き取り
・映画で殺される役にしかならない南の女。
・「思ったままな…
冒頭、窓から差し込む外光が露わにする黒の強さに恍惚。その光量が示すように、父娘の関係性の推移が語られていく。カフェで窓越しに交わす視線、煙草の煙の雄弁さ。隣の部屋で舞曲に合わせて踊る新郎新婦をカメラ…
>>続きを読む(C) 2005 Video Mercury Films S.A.