蜂の旅人の作品情報・感想・評価

「蜂の旅人」に投稿された感想・評価

saeta

saetaの感想・評価

3.8
続けて鑑賞して来て傑作も多かったアンゲロプロスの映画だが、主題も含めやや弱い作品だったように思う。
これマストロヤンニが出ていなかったら、どうにも締まらなかった作品だったんでは。
マストロヤンニが出てるせいか、ちょっとアントニオーニ的な黄昏た男のイメージもあり、アンゲロプロスの映画にしては珍しく菜の花が咲く陽光注ぐショットもあったりで、全体的に違和感のある映画だった。
SH

SHの感想・評価

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いろいろシーンはよく覚えているんだけど、なんとも言えない。もう一度映画館で観れたらいいな。
アンゲロプロスのシニカルな自嘲と見えるのはわたしだけでしょうか? テオ・アンゲロプロス「蜂の旅人」

スピロさん、少し早まりすぎです。
何も急いで開放する必要はないはずなのに。

発ちたい者は自ずから発つものですし、ご自身さえ無理に発つのを急ぐ必要もなかったはず。

うつ伏せのスピロは現実に交通事故で命を落としたアンゲロプロスそのままと重なりました。
goodbye

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3.9
ここではないどこかへの旅は、朝日を浴びて美しく始まるが、それを続けることはどこにも居場所がないことでもあり、徐々に主人公が自己を見失っていくようであった。
老人は朽ち、少女は飛び立ってゆく。
あ

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3.9
終わり方とか旧友に会うところは好き
後半の展開、描きたいテーマは理解できるし、人間だから、、、と思いつつも飢えたおじさんに見えてキツかった
霧、砂埃、煙草の煙、照明の靄と連鎖していく「煙の主題」が、蜂の大群として結実するラストシーン。死を前にした老人の傷は、何物によっても癒されることがない。彼にできるのは、自分が失った自由を他者に与えることだけだ。
ENDO

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4.0
初老の男が、家族や職を捨て、祖父や父がやっていた養蜂家になる。逃避がそこには含まれる。メランコリー。

そこに自由に生きようとする性的にも奔放な少女があらわれる。しかし彼女も逃避家なのだ。

2人はいつしかお互いを求め合うようになる。

手の演出。反乱軍時代のコミュニケーションとしてモールス信号のようにテーブルを叩く。マストロヤンニの手を血が出るほどに噛む女。そこに長回しで徐々に寄っていくカメラ。間際の手の痙攣とも思える動き。

主人公はイタリアを代表する俳優マルチェロ・マストロヤンニ。
アントニオーニの『夜』はテオに影響を与えた一本で、彼はそれに主演していたからだ。企画のきっかけはスウェーデンの小説家ラルス・グスタソンの『養蜂家の死』。

ギリシャの政治は常に、イギリスやアメリカの影響を受け、混乱を招き、国民を抑圧してきたが、独裁制があったときは、世界を変えられる希望があったらしいが、政府の崩壊とともに、希望も霧散してしまったという矛盾が映画に満ち溢れている。
菩薩

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4.2
きっと後三十年、いや二十年後に観ていたら号泣していたような気がする。老境に差し掛かり、親としての責任も全て果たし、ふと人生の無意味さを知り、職を辞し家庭を捨て蜂と共に旅に出る口ひげを蓄えたマストロヤンニ(以後、口ひげヤン兄と呼称)。過去を生きる口ひげヤン兄と、そんな彼につきまとうこれからの未来を生きる少女、本来交わるはずのない二人が出会う事で描かれる、繰り返される諸行無常、蘇る性的衝動。要するに働き蜂である口ひげヤン兄と、女王蜂である少女の物語で、働けど働けど、集めた蜜は搾取され続ける人生、その羽ばたきを何かに捧げ続けた人生、それも全てが終わった時に、幸せってなんだっけを過去に見つけに行く話、男と女、独裁制と共和制の話、だとするととてもシンプルで鑑賞しやすい作品だと思う。愛と老い、響は近いが非なるもの、禁欲的な前半から衝動的な後半への飛躍、そして突き抜けすぎた終末が心を揺さぶる。蜜を吸うかの如く口ひげヤン兄の掌からその血を吸う女王蜂、寂れた映画館のスクリーンの前で繰り広げられる情熱的な交わり、未来を羽ばたかせる為に消費される過去。まさに本人の言葉を借りればメランコリックを濃縮したローヤルゼリーみたいな作品、途中真冬の海に全裸で飛び込む旧友(当然ジジィ)が最高すぎるし、なんせこの少女が猛烈に可愛い、後最初に出てくる花嫁役の人も。寡黙と孤独、ヤン兄の佇まいはそれだけで芸術的、渋い。
ロラン

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3.5
アンゲロプロス的なロードムービーだけど、彼の中では微妙な一作。映画館の場面で、スクリーンの前に少女が横たわるショットは記憶にある。
屋台トラックを画面いっぱいに撮し、真ん中で退屈そうに音楽を聴く女の子へ徐々にズームしていき、最終的には手のクロースアップへ。
という一連のシーン、画面の変化が一番良い場面だった。

マストロヤンニが世話する蜂の巣箱が所狭しと並べられているのは墓石のようにも見えるし、立ち並ぶ家々のようにも見える。

ラストシーンは期待通りというか、ある意味お約束なのでワロタ。
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