不運な人々の作品情報・感想・評価

「不運な人々」に投稿された感想・評価

これはべらぼーに面白い。ドライヤーのなかで、最もアメリカ映画的というか、クライマックスのロシア人⇒ユダヤ人の暴動シーンなんかそうだし、凝った脚本と登場人物の多さもそうだ。
銃を突きつけられてからの、2階から1階への飛び降りシーンなんかめっちゃダイハード。敵の扇動者役の俳優の顔が強烈!顔面脅威!ゾンビ化したイザベル・ユペールのような顔!
もはや兄貴と呼ぶのもおこがましい
人の配置とか空間の使い方完璧すぎて圧倒される
ずっと見ときたい写真集作らせてお願い
<概説>

帝政ロシアにかつて生じた歴史的大虐殺。その当時のユダヤ教徒の苦難と、一人の女性の激動の生活を通じて描く。

<感想>

1921年といえばチャップリン等の娯楽映画隆盛期。

既にパントマイムの重要性も、映画が映画であることの意味も、両方理解されていたように認識しています。

それはつまり映像で魅せることの重要性ですがー

正直、本作は画が文に追われている印象を受けました。

怒涛の後半は『ストライキ』もかくやという迫力だったのですけれど、前半は映像よりも字幕が長い場面も。悪い意味で映像が忙しなく、メッセージ性ばかり記憶に残ってしまいました。

先の『ストライキ』や『霊魂の不滅』のような初期映像表現力については、実際見事だとは思うのですけれどね。
AS

ASの感想・評価

3.8
所有DVD再鑑賞。かなり昔に観たきりなんで殆ど忘れてた。
淀みに淀んだイデオロギーの相克。一貫したリアリズム構築の最中で、例えば幽体表現といった新機軸試行に驚く。グリフィスへの目配せを感じずには居られない怒涛の終盤!
甲冑

甲冑の感想・評価

4.0
これも『サタンの書』帝政ロシア版と言えるかもしれない。秘密警察の回し者は僧侶と化して接近するや男は突然に反ユダヤの扇動者となる。カインの末裔という言葉も出てくるがこのポグロムは以降のホロコーストの前触れのようである。ショットが短くなりスピード感が出てリアリズムな要素が出つつも半透明の幽体みたいな事もやったり技巧的になってきた感じ。
ラストの緊迫感が凄い。シャイニングのあのシーンの元ネタ的シーンがあった。ドライヤーってこんなストレートに政治的な映画撮ってたんだな。この映画の終わりと同時に鼻詰まりが治った。
lemmon

lemmonの感想・評価

3.7
信じる心は救われるって、どの宗教も同じようなものなのに、キリスト教はユダヤ教を信じるものを許さない。
あーほんとアホくさい。意味わからん。矛盾やろが。


これまで観たドライヤー作品の中ではダントツで物語がわかりやすく観やすい。
ヒロインの幼い頃からの信仰心の葛藤。
彼女を悪く言う輩の配役に、ドライヤー監督の悪意を感じる。みな顔が醜い。これはこれでなんか嫌だなあ😅。


畳み掛けるラストの群衆の描き方はほんと今観てもすんばらしい!
出てくるのは一般市民だけ。誰が悪なのか?
もうわからない。
怯える先にいるのは権力者達か?


いつの時代も被害者は普通の人々。
シンプルな物語の中、受け取れるメッセージは奥深い。


不運な人々。
なかなかでした😀。
Y

Yの感想・評価

3.8
1921年に制作されたという事実に驚愕する
この時代で既に透過する表現とかできるのか

リアリズムの起源
記憶としての映画

画面が美しい
虐殺にあっても群衆は群衆たる
ドライヤー監督4作目。ロシアにおけるユダヤ人虐殺の歴史。最後の集団の描き方が印象的。ドライヤーらしい絵画的な構図も美しい。
増殖する群衆が飲み込んでいくカットバックの凄惨さ

やはり漂う霊性
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