瓦礫の街ベルリンを背景に、戦争が子どもの倫理をどこまで破壊したかを静かに突きつける作品。
ロベルト・ロッセリーニは感情的な告発や説明を排し、廃墟を彷徨う少年の行為と沈黙だけで、戦後社会の空洞を映し出…
ドイツもまた敗戦国であるから、戦後間も無くは瓦礫だらけの街が広がっている。家族を愛していたはずの少年が、なんでそんなことをしてしまうのか。仕事もなければ、お金だって物だって騙し取られたようなもので。…
>>続きを読む2025年12月28日Amazonプライム、無料配信。
『ドイツ零年』
(Germania anno zero)。
1948年製作・公開。
イタリア映画。
監督、ヌーベルバーグの監督たちに影響を与…
めちゃくちゃ良かった。
なぜか避けていた系統ではあった所謂ネオリアリズムなんだが、ここまで刺さるとは思わなかった。
全ての責任を背負い込んで落下する少年のどうしようもなさを、非常にロジカルに描いて…
冒頭、敗戦直後のベルリンの本物の瓦礫の山を背景にして少年が駆けていく。ネオレアリズモの成功は、この圧倒的リアリティを誇る無料の舞台装置を得られたことも大きいのだろう。生きるために半ば強制的に瓦礫の…
>>続きを読む戦後まもないドイツ・ベルリン、空襲であちこち崩れ落ちた廃墟のような風景、主人公の少年の表情は終始暗く険しくて最初から最後まで何ひとつ良いことが起こらない映画ですが、ラスト近く廃ビルの中をさまよう少年…
>>続きを読む© Cinecittà Luce, CSC - Cineteca Nazionale, Cineteca di Bologna, Coproduction Office.