ユンボギの日記の作品情報・感想・評価・動画配信

「ユンボギの日記」に投稿された感想・評価

koms

komsの感想・評価

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見た目日本の戦災孤児かと思うけどお隣韓国の、なんと60年代の少年たちの話し…!
教育テレビで朝9時あたりに放送されていた
『にんぎょうげき』を思い出す。(手法)
写真をズームする動きの少ない映像だったからナレーションに集中できた
富井

富井の感想・評価

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韓国の少年少女を捉えたスチールのモンタージュと小松方正による詩の語り

十才の韓国少年、ユンボギ
「唐辛子は煮詰められていよいよ辛くなり、麦は死して新しき芽を吹く」
苦境、逆境に立ち向かう人間

このレビューはネタバレを含みます

途中までは朝鮮戦争の落し子の貧困についての話だと、どこか対岸の出来事に感じていた。しかし日本の植民地支配に対するナレーションによって視点がグッと変わる。主人公が急に自分の中に入ってきたような気がしてハッとした。

スチール写真にナレーションがついてる僅か24分の映画だが、ユンボギ君の苦悩を伝えるには十分過ぎる。
上旬

上旬の感想・評価

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「イ・ユンボギ 君は十歳の少年
イ・ユンボギ 君は十歳の韓国少年
イ・ユンボギ 君は韓国のすべて」
大島渚のモンタージュの手法を用いたドキュメンタリー作品。同じ原作で韓国では三度も映画化されているという。

登場する少年は実際のユンボギというわけではない。テレビのドキュメンタリーの撮影のために韓国に行った際に撮影した写真を使っている。この貧しい韓国の光景がこれ以降の作品に影響を与えたことを大島渚自身も語っている。

貧しかった頃の韓国を一人の少年に重ねて描く。大島渚監督はこのあと『絞死刑』など在日朝鮮人を多く登場させるし、またこの作品での「スチル写真をフィルムで撮影して映画にする」という手法を『忍者武芸帳』で用いるなど色々な意味で重要な一作。
tenta

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3.6
 イ・ユンボギの日記を題材としたクリス・マルケルの「ラ・ジュテ」(1962年)方式で語られる映画。静止画とモノローグと最小限の音で最小の映画を作ろうとしたのだ。今作品は「ラ・ジュテ」のように俳優や演出が無く、モンタージュによってそれらを結びつけている。現実から撮影したジャーナリズムとそれらを映画へと昇華する点では、方法は同じでも「ラ・ジュテ」とは全く違う作品だ。

 この作品に出てくるユンボギ少年は、つまり現地にいた様々な少年を一つにまとめあげてできている。モノローグの声によってまとめ上げられた少年像はユンボギというひとりの人間になる。ラストあたりで入る、少年とは別の大人の声で入るナレーションが、「イ・ユンボギ、君は韓国すべての少年である」と述べることからもわかる。イ・ユンボギ個人に起きた悲劇ではなく、韓国の少年全てに通底した悲劇とする、これはまさに政治的映画だった。

 ただ自分がこうした形式に感じたのは、映画と写真(静止画)の違いだ。鑑賞中、何度か映像を止めてしまうことがあった。それはその静止画とモノローグから喚起されるイメージに脳が考え込んでしまうからだ。あるカットで徴兵がモノローグで語られるとき、静止画は”徴兵”全てを描けない(大学のカットがその時使用されていた)。私はモノローグ上で語られるも、映像に写されない事柄を、おそらく脳が補填しようとしていたのだと思う。つまり、映画的にそれを見るというより、写真展の写真の前で考え込んでしまう状態になった。自分だけなのかもしれないが、映像より少ない情報量の写真は、返ってイメージをより喚起してしまい、映像としての一貫した流れを阻害してしまうのではないか?バラエティやテレビが、終始映像を垂れ流し音を絶やさないのは、考えさせる余地を与えないためであり、それとは反対に最小限の今作品は余計に考えさせてしまう。

 「唐辛子は煮詰められていよいよ辛くなり、麦は死して新しく芽を吹く」という男のナレーションが、ユンボギ少年に訪れる困難と再生を象徴し、また力強い詩的表現でもあってよかった。

 よく他国をここまで見つめて描くことができたなと思った。その視点は大島渚監督という視点から描かれ、日本視点でも韓国視点でもない。実際に大島渚が現地で撮ったそれらは、まさしく大島渚視点である。政治映画であるが、そこに国境はない。イ・ユンボギ少年が韓国すべての少年であるように、貧困にあえぐ全ての少年はイ・ユンボギなのだ。少し堅苦しい映画ではあるが、この訴えから目をそらしてはいけないと感じた。おそらく、この映画の訴えは、反響して日本に対しての訴えにもなったのだろう。
liverbird

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4.0
個人の記憶かと思いきや、それが集団の記憶にすり替わっていく様が圧巻。。!
alf

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2.4
韓国少年極貧日記。
ナレーション+スライドショーで、アナログ感がよりドンヨリさせる。

【私は犬です 私は人間じゃない だから見逃してください】
二度目の鑑賞。
昔「モンタージュ」の勉強で観た。

沢山の貧しい少年少女の写真が出てくるが、それを代表しているのがユンボギなのだと思った。
想像を絶する貧しさに言葉も出ないが、飢えて死んでもお母さん(ユンボギ達を置いて出て行ってしまった)さえ一緒ならそれでいいという言葉に胸を打たれた。
ゆ

ゆの感想・評価

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終始写真と音声のドキュメンタリー。
ナレーション、繰り返されるセリフが効果的だった。
「イ・ユンボギ、君は10歳の少年」

10歳の少年がこんな思いをしていいはずが無い。何歳の人間でも、もうこんな思いをしていいはずが無い。