蜂の巣の子供たちの作品情報・感想・評価

蜂の巣の子供たち1948年製作の映画)

製作国:

上映時間:86分

4.2

「蜂の巣の子供たち」に投稿された感想・評価

Kunihiro

Kunihiroの感想・評価

4.0
終戦3 年後に作られた戦災孤児を使ったロードムービー。台詞の所々に名言が。最後まで優しい子供たちに拍手。
眼は対象に完全に入り込み、頭は空白というか真空、なのに胸は何かでパンパンになり、何だかわからず鼻がシュンシュンしてきて、歯をグッと噛み締めている…それつまり感動ということなんだけれど、何度も何度も、ふいにその小さな波に襲われ思わず居住まいを正し、そして終盤では予想を超える大波がだっぱ〜ん!やってきた。もうボロ泣き。リアル孤児役者の演技なのか分からない涙と、画に漲る監督の意志にもう鼻までたれた。撮られたのが終戦からわずか3年後。監督自身が引き取って育てていた本物の戦災孤児たち。もうセリフ棒読みだとかどうでもいいこの感動の底にあるのは、言ってみればまあ只の思いやり。で豊かさの中で消えていったのが只の思いやりで、豊かさの果てに出てきたのは受験戦災孤児か。どっちが悲惨なのかもはや判りません。彼らにだって必要なのはパンよりも思いやりか。必見!


(youtubeで観れる)
ずらかるって良い言葉だ。今後使おう。将来の仕事場とかで。
山登りのシーンは理屈を超えて観るものに何かを了解させる力がある。強い。
トリュフォーを好きな人間がこれを嫌いなわけがないんだよなぁ。
フラハティのように映像それ自体で感動させる映画監督、日本には清水宏がいたということを再認識させられる傑作だった。

演者の台詞の抑揚の無さが過剰じゃないかと思うシーンも多々あったけど、キアロスタミらが撮った良質な映画のように撮り方や動かし方が良いと気にならなくなるという好例になっていて、子供らの所作や彼らのいる風景に何度も感動させられて堪らなかった。

終盤には辛いシーンも結構あるんだけど、そのどれもが実に胸を打つものとなっていて、特にあのおんぶしながらの山登りの勇ましさには唖然とするくらい感嘆してしまった。

しかしこんな頗る描写も撮り方も上手い監督、小津らと同じ頃に同じくらい評価されても良いと思うのに何故見逃されてしまったのか、作品を見る度疑問に思って仕方なくなる。
ほし

ほしの感想・評価

3.5
空はかくも青く、雲はかくも白い。決して開かれた空間のない西部劇。
こじ

こじの感想・評価

5.0
知り合いがすごい面白いと言っていて

ソフト化されていないので

映画館で上映しているなら

この機会にぜひ見に行った方がいい

と勧められ鑑賞。

すばらしい映画でした。

映画に出てくる

戦災孤児達は

実際の戦災孤児で

監督が引き取り

その子達の親が

自分の子供を見つけられるように

この映画を作ったそうです。

また

1948年製作なので

終戦の3年後である

戦後の原風景が出てきたり

戦災孤児達は

勉強したくても

学校に行けなかったり等

当時の日本の状況が

リアルにわかると思います。

とはいっても

コミカルなシーンもあり

伝えるべきメッセージを

娯楽に載せて

発信している素晴らしい映画でした。

戦争を経験していない僕たちは

こういう映画を見て

日本にはこういう時代があったんだ

ということを

見て「体験」し

忘れてはいけないと思いました。
ラピュタ阿佐ヶ谷「戦後独立プロ映画のあゆみ」にて。

ソフト化されておらず、なかなか観る機会がない作品です。ソフト化は難しいでしょうが、名作と誉れ高い作品なので観られる機会が増えると良いと思います。

戦災孤児の話です。清水宏自身が戦災孤児を引き取っていたようで、その孤児たちが孤児役で出演してます。戦争で親を亡くし、行く宛のない孤児たちが復員兵と出会い、働いて食べるということを学びながらお互いの信頼が強くなっていく姿を描きます。働くことはよいことですが、勉強がね、と復員兵が言うシーンはもどかしさを覚えます。学校の授業を覗いて校庭の砂でかけ算をするところも切なかったです。何より冒頭で「この子たちに心当たりはありませんか」と呼びかけている字幕に衝撃を受けました。その後の子供たちのゆくえが気になります。
Hero

Heroの感想・評価

4.6
「この子たちに心当たりはありませんか?」

鮮度も深度も桁違いな昭和22年、戦争の爪痕著しい敗戦国日本でその日その日を生きる戦争孤児たちと彼らが慕う復員兵との下関から大阪までのロードムービー。市場で買った食物を闇市で転売、塩田の耕作、木工資材の運搬、大人に混じって労働し食事と金銭を手に入れる。同情するなら金をくれと言わんばかりのその逞しさというか逞しくならざるを得なかった背景がちらついて苦しくなる。でも決して悲観的に彼らの旅路を切り取るのではなく、優しく見守る親の愛が至るところに見て取れる。それもそのはず、監督は実際にこの孤児たちを引き取り各々が持つ悲しい過去を映画という芸術に昇華した、持ちつ持たれつの関係ではあるのだが、彼らの親代わりとしてそして映画監督として行動を起こしたその生き様はかっこよすぎる。痛々しい戦後の原風景をバックにしたロングショットの哀しさ、イマヘイのパルムドール受賞作を彷彿させる山登りのシークエンスの力強さ、ちらっと顔を見せる圧巻のショットの数々には度肝を抜かれる。でもやっぱり抑えても抑えても隠しきれない零れ落ちる悲しみが涙を誘う。この映画はロッセリーニ、デシーカに並ぶネオリアリズモの傑作に位置づけていいと思う。

「彼らに金や食べ物をやるのは簡単だ、大切なのはいかに愛情を持って接するかだ」

《鉄道のある風景》

悪さをしながら暮らしていたみなしご達が下関で優しい復員兵と出会って、
まっとうな仕事を探しながら放浪するロードムービー。

有名なエピソードですが、8人の子供達は本当に清水監督が引き取って育てている戦争孤児で、タイトル前の字幕が親を探す呼びかけになっています。

年のせいか小さい子供、元気、笑い声
それだけで涙が滝のように流れた。
セリフが棒なのもかわいい。
タバコとのお別れには笑った。

映像もすごく良い。
roland

rolandの感想・評価

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「ありがとう」の映画や「がんばれ」の映画があり、これは「さようなら」の映画。
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