【鑑賞メモ】
唸る風。
タル・ベーラの映画はどれも、生活の苦しさや精神的な閉塞感が、肌に触れるような生々しさで迫ってくる。
外界からの隔絶。要因は、今回は降り続く雨ではなく、吹き荒ぶ風。
暗い家…
ニーチェの馬。というよりニーチェの終末。
ジャンヌ・ディエルマンが個人の構造であれば、こちらは世界そのものの機能停止。
5/4/26 強風の夜、当方44歳でこの作品。
ニーチェが崩壊に至った年齢に…
荒れ狂う強風が全てを塵に戻してしまう。
娘が井戸で水を汲むたびに水は少なくなっていく。
窓から覗く娘、丘からの来訪者、骨ばった馬
世界は荒みに荒んだあと、電球が切れるようにパタッと暗闇になり、二度と…
(2022年2月鑑賞)
息が詰まるほどの沈黙が支配する部屋の外では、ごうごうと風の音が恐ろしいほどに鳴り響いている。
繰り返されてきた父娘の日常が徐々に狂いだしてもなお、父は気づこうとしない。あるい…
このレビューはネタバレを含みます
背筋が凍るような死と暴力、恐怖の匂いで満ちているのに、言いようのない神秘的な美しさを感じた。
暴風に閉じ込められた小さな一軒屋が舞台なのに、そこに世界の全てが凝縮されているような気分になった。ひっく…