追悼篠田正浩。監督としてのピークは、本作だったと個人的に思ってます。低予算を逆手に取って斬新なセットと白黒のコンストラクトが激しい画作りで驚かせる。そして黒子が効いている。ヨーロッパでは受けたんじゃ…
>>続きを読む原題『心中天網島』 (1969)
監督・編集 : 篠田正浩
脚本 : 富岡多恵子、武満徹、篠田正浩
撮影 : 成島東一郎
音楽 : 武満徹
出演 : 中村吉右衛門、岩下志麻、他
近松門左衛門の人…
近松門左衛門の浄瑠璃作品としては、曾根崎心中や女殺油地獄に比べると知名度は少し劣るが、有名な作品を篠田監督が映画化。
アートシアターギルド作品だからなのか、かなり前衛的な作り。現代から始まり、タイ…
日本人のこういう痴話話に何か美を見出すという国民的心情、けっこうしんどいものがある
それはさておき、この時代特有の実験的試みはも少しケレンの分かる監督でないと難しいのではないかな
どうも画がノッペ…
【所感】
本作は時代劇ではあるものの、通常の時代劇とは異なっており、徹底的に人工的かつ抽象的になっている。
分かりやすく言うと、視聴者に”これは演劇であり、作り物である”と自覚させるメタ演出がなされ…
2025年7月、日本映画専門チャンネルで視聴。
モノクロ映画の岩下志麻様うつくしや!!!
小春「誰が女に女郎をさせたんやろ」
男「俺も次はおなごで生まれよう!」
この対比つらいな。小春の嘆きは世…
原作者・近松門左衛門の「虚実皮膜論」をベースに、それもなるべく近松に忠実にやりたい篠田監督の目論見が一貫してあったおかげでここまで見事に結実したんだなと思う。治兵衛の女房おさんと、女郎の小春を岩下志…
>>続きを読む