このレビューはネタバレを含みます
第二次大戦後、低予算のジャンル映画でカルト的に支持されるサミュエル・フラー監督が、ザナック・FOXで制作したフィルム・ノワール。
タフな一匹狼と、彼に惚れた女がスパイ工作に巻き込まれる中、スパイと…
サミュエル・フラーは『最前線物語』を一度観たきりだった。それも滅法面白かったが、これもすごい。殺伐と暴力のあいだに、ジーン・ピーターズの情愛、菅井きんを彷彿とさせるセルマ・リッターの哀愁が叩き込まれ…
>>続きを読むサミュエル・フラー監督作品。時代を反映したスパイもの。スった、或いはスられたバッグに入っていたものから始まる巻き込まれ系のサスペンス。やっぱりこういう役柄が似合うリチャード・ウィドマークが良い。女の…
>>続きを読むスリと映画は相性がいい。ブレッソンの作品も然り。
そこに男と女の恋、警察の追跡、共産党スパイとが絡み合う。ハードボイルド。
川辺に飛び出して孤立しているスキップの住処もなんか良い。
あとはジョーイと…
「スられた女」ならわかるんだけど…
ニューヨークの地下鉄車内で財布をスられたキャンディがスリのスキップから取り返そうとするが、警察、FBI、共産主義者も、財布の中に入っていた政府転覆の機密情報を追い…
ヒヤッとするビール瓶をカメラに向かって投げるとこもターザンするとこもおもしろい。ジーンピータースもリチャードウィドマークの悪そうな顔にもとにかくもうもう盛り上がるけど、なによりモー。モーが死ぬ前に語…
>>続きを読む49.2087
鮮烈なまでの暴力と赤狩りを背景にした共産スパイとの攻防。タイトな上映時間に対し、シンプルにテンポよく語られるサスペンスは切れ味抜群。見どころはやはり冒頭のスリシーン。誰目線の物語か…