島津保次郎監督のハイセンスなBGで活かしたレディを演じた「兄とその妹」と対象的な清水宏監督の、煙草を燻らせ頽廃美の極致を魅せる桑野通子を観るためにある映画と言って良く、港横浜の風情溢れた彼佐野周二と…
>>続きを読む横浜でホステスをして息子を育てる桑野通子は借金に縛られて低賃金で働きどこへ行くこともままならない。
ダンスホールでただひとり踊る桑野通子。スタジオ撮影が主となるなか、小学校の門前で息子に追い返されて…
ダンスホールの天井の高さと奥行きが凄い。それぞれに行き場のない苦悩を抱えて、うなだれたように佇むおんなたちを背景にひとり背中を向けて踊る、寂しさと悲しさが極まったシーン、やたらと美しくて胸が苦しくな…
>>続きを読むお話はひたすらに辛いのだけど、ところどころでハッとするような美しい画があり、余計に辛さを引き立てている。とても上手いし、子供の描き方は相変わらず素晴らしい。
爆弾小僧と突貫小僧はどう演出されてああい…
横浜は本牧にあるチャブ屋で働く桑野通子に宿る女の強さ。戦前のアパートメントとダンスホールの天井の高さやその和洋折衷のモダンさ。スタンダードサイズの中で踊りも喧嘩もその奥行きの深さによって演出されるが…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
ほぼほぼセット撮影による清水宏。
馬鹿みたいに広い店内を、うなだれる同僚達の中で一人踊る桑野通子。
そして数少ないロケ撮影では見晴らしの良すぎる道沿いを、左方向へは子供とともに歩かせ、帰りの右方向…
ホテルのキャバレーで働くシングルマザーと可愛い坊やの慎ましい物語だが、坊やは母親の職業のせいでいじめにあい、疎外されていく。あまりに救いのない物語でびっくり。学校を移ってせっかく新しい友達連れてきた…
>>続きを読む松竹株式会社