カルロスの作品情報・感想・評価

「カルロス」に投稿された感想・評価

実在のテロリスト”イリイチ・ラミレス・サンチェス”コードネーム「カルロス」の半生をオリヴィエ・アサイヤス監督が映画化。
元々はフランス・ドイツ合作の3本のミニドラマシリーズ/TV映画で、劇場版に再編集されて、日本でも数年前に公開してた。当時見たかったけど、ボロボロだったので観に行けなかった。

オリヴィエ・アサイヤス監督の撮りかたは変わってるんだけど、これを観て、登場人物に自分の心境を不自然に語らせるのがやりたくないんだろうなとわかった。あくまで自然にドキュメンタリータッチで撮ってる。

当時の風俗や革命に熱狂する人間の様子が分かる。とりあえず全員が煙草をスパスパ喫ってて、カルロスは出てくるシーンぜんぶで喫ってんじゃないかと思ったくらい。

最初は革命を目指していたんだけど、段々と口だけになって、カルロス自身が、批判していたプチブルのようになっていくのは、かなり惨めだった。元々暇なときは女としけこんでるか酒を飲んでばっかりなので、国の支援を受けられなくなって活動できなくなっていくと、遊びに拍車が掛かっていく。どんどん太っていく。時代遅れの骨董品はその通りの台詞だった。

エドガーラミレスは晩年やOPEC襲撃前の太っている状態を再現していた。エドガーラミレスはこの監督の演出に合わせた自然な演技をしていて、力が入ってた。

最初は国への不信感や理想を求めてだったのが、段々と国家間の争いの駒としていいようにテロリストたちが利用されていったのがわかる。テロリストたちは自分たちが国を利用してると思ったのだろうけど、実際は逆だった。
完結編だと資金や支援に口うるさくなってる様子しか出て来なくて、栄光編のようなテロ活動は出来なくなってる。
カルロスを捕まえたのが野望編でカルロスに撃たれた刑事だったのがドラマチックだった。
理想を実現できず堕落していった人間のドラマとしてもおもしろかった。第二部の栄光編が派手でおもしろかったけど、完結編もよかった。

こうしてみると、ヨーロッパは昔からテロが頻繁に起こっていたんだな。最近の話かと思ってたけども、意外と多かった。
映画として面白いしすごい!6時間弱一気に見てしまう勢いのような何かがあると思います。
ただ実際の話としてはそんな感想で済む話ではない。
時代がそうなんだからと一瞬思うけども今も変わってない気がする。
力だけではダメだと思う。
力作です。
三部構成で、ゴッドファーザーに近しい。
台頭、隆盛、没落。

革命家の生き様と70年代の時代が生々しく映される。すこぶるかっこいい。いちいち車もかっこいい。ヨーロッパの街並みやカタコト英語⁈訛り英語も気持ちいい。

光と陰は栄光と挫折。

四、五年前ユーロ⁈でやってた時に長時間過ぎて断念したが、観るべきでした。
朝癒すとの相性は良さそうだ。

テロのシーンが何個かあるが、中々いいすよ。立て篭もりシーンも 狼たちの午後 を見返したくなる。
keiji

keijiの感想・評価

4.3
淡白ながら野心のある力作。マフィアのボスの様な風貌と口調になっていくエドガー・ラミレスが凄い。
超絶大傑作。

冷戦時代の革命家の半生を映画化したもの。世界中のありとあらゆる諜報機関、テロ組織が出てくる。

一部、二部は、バイオレンス&サスペンスタッチで、三部がスコセッシの『カジノ』や『レイジング・ブル』を思わせる、堕ちに堕ちていく男の話。スコセッシ好きなら絶対好きだろうね!
特に主人公の体型の崩れていきっぷりは『レイジング・ブル』のデニーロを間違いなく越えてるw あれはホント凄い!

仲間たちのキャラ立ちもよいし、音楽もよい。革命ならPUNKだろって発想なのかは知らんが、PUNK使われまくり。特にWIRE。アサイヤスさん!警察ぶっ殺して逃げるシーンでこの曲流すなんてサイコーじゃないか。
SN

SNの感想・評価

4.0
かつては英雄としてその名をはせた"カルロス"の盛者必衰の運命を、冷戦という激動の時代に呼応させるように描き出した大作。

ボリュームはゆうに5時間を超え、詰め込みすぎな感もなきにしもあらずだが、優等生アサイヤスらしく、品よくまとめている。多少の知識はあらかじめ要求されるも、人間ドラマとして側面もあるために途中で置いてかれることはない。三部構成もビシッと決まっていて、一度に見ても、複数回に分けて見ても存分に楽しめる。

1〜2部では時代の寵児であったカルロス。3部では一つの時代の終わりとともに没落していくカルロス。文字通り時代を背負っていた男が時代に捨てられる。カリスマではあったがチェゲバラではなかった。常に慎重な態度で、理性的に物事に対処していたカルロスは、最後まで職業軍人の域を抜け出すことはできなかった。人間的魅力の欠如。尊敬されるにしても、その功績によって。淡々としたカメラによって人間哀歌になることさえ拒まれる。


そしてエドガーラミレスの雄臭い存在感。新たな時代のベルモンドとも呼びたくなる。
砂場

砂場の感想・評価

4.0
5時間40分の超大作だ!オリヴィエ・アサイヤス監督作。
70年代に世界を震撼させた実在するテロリスト・カルロスをエドガー・ラミレスが熱演。
オルタナロック好きのオリヴィエ・アサイヤスだけに、WIREとかブライアン・イーノのサウンドにのって銃撃、破壊、逃走。
かなり破壊的な実話に基づいているのにこの映画は妙なポップさあり。フランスな感じの抑制されたアクションもGood!!
海外視点で日本赤軍のテロっぷりを描いたという点が重要。
いい映画というより重要な映画だと思うけど、あんまり知られてないかも
紫色部

紫色部の感想・評価

4.0
2017.2.19 DVD

映像として何かを語ることを徹底して拒むアサイヤスの即物的な語り口(一方で「ゴッドファーザー」や「レイジング・ブル」的な演出が散見されたり、グルーヴィーなロックサウンドを随所で流す柔軟さ)と、カルロスの20年間を三部に分けてひたすら追う怒涛の5時間33分の果てに待つ壮絶な歴史の流れのカタルシスに疲弊しつつ打ちのめされた。これこそまさに大作と称すべき傑作。
koi

koiの感想・評価

3.3
Amazon Videoで、第1部、2部、3部に分かれているのを見て。トータルで5時間半を超す長尺。1部だけではわからなかったが、すべてを見て、ようやくじわじわ来る作品。

事実に基づく話ならではの限界もあるが、驚きも大きい。
320

320の感想・評価

3.0
170202
godfatherの様な哀しみは無いが、長い映画は素晴らしい。1時間30分。1人の人を知るには短い。ダイジェストではなく、ディティール。そんな映画を観たい。
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