無頼の作品情報・感想・評価

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「無頼」に投稿された感想・評価

ヤクザ映画というより、任侠の世界に生きた男の一代記映画といった感じで東映っぽくないです。やはり井筒監督の映画だなぁと感じます。
主役の松本利夫より姐さん役の柳ゆり菜が印象深い。『純平、考え直せ』で感じた通りだ!僧侶役の三上寛も良かったな。『名建築で昼食を』のマスター役でも思ったけど、どんどん、声まで原田芳雄に似てきて不思議な気持ちになります。

ちなみに、北陸代理戦争について少し予習しておくとニヤニヤ出来ます!(雪のジープ走行シーン)

あとコレだけは言いたい!
パンフのラストページ、もう少し活字大きくしてくれぃ!(キャスト調べるのに虫眼鏡が要る)
井筒監督の集大成と言っても過言ではない、超気合いの入った骨太ヤクザ映画!ブラックユーモアも満載、バイオレンスは徹底的、こういう武骨な映画を撮れる人は本当に貴重なのでまだまだ新作が観たいです。

井筒監督作の特徴のひとつですが、今回もいい顔の役者が勢揃いしているのも最高です。圧倒的な量の顔、顔、顔。どこを見てもギラギラとした熱を感じます。

溢れ者(良い言葉)たちが血を流し、時には心を交わすさまを淡々と見せていくところに立ち上がってくる物寂しさ。これはややノスタルジック過ぎる気もしましたが、好みの問題かもしれません。

また、「男らしい」昭和という時代を懐古することによる居心地の悪さについてはもう少し批評的な視点があっても良かったのではないかと思いました。それが「ノスタルジー」とは両立できないという難しさもありますが…。
てっぽ

てっぽの感想・評価

3.5
146分に昭和30年代から現代までの男達の物語が凝縮されている。
登場人物が多くて流れが難しかったけど、何回か見たら楽しめるかな…。
井筒監督の渾身の力作!
ヤクザ一代記。
昭和から平成迄描く所が注目で観にいきました。

かなり気をつかって、もちろんお金もつかって再現された美術がいいですね。
服とかどこで見つけてきたのかしら。

あとやっぱり車が時代表現としてすごく有効。日産パオとか不意打ちでした。
ハブ対マングースとかも。

ただ一代記なので淡々と進みます。
露天風呂の所はビジュアル的にすごかったですが、即戦争ともならないのでヤクザ映画的な盛り上がりはありません。
が、節目節目にくどいくらい時事を入れ込み、丁寧に描いていました。

姐さん役の柳ゆり菜さんよかったですが、
終盤、も少し老けてもよかったのでは。

よく見る顔が少ないので没入出来ました。
ロマ

ロマの感想・評価

2.9
な、な、長かった…。ただ長いだけの印象。登場人物とエピソードの多さでなかなか物語の中に入っていけず。苦労人で義理人情に厚いからなんだろうけど、トップににのし上がるくらい魅力的かといえばイマイチ伝わらず😥
Cliff

Cliffの感想・評価

3.7
最初がやくざのなにがなんだかわからない感じで退屈だったが、中盤以降はわかりやすくなってよかった。
日本版ゴッドファーザーをやりたかったのかなと思った。
ゲタ

ゲタの感想・評価

-
『愚直なまでにまっすぐに描き切る、もはや井筒一代記とも呼べる逸品』

昭和を生き抜いたヤクザの一代記
と言葉で言ってしまうとチープだけど
それを説得力ある形に落とし込むまでに

どれだけ計り知れない苦労があったのかと思うと
どのシーンも瞬きがもったいないと思えるほどの
"昭和"の再現っぷりにとにかく脱帽

お話は決して手放しで共感できるような
生ぬるい世界ではないし
なんでこんな細かな描写ができるんかいなと
首を捻ってしまうほどに凄惨なシーンも多い

けどこれがノスタルジィのなんの言われようが
監督のやっぱりやりたいことなんだろうなって思うと
逆にすごく潔くて清々しい

まるで「絶対実写で撮る」って譲らずに
ジャンボジェットまで購入して破壊しちゃうと
あの監督と妙にダブってしまったのは自分だけだろうか

ほんまにお見事👏🏻
そういって観終わりに拍手したいほどの
2時間半弱のひとときでした

ただ胸をギリギリさせるような
緊迫感のあるシーンは特にありません😅

「現実なんてそんな格好いいもんちゃうわ」
という監督のニヒルな笑顔が浮かんできそう
そしてこの映画は それで十分なのだと思う

[18:15]スクリーン①
井筒作品は「パッチギ!」の2作と「黄金を抱いて翔べ」ぐらいしか観てない(「二代目はクリスチャン」も大昔にTVで観てるかもだが、あんま覚えてない)ぐらいの、超弱者ポジションってことでひとつ。

1950年代を起点に、静岡のヤクザ(おそらく架空)である主人公、井藤正治の一代記を中心に戦後史を描く、長編アウトロー映画。

その概略も含めわかりやすく「仁義なき戦い」シリーズがオマージュ(その系譜に連なる「北陸代理戦争」は直接引用&メタ構造ともなる)されている。

なんですが、お話的には最終的に2010年代ぐらいまでいくので、おのずと長尺かつキレキレバイオレンスは徐々にトーンダウンしていき、全体的にはゆったりしたテンポ感だったりして。

そこもあって、先日井筒監督が出演していた「アトロク」で宇多丸氏も引き合いに出していたように、一番近似の作品はやっぱ「アイリッシュマン」かなとか思いました、私も。

で「アイリッシュマン」と比べると、出てくる社会的事件が当然ほぼドメスティックなので、昭和知ってる世代の日本人として普通に理解が早いというのは、ストレスレスではあります。

しかもスコセッシみたく時制いじったりとかややこしいせず時系列で進むので、さらにわかりやすいんですが...ま、ちっと長さは感じてしまうかなぁ、正直なところ。

予想されたことですが、平成以降、なんなら80年代ぐらいから一気にテンションがフラットになってきて、そのブルージーさも味わいあるっちゃあるけど、結構ここに出てくるヤクザの皆さん、主人公を筆頭にほぼご機嫌な余生を過ごされたりするので、「いい気なもんだ」感は否めないしねぇ。

でもって、どうしても「昔は良かった」式のノスタルジーもふわっと香ってきて、そこは井筒さんとは世代違うのもあって乗れないんですが、井筒戦後史観を作品を通して表現したという意味で、興味深くはありました。

特に主観というか思い入れが炸裂してるのは、木下ほうか演じる中野という人物のシークエンスで、これはもう明らかに野村秋介がモデルになっていて、ぶっちゃけ「ここまで美化する?」とも思うものの、この振り切り方は面白いな、と。

「いい顔」揃えたキャスティングの妙、そして泉谷しげる「春夏秋冬」と小林旭「熱き心に」という作品テーマと絡めた選曲の必然性と、そのあたりはやっぱ外さない、制作期間の長さも納得の力作です。
中野先生が強烈!

ヤクザも生き方のひとつ、生まれた親と環境は変えられない

しかし何とも大河にしては安っぽさが拭えない
どこか全てなのか空虚な寂しさがある
映画くらい借りて欲しいがケチな東映め!

あとそろそろピアノで湿っぽくするのやめようや
ダサいわ!
やくざ映画やるなら美意識を持ってカッコつけて欲しいところ
劇場2021-3 KBC-①

井筒和幸監督作品
正直『パッチギ』以外あまり好きではないが、8年ぶりで、かつ昭和任侠史的作品との評判を聞き鑑賞。監督インタビューでも力入ってたなぁ!
昭和史だから時代時代の車集めるの大変だったとか、893関連の皆様への取材も相当やられたとか。

その力が、やはり入り過ぎなのか、想いが強すぎて何でもかんでも詰め込み過ぎた感が否めない。
昭和極道史紙芝居といったところか。

ある極道の半世紀なら、もう少し山場を高くしてその山場を少なくしても良かったのではないか?

そして主演の松本利夫もそうだが、総じてキャスト全体的に極道感が感じられない。みんないい人にしか見えない。身内に向けた愛が強く出てそう見えるのか・・・

しかし、ある極道の生涯を通じて戦後の「昭和」を描きたいのだとしたら理解できなくもない。
それはそれで納得もいくというものでありました。井筒監督の映画愛が、随所に散りばめられています(^^)
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