全体を闇に包んだモノクロの中、嫉妬と屈辱に我を忘れた源五兵衛の太刀を構えた姿は妖のそれで、修羅となり命を刈り取ることに執着した彼の体や表情からは異様な殺気と色気がみなぎっていた。小万を殺った源五兵衛…
>>続きを読む凄まじいな、これ。
勇ましく啖呵を切っているように見えても本当は優柔不断で情に流されて、気付いたら泥沼にはまりこんで手を汚し、でも殺したのは同志で最後はもう目的すら失ってどう生きたらいいかわからな…
あまり歌舞伎には詳しくないが鶴屋南北の演目が原作らしい。忠臣蔵の外伝的な立ち位置?だとか。遊女に入れあげ仇討の資金をだまし取られ関係者を軒並み殺害し続ける修羅と化した主人公。はた目から見るとなんと…
>>続きを読む監督 松本俊夫 修羅(1971)
いやもう超がつくほど面白かったし、劇場で見れてよかった作品。
冒頭の御用 の行灯の灯だけがゆらゆらと闇の中で揺れている時に傑作だと確信した。
白黒の時代劇モノ…
漆黒の闇に血塗られた地獄絵図。光と影が織りなすアヴァンギャルドな映像美。
巡り巡って手元に戻った百文に愕然となる、何とも不条理なラスト。
仇討ちも成し得ず、一度は身請けした小万にも手を下し....
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モノクロを活かした明暗のコントラストが超かっこいい。向かい合う二人を横にズーッとスライドしてワンカットにしたり、同じシーンを違う角度から数回リピートさせたり(小万の夫が樽の中で自死するシーン、何度も…
>>続きを読む「反復」が映像としてのテーマになってる。
やる/やらないのルート分岐で見せるストーリーなんかも、同じ場所、同じ演技の反復。
ラスト、同じ演技の反復を5回くらいリプレイするのは最高。ドッキリ番組の演…