潜行者の作品情報・感想・評価

「潜行者」に投稿された感想・評価

tanigucci

tanigucciの感想・評価

4.0
男は全てを失った
愛と欲望の逃避行
その彼方に待つものや如何に

DVDに収録されている、
バッグスバニーのアニメも面白かった
tych

tychの感想・評価

3.8
濡れ衣を晴らすため、脱獄し真犯人を探す男。次々と協力者が現れ、整形で顔を変え、真犯人に迫る。始まって一時間程は主人公目線でのドラマ展開で、イリヤナイシュラー監督「ハードコア」を思いだした。この実験的画面に加え テンポも快調。主演のボギー夫妻もスターらしくて良い。
Ricola

Ricolaの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

主人公目線で話がずっと進み、ボギーの顔が映らなくて不安になった。
しかしかなり経ってからそうする理由がやっと分かった。

構成やカメラワークが特徴的で、だからこそできたストーリーだと思う。

展開も多少の意外性があって、観ていて油断ならない感じだった。

そしてやはりボギーとバコールカップルの美しさは目の保養。

完璧な名作とは言えないかもしれないが、ハラハラするし驚きもあって楽しめる良作だった。
pier

pierの感想・評価

4.0
整形して真犯人を捜すため、前半は声のみでその後も顔面包帯姿のボギー。
バコールとは三度目の共演で息ぴったりな感じ。
初見。
殺人の濡れ衣を着せられた男が逃げながら真犯人を探す筋書きということで、後に映画でリメイクされたテレビドラマ『逃亡者』の元ネタになった映画であるらしい。途中で顔を整形手術する流れは後のゴッタ煮的近未来ノワール『マイノリティ・リポート』でトム・クルーズが虹彩認識偽装のため眼球取り替え手術を受けるシーンを思わせる。整形手術した後の顔がハンフリー・ボガートなので、逆算的に前半ずっと主人公の顔を映さないという手法がとられている。全編一人称視点のフィルムノワール『湖中の女』は未見だが有名で、果敢なる失敗作という評価を聞くが、アイデアはこちら『潜行者』が先で、しかしワーナーはリスクを恐れてゴーサインを出さず、『潜行者』監督からアイデアを聞いた俳優ロバート・モンゴメリーが全編一人称で『湖中の女』を自ら監督して撮り、ワーナーの重役はMGMのその挑戦を見て『潜行者』の撮影にOKを出した、みたいな話を何かで読んだ。『湖中の女』に関しては原作小説における探偵フィリップ・マーロウの一人称語りを映像で再現するというコンセプトでの一人称視点であるらしい。そちらがどの程度カッチリした一人称なのかわからないがこちら『潜行者』の場合は実景ショットはガンガン入るしボガートが後姿だったり画面内にいなかったりすると普通の三人称視点になるし一人称視点の時もさりげなくカットを割りまくるし、なかなかのゆるゆるである。しかし一人称視点であっても手持ちカメラにはならず端正な画面を保っていてそこは驚かされるというか、一人称という突飛なことをやってもクラシカルなプロの流儀からは文字通りブレないというかっこよさがある。そしてこの一人称視点によって主人公の逃げ場のない雰囲気を出すことにかなり成功しているし、それよりも、主観になることによって逆に、いったいこの主人公は誰なんだ、どういう男なんだ、というミステリアスさを、この映画は作り出している。これが意図してのものかどうかはわからないが、『湖中の女』が目指した効果とは別の効果が出ているといっていい。映画の一人称は小説の一人称と同じようにはいかないのだ(だからカーペンター『ハロウィン』とかデ・パルマ『殺しのドレス』とかの一人称視点の使い方はえらいと思う)。それはなぜなら、小説がどうしても主観というものから逃れられない性質を持っているのに対し、映画は逆にどうしても客観という性質から逃れられないのであり、この点では真逆の性質を持つメディアであるからだろう。後半は普通の三人称になり、サンフランシスコの街のロケーションをうまく使ったサスペンスが、いよいよボガートの演技とともに展開する。主人公の顔の表情を見ることができる、ということが何か特異な事のように思える。ここで劇映画の通常が異化されることになる。
他にも興味深いことはいくつもあって、中盤、整形直後で包帯で顔グルグル巻き、声も出せないという状態のボガートのパートがけっこう長々と続くのだが、前半の全く顔を映さない《ボガートでない》パート(主人公の顔が見えないということが観客にとっては主体性の欠陥した映像に感じられる)と、後半の完全にボガートの顔を映す三人称視点《ボガートである》パート(客観的視点であるにも関わらず主人公という主体が一気に強調される)があっての、この中盤パートは、三人称視点でありながら顔が映らない、キャラクターが確立しない《ボガートであると同時にボガートでない》《ボガートのボガート性を捉えられていないという意味において厳密に三人称視点と呼べるかどうかわからない半三人称視点のような状態》(半主体的映像)という事態が起こっていたりする(これが映画における「仮面」の効果であることに気づく)。
通常の劇映画における主人公と観客の、主体の一致みたいなものが一本の映画の中でグラグラと揺さぶられ、夢を見ているような不思議な魅力がある作品で心に残る。
ボガートが高層マンションの階段を駆け降り路面電車に乗って逃げるシーンの、躍動する世界、その画面に雰囲気のあること。フィルムノワールで起こることは普通の物語よりもあっけなかったり強引だったり突飛だったりしたほうが、終盤などああこれこそフィルムノワール的因果律だ、悪夢だ、これよこれよ、と思ってしまう。でもこの映画は他のフィルムノワールとは少し違う終わり方(大オチというか締め方というか)になっており、だいたいのこの手の映画では主人公が一人寂しく観客に背中を向け歩き去り終わるようなところだが、そういうのと比較するとこの映画はハッピーエンドだ。いや実際はハッピーエンドともいえず、ボガートの無実は晴らせないまま終わり、諦めてヒロインと二人で南の国に逃避、という。この終わり方がいちばん最高じゃないか。赤狩りの風潮が影響しているっぽいのだが、現実という嫌な場所にはさっさと見切りをつけて自分本位に潔く、あったかい遠い世界に逃げる、みたいな究極ともいえるニヒリズムにしびれてしまった。
rico

ricoの感想・評価

3.7
実験的な演出が楽しい。最初の方はほんとにゲームみたいだった。が話の筋が大したことないのでラストに行くにつれて尻すぼみに。
ほし

ほしの感想・評価

3.0
1時間後にようやく拝めるボギー。『湖中の女』は前年だがその効果に疑問が残る。ギャラが安価で済むというわけでもないのに。

このレビューはネタバレを含みます

物語自体はどうってことないが、導入部から妙に実験的な演出でワクワクする。クライマックスの落下は人形と分かっていてもなかなかエグい。終盤のバスターミナルでボギーに「希望」が伝播する演出、ペルーのカフェでの再会シーン、目と目が合ってダンスに移行するところが素晴らしい。軽く泣きそうになったよ。
しかしこんなに涙目ばかりのローレン・バコールを見たのは初めてかもしれないな。
watarihiro

watarihiroの感想・評価

4.3
無実の罪で刑務所に収容されたが、真犯人を探すと決め脱獄。ある女性と知り合い、その女性の手助けにより整形する、、、。

整形する前とした後のキャラクターの違いを出すのにああいった撮影方法するとは、、、、とても面白かった。

サスペンス性が高くて良かった。

もっとこういった映画がたくさん評価されてほしいと願った一品。
8/10/2017

フィルム・ノワールの講義で鑑賞。
前半ずっとボギーの顔が映らず、主観カメラや影でハードボイルドを演出していて面白い。後半はちょっと寝てしまったが、フィルム・ノワールと言われる中では珍しくはっぴいえんどだった。
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