大虐殺の作品情報・感想・評価

「大虐殺」に投稿された感想・評価

『大虐殺』
関東大震災直後と虐殺(軍人やべえなあと思わざるをえない描写ばかり)を丹念に描き、大杉栄が見せ場なく死に、中濱鉄と古田大次郎が混ざった役を天知茂(役はどうあれ、くそかっこいい)が演じ、『菊とギロチン』が参照してるであろうシーンが多々あるというだけの映画だったけれど、未DVD化なため伝説になっていた映画。セクシーなシーンが一切なく、無駄に硬派なのがギロチン社の滑稽さを強くしている。


ちなみに『菊とギロチン』が参照してるであろう場面は、和久田なる人物が大杉栄の演説中に逮捕されるシーンと、「女が守れなくって〜」の部分。まじでこんな映画から良いとこ盗んでるなって思う。


暗くじっとりした質感のため、失敗が陰惨になってしまう。本来、本気の失敗は笑いに転ずる可能性を孕んでおり、ギロチン社を題材にした作品(映画、小説、伝記など)はどこをどう落とすか、どんなふうに失敗を描くか、がキモになるのだが、『大虐殺』は失敗している。笑 実は『日本暗殺秘史録』の古田大次郎パートも似たような質感になっていて、これが昭和のギロチン社の映画の空気とも言えるのかもしれない。


瀬々敬久監督は、この昭和的質感を逃れるために、女相撲を登場させて、見事な青春群像劇に仕立て上げたのだろう。
chima

chimaの感想・評価

3.5
2018/9/19@ シネマヴェーラ 新東宝のもっとディープな世界
あんなに美しい天地は初めて見たかもしれない。
正義とは難しいものだ。作戦は「SW 最後のジェダイ」のレジスタント並みの成功率(つまりめちゃくちゃ低い)なんだけど、そうしたのは正当化したことになるからかな。
状況を何にも分かっていない美人(恋人)が何もわからぬまま「ついていく!」と言い出さなかったのは救い。。
shibamike

shibamikeの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

自分にとって見応えのあるシーンは全部序盤に出てしまい、残りはあまり興味持てず、消化試合を観戦するような気分であった。

大正12年の関東大震災から映画は始まるが、凄い大きな地震だったんだなと、今さら認識した。
関東大震災発生後、大勢の被災者が出て、日本が大変なことになる中、大規模な天災の陰で凄惨な人災が起こる。

震災のさなか、世間では以下のような噂話が出回る。

「騒ぎに紛れて在日朝鮮人が泥棒や放火の悪さをしてるぞ!社会主義者達が混乱に乗じて革命を企てているぞ!」

まったく根拠のないデタラメなのに、普段から彼らを憎んでいた狂信的愛国主義の憲兵達が在日朝鮮人と社会主義者を大虐殺する。河原に在日朝鮮人と社会主義者を集めて、土手から機関銃で一斉に射撃するシーンは衝撃だった。あれは歴史的にマジなの?

こういった究極に理不尽な横暴に我慢の限界を迎えた左翼の青年達がテロを計画する。映画の中盤から最後まで彼らの闘争が繰り広げられる。が、正直興味が持てなかった。主義とかの映画と思ってなかったので、観ながらちょっとゲンナリした。

新東宝特集、今日でおしまい。
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.5
天知さんの険しいツラがハマってて良かったけど古田大次郎の役菊ギロで佐藤浩一の息子がやってたのとだいぶキャラ立ちが違う印象。
月の砂漠とか最後のアジりにめちゃグッときた。
寝た相手が実はみたいなのは話盛りすぎじゃないのと思ったけど。
爆弾作るとことか見たかった気もする。
ていうか2人で逃げてて爆弾同時に投げてるの勿体なかった。
念願の鑑賞。関東大震災と虐殺場面は期待通りで良かったし、前半なんかは『デトロイト』みたいでテンション上がった。虐殺場面とか人死に過ぎてビビる。尋問場面でオカンが打たれてるのをガキが扉を開けて見ちゃうってのがまたイイね。後半からは失速していったけれど、如何にも新東宝らしいゲテモノ映画でなんやかんや素晴らしかった。
一

一の感想・評価

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関東大震災の戒厳令下での朝鮮人虐殺と社会主義弾圧を扱った力作!ではあるんだが、気合いの入った震災のスペクタクルと酷いジェノサイド・弾圧のシーン以外たいして面白くない~。クライマックスの爆弾テロもやり方杜撰すぎ!当然未遂!その前に一般人相手に数人がかりで襲い掛かっておいて強盗も失敗するし、逆になにが出来るんだってかんじのポンコツアナーキスト天知茂。でもサマになってるんだな~。
現実に起こった傷ましすぎる事件を容赦なく映像化。真面目すぎて中盤以降は平坦な印象もあるのが難点。遺児をだっこした天知茂が「月の砂漠」を半泣きで歌うシーンでもらい泣きした。
関東大震災の後の社会主義者の虐殺を経験し、甘粕事件で師を殺されたことにより、天知茂が復讐のテロを計画する話。

罪もない人を殺す憲兵は極悪だけど、天知だってやってることは似たようなもので、見てるのはつらい。けど、暴力がさらなる暴力を呼ぶことや、テロリストになっても良心の呵責に悩まされる姿を描いた力作と思う。

関東大震災の場面など、大量のエキストラを使っていて、迫力があった。

ちょうどこの映画を見た、9月16日が甘粕事件が起きた日だった。

「玉石混淆⁉︎ 秘宝発掘! 新東宝のまだまだディープな世界」@シネマヴェーラ渋谷
junpa1

junpa1の感想・評価

5.0
某特殊上映会にて。関東大震災後の朝鮮人虐殺、甘粕事件があって青年がテロを頑張る話。ギロチン社事件等々知らない歴史だったので勉強になりました。