最近の映画は硬派な作品が少なくなっているのではないかという一抹の寂しさを抱いた。もちろん、時代の空気もあるのかもしれないが、今作の俳優陣が醸し出す渋さは引けを取らない。
物語は5年間の…
この映画をここまで余すことなく形容できる言葉を私は知らない、くらいに適切なヤツを先日、勉強した。
“シュッとしてる”である。
関西人は、賢い、クール、スマート、清潔感がある、オシャレ、落ち着きがある…
メルヴィルらしい青の色調の画面と限られたセリフと音楽のみで語られる演出はやはり絶品。本作は犯罪映画でありながら逃亡劇、群像劇、さらにはロードムービー的な要素も兼ね備える。あらゆるジャンルの映画の交差…
>>続きを読むハリウッドの職人監督であれば90分で撮り切る題材をこれだけ時間をかけて撮っているのだから、当然緩慢な作品に仕上がっているはずだが、にもかかわらず無駄がなくタイトに感じられるのがすごい。
ゆっくり進行…
原題の「Le Cercle rouge」はラーマ・クリシュナの言葉による。「運命の赤い輪」の中に出会うべき人には出会うといったほどの意味。ジャン・マリア・ヴォロンテが列車での護送中に脱走し、アラン・…
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