大人は判ってくれないの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「大人は判ってくれない」に投稿された感想・評価

ゴダールの様に現代では理解し難い生き方や展開、センスのある会話劇がメインのヌーヴェルヴァーグ作品だと思っていたが違った。
現代でも容易に有り得る落ちこぼれで家庭環境の悪い子供の葛藤、思考、反抗である。
アントワーヌが真っ直ぐで社会や環境に翻弄される姿は胸が締め付けられた。
トリュフォー監督の作品を他にも観てからまた観ようと思う。
JUN

JUNの感想・評価

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すごい身構えて見たけどゴダールみたいに難解じゃなく普通に見れた
子供が見ている世界を描くのが上手なんだな〜
正直自分の観てきた映画の中でも3本の指には入る名作!この映画の普遍性が持つ力はとてつもないと感じた。少年時代に多くの人が抱く社会や親からの疎外感を克明に描き出すリアリズムが素晴らしい。最後の浜辺を歩くショットは人生に対するある種の諦念であると同時に大人になるとはどういうことなのかを悟り前に進む両義性を感じ、人間味のある映画だな〜って思った。この映画には人生が詰まってる。とてつもなくいい映画
ヌーヴェルヴァーグを代表する、いや映画史を代表する作品である本作。映画好きによる映画のサンプリングは、ここから始まったと言っても良いのではないだろうか。内容としては、少年の葛藤モノと捉えるには些か大人が鬼畜すぎるが故に、そこまで深く心情は見えてこなかったのだが、これも一種の私小説だと考えれば腑に落ちる。トリュフォーの精神的父親だった、アンドレ・バザンへと捧げた作品であったと知ると感慨深いものだ。大傑作。
ノリオ

ノリオの感想・評価

4.1
言わずと知れたヌーヴェルバーグの代表作。


『ワカラナイ』の小林政広は映画の最後に「アントワーヌ・ドワネルと父に捧ぐ」とだけ出した。
もう何年も見ていない、最後の見たのは学生の頃か。
正直アントワーヌシリーズはすべて網羅しているわけではないのでこれを機に見ていない作品も含め見ていこうと思う。

少年の疎外感と孤独を描いているのだが、不思議とそこに暗さはない。
アンリ・ドカエの映し出す映像は流麗で、また自由な空気に満ちている。

アントワーヌ・ドワネルは状況に悲観しているように見えない。それよりもむしろ誰よりも客観性をもって状況を観察しているように見えなくもない。

彼は“大人”たちが判ってくれない、ということを判っている。
けれどその状況を打開する術を持たずにいる。そうするにはまだ幼いのだ。

瑞々しく自由、それでいて繊細さもそこにはある。


ラストシーン、アントワーヌ・ドワネルは我々を見つめる。
目を逸らさず彼の目を見つめなければならない。
何故だかそう思わせるのだ。
冬の寒さが伝わってくる美しくもどこか物寂しげなパリの街並みや枯れた自然の景色。思い通りにいかないとすぐ腹を立てる自己中心的で幼稚な大人達への反抗、そして気の合う親友との友情。トリュフォー監督の繊細な心、そして少年時代のどうしようもない寂しさが伝わってくる。恩人アンドレ・バザンとの劇的な出会いに繋がる自由への疾走。夢想的で感傷的でどこかノスタルジックなメロディが終始胸に沁みる。「パリはわれらのもの」や「不良少女モニカ」、そしてカメオ出演など、所々に散りばめられている小ネタも面白かった。
内容ももちろん良かったのですが、この映画はとにかく記憶に残るカットが非常に多かったです。
子どもの頃にしか見えなかった世界、感じることの出来なかった感覚、それらが見事に映像化されていて、主人公の少年につい自分の過去を重ねてしまいたくなるような作品でした。
トリュフォーの長編デビュー作。
反抗期の子供たち。
先生率いる列から生徒が少しずつ逃げていくのはジャン・ヴィゴの新学期のパロディらしい。
ラストシーンの足跡を見れば分かるが一発撮りなんだろうな。やっぱ抜擢される子役ってすげえなと改めて思う
親や環境もあってグレてしまいスポーツも勉強も苦手で好きなのは映画を観にいくことだけという少年アントワーヌを描いた映画(トリュフォーの実体験を基にしているある意味での自伝映画でもある)
子供にとって世界というのは学校、友達、家しかない狭さからあらわれる孤独感だからこそ広いスケールで描かれる映画などに心を踊らせるのが上手く表現されている
この映画でも家族団欒の描写は映画を観に行った時くらいなのもまたよくできてた
絶対的な存在の大人達と、子供達との間には大きな隔絶があって、けれど時に子供の方が大人達の事情を知っていることもあるんだなと。

型にはめ込もうとしているのはいつも大人で、
思えば子供の時には子供の世界があった。
草むらの近道とかアパートの裏の隠れ家とか子供なりの世界の視点があったな。確かに今とは違う目線で物事を見ていた。

大人は判ってくれないというか、いろんなことを忘れてしまっているのかな。

トリュフォーの幼年期の事実を基にしているらしいが、なんとも傷ましい、、、
ほろり涙が印象的だった。
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