ドライヤーの作品で入門としてふさわしいのはこの作品ではないか。ストーリーが分かりやすく、なおかつ飽きない。ほぼほぼワンシチュエーションの家族劇でドライヤーっぽさもある。
内容はあからさまなアンチ家父…
既に何人もの方が指摘されているが、今作はジャンヌ・ディエルマンのプロトタイプと言える。家事がどれほどの労働なのか、一つ一つ執拗に切り取り、男に家事をさせる。覗き穴のような画角は乳母から見た視点だろう…
>>続きを読む鍵穴から家族を覗き見るような視点が印象的なホームドラマ。
ジャンヌや奇跡の様な超絶技巧的なカメラワークではないのだけど、狭い室内の性差別・抑圧的夫権主義がよく捉えられている。
ドライヤーがこの時代…
前半のモラハラぶりが面白くて次はどんな皮肉を言うんだと楽しみになるほどで、これがずっと続いて女がボロボロになっていく様を見られる作品ならよかったが、残念ながらそれを反面教師として改心させて嫁讃美の美…
>>続きを読む100年前のモラハラ夫の話。主婦を大切に!という啓蒙。話が小ちゃすぎみみっちすぎて可笑しい。元乳母が謝れっていうのにいざとなるとプライドが邪魔して言えないあたり現代の男でもあるあるムーヴで笑った。最…
>>続きを読むC・Th・ドライヤー『あるじ』(25)。冒頭、家の「あるじ」=「暴君」が踏ん反り返る傍で、女達(妻/娘/乳母)が家事を分担し一時の間もなく立ち回る。彼女らは薪、灰、食器、食糧、衣類、ゴミといった「物…
>>続きを読む『メイクアガール』に続き、ヒトをモノとして捉えられてしまう危うさへの警告
『メイクアガール』とは100年の時を超えてリンクしている、ドライヤーのサイレント作品。たまたま同じタイミングで観た2作に関…