ラルジャンの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

『ラルジャン』に投稿された感想・評価

Mao
4.3

偽札という存在は、資本主義の恐ろしさを簡潔に伝えることができる

手を介して物のやり取りをするシーンが何度もクローズアップされているのが印象的。

・親が子供に小遣いを与える
・物を購入する際に会計…

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1
4.9
面白すぎる。
偽札によって狂わされた人生が、真札によってより深く転落するという展開が見事。
あの終盤、あの締め方、(映画を作るわけではないが)憧れる。
素晴らしかった。

いい映画であっても、「これは紛れもなく映画でしかない」と思える瞬間で埋め尽くされていることはまずない。それ程までにそういう瞬間とは尊い。逆にそう思えるシークエンスがひとつあればもう十分。だのにこの映…

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けん
4.5

お小遣いが足りないという小さなことがどんどん大きくなってく、 

ことが大きくなっても無表情で同じトーン
映画的にみたら不自然
だけどこの不自然さこそが現実的にも感じる

映画がどれだけ脚色されて華…

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sei
5.0
徹底したドラマ性の排除。
無表情な登場人物は、観客からの共感を拒絶する。
あまりに形式的で、唯物的。
だが、観る者の心はどうしようもなく揺さぶられる。
うえ
3.2
ロベール・ブレッソン監督作品。
とても良かった。不遇な人生で人が狂っていく様子を、一切無駄のない映像で見せつけてくる。やっぱ金が人を動かしてるのか、、、
gena
4.0

ブレッソン監督らしい切れ味のあるクライム。次々と扉を開けて現れる光景は、箇条書きのように進む。扉を開ける/閉めるの繰り返しで物語はムダなく進むのに余白を感じさせる。悪意の連鎖がバタフライエフェクトみ…

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YA
5.0
人の配置とか構図も凄いし、そこに表情が釣り合ってない行動と、金が絡んでくる話し、、、全部集中して観れる尺だし最高

入る/出る、開く/閉じる、こっち側/そっち側ブレッソンの演出術が画面に完璧にでている作品。
金に狂わされている限り社会の奴隷であり続ける、反対運動にのめり込めるわけでもなく中途半端。その半端さが現代…

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はる
-

扉に隔たれ、都市に取り残された虚構を人間の体を通じて見る感じだった。人から人の手へ譲渡されていく貨幣に翻弄される人間、社会から個人への容赦ない繋ぎと、暗闇で確かに蠢いているそれ、を映画館で見れなかっ…

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