偽札という存在は、資本主義の恐ろしさを簡潔に伝えることができる
手を介して物のやり取りをするシーンが何度もクローズアップされているのが印象的。
・親が子供に小遣いを与える
・物を購入する際に会計…
いい映画であっても、「これは紛れもなく映画でしかない」と思える瞬間で埋め尽くされていることはまずない。それ程までにそういう瞬間とは尊い。逆にそう思えるシークエンスがひとつあればもう十分。だのにこの映…
>>続きを読むお小遣いが足りないという小さなことがどんどん大きくなってく、
ことが大きくなっても無表情で同じトーン
映画的にみたら不自然
だけどこの不自然さこそが現実的にも感じる
映画がどれだけ脚色されて華…
ブレッソン監督らしい切れ味のあるクライム。次々と扉を開けて現れる光景は、箇条書きのように進む。扉を開ける/閉めるの繰り返しで物語はムダなく進むのに余白を感じさせる。悪意の連鎖がバタフライエフェクトみ…
>>続きを読む入る/出る、開く/閉じる、こっち側/そっち側ブレッソンの演出術が画面に完璧にでている作品。
金に狂わされている限り社会の奴隷であり続ける、反対運動にのめり込めるわけでもなく中途半端。その半端さが現代…
扉に隔たれ、都市に取り残された虚構を人間の体を通じて見る感じだった。人から人の手へ譲渡されていく貨幣に翻弄される人間、社会から個人への容赦ない繋ぎと、暗闇で確かに蠢いているそれ、を映画館で見れなかっ…
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