ラルジャンのネタバレレビュー・内容・結末

「ラルジャン」に投稿されたネタバレ・内容・結末

真面目に家族のために働いてたのに1枚の贋札を摑まされた男の転落。
獄中、愛娘に死なれ嫁からも去られて自暴自棄に。そして衝撃の結末へ。
1983年作品。Blu-rayにて鑑賞。
多分3回目。

かつてVHSの頃、深夜に放送され録画したらラストショットが欠けていた思い出あり。エンドロールがない映画なので、録画時間にはご注意を。

ブレッソン の遺作にして最高傑作という位置付けの作品。個人的には、ブレッソン の映画の中で1位ではないが、勿論素晴らしい映画である。

とにかく一切の曖昧さがない。描写の緻密にして的確な進行に身を任せれば身も凍るラストまであっという間だ。

今回は、Blu-rayの恩恵を受けて、フィルム映画ならではの深いカラーと突き刺すように鋭い音響を堪能させていただいた。特に、ATMやアパルトマンの壁、護送車の車体の深いブルー。終盤の老婦人とのシーンの草地の緑色、そして...突如露わになる血の赤色...と、多分カラー映画の表現としても最高峰だと思う。

ブレッソン映画では、作品と作品が間接的に関連しあっていて、例えば、「スリ 」のラストの台詞は、次作「ジャンヌダルク裁判」を予告しているし、「白夜」の主人公は序盤のシーンで、「ムシェット」のラストシーンの坂を転がる動きを繰り返す。「やさしい女」は身投げすることで映画が始まり、「白夜」は身投げしないことで映画が始まる等々....。

この映画で、唯一謎なのが、何故イヴォンは一家を惨殺したのか?ということと、ラストショットで群衆が、イヴォンが去った後の飲食店内を覗き込んでいる点。あそこには何があるのだろう?

ブレッソン は、これについてインタヴューでこう答えている。
(イヴォンが何故殺人を犯したのか?)「私にも分かりません。」
(群衆は何を見ているのか?)「彼らは空虚を見ているのです。善は去ってしまったのです。」

聴き手を煙に巻くような答えだが、殺人を自首したイヴォン=善と捉えているのが示唆的で、実は前作のタイトルでブレッソン は答えを出してしまっている。(「たぶん悪魔が」)

何人かの方が、指摘しているようにコレはホラー映画だったのだ...。
少年が偽札を使う。
その店は偽札と知り燃料店で使う。
何も知らずに食堂で使い捕まる。

失業→投獄→妻との別れ→子供の死→自殺未遂→出所したあと衝動的な殺人を繰り返す。

理不尽かつ悲運。
テンションが終始一定で眠くなるかなと思ったけど、食い入るように見てしまった。
主人公の気持ちの動きが激しすぎてついて行けなかった。
が、良作。
不勉強だから知らなかったんですけど、『恐怖分子』はここから影響を受けていそうですね。ある一つの小さな悪意が見知らぬ人の伝播していく様は本当に似ている。冷徹な感触が心地良くて、人物よりも出来事、事象として捉えてる感じがする。手のクローズアップ、ドアの開閉のイメージが多く使われていてそれらが人と人の間のコミュニケーションとして使われている。最後のパン、ワインら辺のモチーフはキリスト教的なものを想起する。しかし、それらは無力であることを示すような悲観的な展開は主人公の中でその尊い存在が金になってしまったことを表している。震えるくらい格好良いカットの瞬間がいくつかあった。
史上最もトガった遺作。

悪ガキの使った偽札が殺人鬼を造ってしまう冷血映画。

出てくる役者がみんな無表情なので何をしでかすか分からず、とにかくゾッとする。
ライターノーツにあったブレッソンのインタビュー記事まで読むべし
あるひとつの出来事が、とても大きな事態を引き起こしていく様を描いた作品…だと思いましたが…(汗)。

全編、無機質で乾いた演出。必要最低限の描写。

映画を観ているというより、画面の向こう側を「眺めている」というような不思議な感覚。

まるで感情の起伏のない主人公(?)や登場人物たち。「演技」をしているというより、ただ漠然と「動かされて」いるだけに思えてくる。

誰の心理も理解できない。

ストーリーも「なぜ??」の連続、オンパレード。

特に終盤の展開には、ちょっとついていけない。

血を洗い流すシーンは思わず「え?」って声に出るほどビックリ。すごいなと思いましたが、なんか他にもそんなのばかりでウンザリ。

あのお婆さん(おばさん?)の心理に至ってはもう…理解しようとも思わなかった。


結局、不条理すぎるし救いもなさすぎてモヤモヤだけが残る。



「手」がどうとか撮影技法がどうとか、そういうのは自分にはどうでもいい。

ただ純粋に、素直に、正直に、そんなに面白いと感じられなかった。

あちこちで評価の高い作品ですが、自分には合わなくてあまり理解できず残念。



とりあえず、自分のような素人はもっと俗っぽい「映画」がみたい。
ロベール・ブレッソン監督作品!

ど傑作‼️
後半からラストビビり上がり、座椅子からひっくり返かえりました!(◎_◎;)

濃密な84分!
余裕で体感2時間超えとりますね〜(^^)

思えば30年近く、上京するブルートレインの中で朝まで読んでいた、淀川長治先生とおすぎさんの「おしゃべりな映画館」という本に紹介されてて、ブレッソン監督を大絶賛されてました!
ずーっと鑑賞したくてようやくたどり着きました…(T ^ T)

80歳を過ぎ、遺作でとんでもない作品を遺すなんて凄い監督さんです!

本作の主人公イヴォンが、お金💰💴に翻弄されなが人生を狂わしていく残酷な物語なんですがやはり印象に残るシーンが多いですね〜
刑務所の嫁さんとの面会シーンからのあの手紙📧…(T ^ T)
子煩悩なシーンがあるから余計胸を打ちます…

刑務所を出てからの展開は全く予想がつきません、それに緊張感も半端ないです!
宿を貸してくれた奥さんに親父の平手打ち‼️Σ(・□・;)コーヒー☕️落とさんのかい!
親父の激うまピアノ🎹、脇に置くワイングラス…

納屋に転がる斧…

まだ、観てない残りのブレッソン作品もいつかまた観たいですね〜( ^ω^ )

良か映画‼️
なんて後味の悪い作品なのかしら。
全ての発端をつくったブルジョアの餓鬼が何の処分を受けることもなく、その企みの犠牲となった青年だけが堕ちていくなんて!
神も仏もあったものではないです。
もうこのブルジョアの餓鬼どもに対して嫌気を通り越して、殺意を覚えました。
どうして断罪されない!
彼らこそ惨殺されるべき人間です。
子供だから高校生だからなんて、関係ないです。
惨殺されればいいと思います。

もう企みの犠牲者イヴォンが哀れで哀れで。
あのラストの不条理さといい、後味が非常に悪いです。
自分をはめた人間に復讐するのは理解できます。(だからこそあの餓鬼どもにも!)
けれど出所後殺人を犯した自分を匿ってくれた老婦人を殺すなんて。
わずかばかりのお金のために。
不条理にもほどがある。
確かにこういう結末だからこそ異様な余韻を残し、ひいては傑作といえるほどの強烈な印象を脳に焼き付けているというのは分かります。
だけどね、とどうしても文句が言いたくなります。

かなりの省略主義で、全体的に感情を抑えた作品になっています。
非情とも思えるほどの淡泊さ。
泣くことも嘆くことも叫ぶこともないからこそ、最後の不条理さが際立ちます。
何というか無味乾燥したカミュの作品を思い出します。
梅雨の時期に見たい監督です。
冬は嫌。
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