"そりゃあお父さんだってね、今が一番いい時だとは思ってるよ。でもそれじゃいけないんだ"
"せっかく育てたもんを、やっちまうんだもんなぁ。あっけないもんだよ"
【STORY】
淡々と生きてきて、…
小津の静寂と日本の雰囲気はいつまでも漂う。
やはり何がこれを作るのかと言われると小津の独特な単一ショットの切り替えしと、その世界観を作り上げたローアングルからの広いショットであろう。
これは映画…
それについては「語らない」という経路を通してしか、語り得ないことがある。小津安二郎の作品を観るたびに、心と世界とが対峙したときに現れる、その境界線上に立つ人間の姿勢の美しさを僕は思うことになる。
…
主人公はお嫁に行く路子ではなく、
1人残される
(実際には次男の和夫がいるのだが)
父・周平である。
それにより、周平と旧友の会話のシーンが
多い。
私は監督の描く女子トークが好きなので、
そこが…
小津作品では使い古されたテーマのようで、でも毎度新しい何かがあるなあと。
中学時代の教師、ひょうたんと呼ばれていた人の貧しさとか娘との関係が、本作では「こうなりたくない」という物語を進める原動力の…
娘を嫁に出す
ほろ苦さ。
娘の嫁入り問題を軸にして、父親の会社の上司や学生時代の同期を巻き込んで、とにかくおせっかいを焼くことがこの当時の日本の日常であり、ありふれた日常であればあるほど、その時代…
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