父ありきの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

『父ありき』に投稿された感想・評価

1942年製作の映画。戦時中唯一の小津安二郎監督作品。

周平は妻に先立たれ、息子良平と二人暮らしの教師。修学旅行の事故で児童に死者が出てしまい、その責任を取って教師を辞めるが、良平を進学させるため…

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しま
3.9
父と子のお互いへの想いが最初から最後まで通じ合っていて、とても優しい人生の描き方が素敵だった。背中で語る父の存在が温かい。
今観てもずっしり心に響く作品。

夢を見ている。美しい画に音に、美しい父の姿。いくら父でも、私の前の父でしかない。けれど、それ以外の父を思い出す必要もないと、心のどこかが戸を閉める。

夢を見ている。忘れられないあの人が生きていた、…

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電車で締めたのがいい
過去記録
背中がいい。障子を貼る背、釣りをする背、泣く背。父と子の絆とはこのようなものなのか。それだけでは説明できないものがこの二人にはある気がする。
3.8
父と息子で最初は完全に同期していた釣り竿の動きが、息子が動きを止めたことにより同期しなくなる。動きの同期とそこに差異を仕込むことが息子の変化を効果的に物語っている。

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