月世界の女の作品情報・感想・評価

「月世界の女」に投稿された感想・評価

エセ科学であることをラングは理解してたらしいからそこで虐めるのやめたげて。
ほし

ほしの感想・評価

3.5
"Never" does not exist for the human mind... only "Not yet."

フリーデ号着陸のショット連鎖が凄い。落下に怯える人々の顔→「捕まれ!」→月面ズームアップ→ロケットが地面にめり込むエスタブリッシングショット。
あちゃ

あちゃの感想・評価

4.0
A級映画、見るのはキツイけど、物語は結構楽しめる。
ワンシーンワンカットで人が落っこちて死ぬとことか、ユスリに来た男が偉そうに椅子に座るのがラング節
shibamike

shibamikeの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「STAP細胞はありまぁ~す。」
と言った科学者が数年前にいたが、この映画では、
「月に金鉱はありまぁ~す。」
と言う科学者(博士)がいる。

月に金鉱はある!と信じきった博士は30年の月日を費やして研究に没頭した。学会では完全に無視されている。当然博士は貧乏で、足が4本ある椅子の足が1本欠けて、足3本になっているのに器用に使って、貧苦の汁を舐めている。狭い屋根裏で博士は地球儀ならぬ月儀を眺めては自分の研究の成功を夢見ている。

そんな博士には教え子かなんなのか、ヘリウス(主人公)という若き宇宙飛行士の仲良しが居て、このヘリウスも月旅行したいと思っている(金鉱には興味無さ気)。
博士には30年の研究をまとめた命よりも大事な研究書(本)がある。一度、この本が夜に盗まれそうになったことがあり、それ以来博士は「盗まれるかと思うと、オチオチ夜も寝られやしない。」と言っていたが、絶対すやすや寝るタイプの人だと自分は思った。

で、結局何かよくわかんないけど月に金鉱はあるって信じた悪い資本家達も居て、ヘリウスや博士なんかに金鉱の所有権渡すもんか、と月旅行が実現する。ロケットや月に詳しいヘリウスや博士は悪党さんサイドから脅迫される形で月旅行へ。

「映画で月」と言うと、ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」(1902)という名作があるが、あの映画がファンタジー度100%であったのに対し、本作ではファンタジー度も幾分か減り、現実度が結構上がっている。ロケットの軌道やエンジンの多段階噴射、宇宙服、重力など、慎重に吟味されている印象を受けた。現代の最新技術のものとは流石に比べられないだろうけど。

ロケットに搭乗するのは、ヘリウス、博士(とペットのネズミ)、ウィンデガー(ヘリウスの親友、技術者)、フリーデ(ウィンデガーの妻、ヘリウスと怪しい関係)、悪党さんサイドの有能スパイ、の計5人…と思っていたのだが、子どものグスタフがこっそりロケットに乗り込んでいて、6人での月旅行となった(こっそり乗り込むって…(笑))。

地球を飛び立ってから月へ向かう為に、8分間加速する必要があるとのことで、この加速中が一番肉体的にキツイはずだ、とヘリウスが解説した通り、地獄の8分間となる。強烈なGで搭乗員達は張り付けとなり、みんな気を失う。ネズミだけはケージの中でピンピンしている。このネズミ連れて行く必要あったのか?

いよいよ月へ着陸する際に、ブレーキが効かないとかで月面へかなりのスピードで垂直衝突する。あのぶつかり方は絶対みんな死んでるって。

夢にまで見た月に到着し、じっとしていられない博士は理性のタガが外れ、単独行動の鬼に。勝手にロケットから飛び出し、マッチ擦って「酸素がある~!」と酸素ボンベを脱ぎ捨て、金鉱を目指し一目散。
金鉱はあるのだが、博士はうっかりで奈落の谷底へ落下死したり、悪党さんサイドのスパイも金鉱抜け駆けに失敗して死んでしまう。

正直、月に金鉱があるかどうかは、全編通してそんなに重要に見えず、おまけ程度にしか思えなかった。じゃあ、クライマックスはどうなんの?というと、ロケットに搭載している酸素ボンベが一部破裂したせいで、全員が地球へ帰ることは無理になり、1人だけ月に残らなくてはならない!ということで盛り上がる。「まぁ、残るなら成人男性でしょう。」とヘリウスとウィンデガーがくじ引きをする。くじ引きに負けたのはウィンデガーで、ウルトラハイパー絶望する。
「アデュー、ウィンデガー忘れないよ」と自分が無責任に思っていると、ヘリウスがグスタフに衝撃の考えを伝える。
「月には僕が残る。ウィンデガーとフリーデは睡眠薬で眠らせるから、月面からの離陸頼む。」
ヘリウスになついていたグスタフは泣きながら、ヘリウスを引き留める。
それを見ながら「このクソガキが勝手にロケットに乗り込まなければ、こんなことになってないのでは…」と考え、余りの自分の考えの恐ろしさに頭を振り振り。

映画を見ながら「タイトルの"月世界の女"ってどういう意味なんだろう?」と思っていたが、最後の最後にその理由がはっきりする。睡眠薬でウィンデガーとフリーデを眠らせ、グスタフの操縦の元、月面を飛び立つロケット。見送るヘリウス。助けが来なければ、これから死ぬまで月面で一人ぽっちである。と寂しさと憂鬱を感じたヘリウスの前にフリーデが立っていた。
ヘリウスとフリーデが抱きしめ合って、映画は終わる。

タイトルの月世界の女というのはフリーデのことを指しているのであろう。自分が気になるのはラストのフリーデである。睡眠薬に気付いて、飲まずにこっそりロケットを降りて、ヘリウスと共に月に残る決意をしたのか。だとしたら、この映画には結構な不倫要素があることになる。SF映画 meets 不倫。

一転して、ヘリウスの幻想という見方もできる気がする。ロケットが飛び立った後に現れたフリーデはヘリウスの願望がもたらした幻。映画のストーリーでヘリウスがフリーデを愛していたというのは間違いない。

まぁ、素直にフリーデは月に残ったと見る方がロマンチックですね。まん丸お月さまにはウサギではなく、不倫カップルが暮らしている。自分的にはあり!

人類が月へ行くはるか前に「こんな感じじゃね?」と勇猛果敢に映画に仕上げたフリチン…フリラン監督に乾杯。
nagashing

nagashingの感想・評価

2.5
月の王女かなんかを擁する文明とのファーストコンタクト系だとばかり。月の裏側くんだりまで行ってほとんど冒険しないのにはがっかり。あいかわらずリッチな舞台装置、それなりに精緻な科学考証、3時間の長丁場、90年前とは思わぬスペクタクルの総決算が、まさか三角関係の決着なんて矮小なものになろうとは。あまりウケがよくなかったであろう、月に飛び立つまでの前半のほうが好き。足もとからティルトで映し出される謎のエージェントが暗躍するサスペンス。ルビッチを思わせる扉の開閉がスリルを生む。ハサミでちょん切られる植物や階段の手すりをすべり降りる子どものコメディリリーフも◎。
ほぼ90年前の作品だけど、かなり技術的には今にかなり近い。

勿論、月は「呼吸可能」とか、金がうなるほどあるなど、突っ込みどころ満載な所もあるが、ロケットを打ち上げる原理やコース、それにかかる重量、無重力の存在など、「その頃から知られてたの⁈!」と、驚かされる所もかなりある。
おそらく、この辺は専門家にも手伝ってもらったのでは?と言う気がする。
ロケットを打ち上げるまでのシーンは、とても特撮とは思えない重力感。

しかし、月に行くまでが長い…。
ま、当時の人にはそれでもスリリングな展開だったと思うが…。
今の感覚では「あのシーンを削って、このシーンを縮めて」とか、つい考えてしまう。

タナーの変身を見せるシーンの特撮はお見事。
そして、冒頭の燃える帽子から何か始まるかな?と思ってたけど、違った…。

手塚治虫は間違いなく、この作品を観て、「ロストワールド」を仕上げたに違いない!
シネマヴェーラ渋谷にて鑑賞。
フリッツ・ラング監督の不思議な感じがする月世界の物語。
169分の上映時間だったが、楽しくて、あっという間に終わってしまった。

「月には金鉱がある」と言って、学会で嘲笑された博士、若き飛行士、実業家などが月到着を夢見ている。

前半で博士の研究論文をめぐる攻防が描かれたと思ったら、なぜか既にロケットが完成していて月に向かう人達。
ロケットが登場してからの展開が速い!

あちこち、突っ込みどころはあるが、1929年作品であり、現在よりも約90年前の映画なので、突っ込みしないで「観て楽しむ空想映画」として観ると面白い!

「月面にも空気がある」という前提で、普段着で月面を歩き回る人達の姿は楽しい(笑)

しかし、セットの凄さなどは驚異的であり、SF映画の佳作と言えよう。
tokio

tokioの感想・評価

3.5
Rec.
❶18.07.23,シネマヴェーラ渋谷/フリッツ・ラング監督特集
散水夫

散水夫の感想・評価

1.5
一言で言えば失敗作。ラングのフィルモグラフィ的にも語るべきことは……西部劇的な物語とラングは食い合わせが悪いということを示していることくらいか。
悪者のポマードたっぷりなあの髪形がいい。トム・クルーズもびっくりな早変りのスペシャリスト。

主人公の親友ヴィンデガーが不憫なラスト。もし迎えに来ても元婚約者と親友がラブラブな所を見なきゃいけないなんてそれこそ耐えられない。
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