溶岩の家の作品情報・感想・評価

「溶岩の家」に投稿された感想・評価

やっぱりこの主役の女性かわいい。どのシーンも美しい。ペドロコスタがずっとフィクション映画撮ってくれてたら今どうなってたんだろうな。とりあえずこの作品は素晴らしい。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.0
‪「溶岩の家」‬

冒頭、溶岩の描写。

老若男女のクローズアップ。リスボンの工事現場、1人の黒人男性が倒れ病院へ。ヘリ、夜の海、乾いた気候、ハンセン病、原風景な土地。今、意識不明の男と彼の故郷である大地へ、そして島へ向かう1人の女性の物語が映し出される…

本作は前作「血」に引き続きペドロ・コスタが描く冒険による長編2作目で、カンヌ国際映画祭を始め様々な映画祭で絶賛を浴びた作風で、

監督が言う破綻した冒険をこの度、初見したが土地柄が風光明媚過ぎて、こういったドラマを制作する中では抜群に効果を発揮している。

海を背景に逆光で撮られる男女の姿やこの土地に住む民族の集団を捉える画や、夜の撮影など陰と陽の美しさが混合していて、2つの美しさを味わえる。

それに窓からの自然光を浴びるショットが幻想的だ。

見渡す限り岩に挟まれた土地をただ歩くだけの描写で、感動してしまうのは何故なんだ…。

さて、物語は救急病棟の看護婦の女性は、工事現場で突如、倒れ昏睡状態に陥った黒人男性を看病し、ヘリに乗せ彼の故郷であるカーボヴェルデ島へと渡る。

到着後に彼女は島に住む人々の悲劇的な歴史を肌で感じ、目で見始めるのだった…と簡単に説明するとこんな感じで、ドキュメンタリー的な映像が混然一体とした映像には真実がある。

荒涼とし、渇いた大地の風景は哀しくも蠱惑的で、その褐色の肌を照り尽かす太陽光と肌の輝きが一種のアートオブジェを観る様な感動がある。

バイオリンによる演奏と共に女性と男性の葛藤が描かれる。

この独特の文化や方言そして歴史が発展して行く中に取り残された風土の記憶が余りに壮絶だ。

この映画はモノクロームの世界で見ても非常にいいと思う。‬

‪彼の作品には意表をつくカット割が多く、本作でもそれは炸裂していた。それにフレーム外に置くシンボリックな物達をカメラが移動した時に微かに映る演出も素敵だ。

数多くの先人の監督にインスパイアされたコスタの作品は新星監督にコスタ作を通してオマージュされる事を期待する。‪

フォトギャラリー的な傑作だ。‬
habtex

habtexの感想・評価

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終始イネス・デ・メディロスの肢体に惹きつけられる。期待していたものは何も手に入らない島で身体だけが疲れ果てるまで動いてる。
ムチコ

ムチコの感想・評価

4.2
好き。
夜の屋上で踊るのを少し遠くからぼんやり捉えるカット。横移動。聞き取れないクレオールの言葉。

序盤から、赤いミニドレスの若い女の子が無防備な格好でひとり異郷をガツガツ歩くシーンで、これ完全に『旅の終わり世界のはじまり』じゃんと思ったが、この日トークに来てた黒沢清は今回が初見だったとのこと。
異郷に放り出されるのが「若い女性」であることに対して、黒沢清が「自分のファンタジーを仮託している」というようなことを言い、そしたらペドロコスタが「《我々》のファンタジーです」と答え、あっ自分たちでもわかってるんですねと思った。
goodbye

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4.0
やっぱり夜のシーンがすごくかっこいい。
監督は、夜が多くなるのは私生活で映画館に入り浸っていたせいと語っていたが、その因果関係は良いなと思った。
nagashing

nagashingの感想・評価

4.0
「山登りには最適だよ」って言われて靴を買った次のカットで海に行ってて唖然とする。終盤、イネス・デ・メディロスと村の女たちが対峙している切り返しかと思いきや、女たちの背後からイネスがヌッと出てくるのにも驚く。アクセントの効いた赤いワンピースを身にまとった女がズンズン歩き、予測不能な編集で無軌道に東奔西走。木の枝にくくりつけられて揺れる点滴のボトルと、車の振動で揺れる火山の景色をつなぐ本作唯一のディゾルブや、さまざまな女たちの移動撮影がリズミカルに連なるのも心地よい。暗い屋内と鮮やかな屋外が同居する画面はたしかにアピチャッポンぽかった。
オリヴェイラにとってのレオノール・シルヴェイラ的な関係がイネス・デ・メディロスに対してもあって、ポルトガルを感じた。病院のシーンの引きの侯孝賢みがすこ。
よ

よの感想・評価

4.4
絶対男が目覚めた時のシーン撮って感動的にしたいと思うけど、わざとフレーム外に置くことでリアルさが増す。
イネスデメディロス無双。「血」でもそうだけど、森林だろうが火山だろうがみっじかい服の丈をヒロインに着させる。
映画に映る地面をペドロ以上に意識させてくる監督を知らない。見知らぬ土地でも誰かが通った痕跡としての足跡は存在するが、溶岩は剥き出しの自然そのものの姿としてそこに寝そべる女は生まれて初めて大地の足を踏んだかのような存在として見える。しかし溶岩はそのままその土地の歴史でもあり、この誰にも踏まれることのなかったかのような歴史が突如現れた新参者の看護婦の足で踏まれることのワクワクと怖さがある。

絶対にカットバックでの視線の交差を避け続けたペドロが犬を正面から捉えていることを見逃す訳にはいかなかった。
終演後ペドロにサイン貰えて嬉しかった。