次郎長富士の作品情報・感想・評価

「次郎長富士」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

この映画、若尾文子出演作なので観たかった作品だった。 
DVDレンタルが見つからないのでVHSレンタルしている店は見つけてあったのだが、2013年7月18日にNHK-BSで放映されたので、観た。 

この映画の冒頭出演者クレジットは、「長谷川一夫→市川雷蔵→勝新太郎→中略(その他大勢)→京マチ子→若尾文子→山本富士子」であり、本作を若尾文子が観たくて観る人がどれだけいるかは分からないが、自分はそのうちの一人。 

オープニングは、先日、世界遺産登録された富士山から。 
清水次郎長は長谷川一夫、その子分の森石松が勝新太郎。石松は、とても強いが、めっかちで頭が弱いという設定。確かに、物干しで出会ったお新(山本富士子)と酒豪比べをして負けた上に有り金全部とられる始末。 

この映画の殺陣シーンは、後年 黒澤明が考案した「ブシュッとかバサッとかいう音が無い」ため迫力なし。また、斬り合いでも血が全く流れない。この映画公開当時(1959年ごろ)は、こうした場面が普通だったのかも知れない。。。 

清水28人衆とヤクザとの戦いで、民家を燃やす場面は迫力あった。 

さて、若尾文子がようやく登場。仁吉親分(市川雷蔵)の妻おきく役。登場シーンは、お茶を入れている場面。相変わらず和服が似合う。 
仁吉が、道を外れたことをしたおきくの実兄と戦わなければならなくなったことから、仁吉はおきくに離縁状を渡して、別れの場面。
しかし、若尾文子と市川雷蔵の共演作品、多いなぁ~。 

結局、仁吉は銃弾に倒れ、おきくの再会は叶わず。 

クライマックスは、富士川での黒駒一家(親分は滝沢修)と清水一家の戦い。 
富士山を背景にした乱闘シーンは、凄いというよりも、人数多過ぎの入り乱れ過ぎで、逆に焦点絞りづらく、ゴチャゴチャした戦い場面となってしまって残念。 

観れば面白い大映オールスターキャストの時代劇であった。(続編には若尾文子出演していないので、観る予定なし。) 
まあまあの作品だった。
大映のオールスターによる次郎長モノです。これから力をつけていこうと登り竜のような次郎長一家の親分、清水の次郎長に長谷川一夫、吉良の仁吉に市川雷蔵、森の石松に勝新太郎と豪華な競演がそれだけで見物です。忠臣蔵や新撰組のように次郎長モノの御約束のエピソードが揃っています。次郎長とズレますが仁吉親分の死に方がいつも残念に思います。女優陣も豪華で京マチ子や若尾文子など大映の看板女優が荒々しいヤクザの世界に時にピリッとスパイスをきかせたり時に柔らかい雰囲気を醸し出しています。勝新が中村玉緒と絡む場面はニヤリとします。
次郎長、石松、大政小政ぐらいの知識しかないけど愉しめた。

なんかホッとするんだよねえ…
外の景色を観てるだけでも懐かしい。稲穂が揺れてねえ。日本だねぇ。

あとフィルム映像が…やっぱり良い。画面がしっとりと落ち着く。昨今の安っぽいデジタル映像より断然好き。
昔の邦画、どんどん観たいね!
tjZero

tjZeroの感想・評価

4.0
長谷川一夫、勝新太郎、市川雷蔵…という豪華なトリプル主演作。
洋画だったら、マックイーン、ニューマン、レッドフォードのそろい踏みのようなど迫力。

長谷川の凄み、豪放でお茶目な勝、鋭利な雷蔵…三者とも刀さばきが鮮やかなだけでなく、その前段階の眼力、ひとにらみでもう勝負がついちゃってる感じの強いオーラ。

華を添える女優陣も、京マチ子、山本富士子、若尾文子(あやや!)、中村玉緒(夫婦共演)…と、こちらも満開のあでやかさ。

あまりガチッとした筋立てはなく、10分おき位に討ち入りという名の大げんかがくり広げられ、陰にこもってなくてスカッとしている。
物語に縛られない分、それぞれのスターの持ち味が存分に発揮され、お花見弁当のような楽しさ。
テンポよくカラッとした演出(森一生)も快調。

それにしても、昔のヤクザって今とだいぶ違う。
堅気には絶対に迷惑かけないし、悪代官は退治する…まさに庶民の味方。弱きを助けて、強きをくじいてる。

実際はもっと薄汚れていたのかもしれないけど、現実により即しなくていい分、理想像を追求できる良さがある。それが時代劇や西部劇の最大の魅力。

現代劇のやくざモノとはまるで異なるさわやかさがある。もちろん、今現在の○口組の抗争なんかとは遠く隔てた距離。
Hiroco

Hirocoの感想・評価

3.0
江戸っ子だってね!神田の生まれよ!そ〜だってね〜。

手前、江戸の風ブームにより、浪曲も聴きかじりっております。有名な寿司食いねぇの節もあり、浪曲の語り節も取り入れられていて嬉しゅうございます。

まさか勝新太郎が森の石松!イメージ通りの実写ときたもんだから。コメディっぽい時代劇、悪かぁ〜ねぇ〜な〜。
青二歳

青二歳の感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

【若尾文子映画祭】今冬追加上映決定!(らしい)勝手に上映希望。次郎長おやびん大映オールスター侠客活劇。祭りじゃ〜。次郎長伝史実ないまぜ講談山盛りなんでもあり。そもそも次郎長って何がすごいかというと実話ということですね。そら講談浪曲で話も盛られるし語り継がれる訳です。

次郎長おやびんは例によって長谷川一夫御大。夫人お蝶には近藤美恵子。美人。
三枚目勝新の森の石松コメディアンぶりが愛おしい。「江戸っ子だってねえ」「神田の生まれよ」「食いねえ食いねえスシ食いねえ」ここでまさかの船越英二!!かわいい!いそいそと自分の棺桶を用意する桶屋の鬼六は林成年。この辺りのコメディパートが秀逸。嗚呼娯楽映画よ♡音楽もたのし。
相変わらずおきゃんが似合わない山本富士子に、粋な京マチ子は舞いも披露、可憐な若尾文子は仁吉の恋女房。
黒駒は滝沢修。いつから悪役やってるんだこの人は。根上淳って主役じゃないといつも見逃しかけるのは何故。

東海道の宿場の再現セットは大映らしい。東海道の陸路海路ともに出てきてキュンキュン。シネスコでの大立ち回りはお祭映画ならではの色気がぷんぷんしてますね。勝新の殺陣がなんだか下手というか妙な感じでかわいい。
暴力団は滅びて欲しいけど次郎長親分みると侠客ってのは好きにならざるを得ないわあ。
皆さん演技が良すぎて楽しいですが、特に勝新太郎扮する森の石松がええ味〜!最近の俳優は人並外れて美形すぎたりして全然入っていけないw 健康体が大勢でてくるこの時代の映画が落ち着くw