ひとつの国家とは斯くなるものであるのか。国民的熱狂により先祖伝来の財産を蕩尽した1945年。実に不思議な光景であったことだろう。その翌年に製作公開された本作。明治維新から20年余り後の明治19年のあ…
>>続きを読む明治19年の箱根を舞台に、鉄道事業を成功させようとする商人が新会社の社長に迎えるため行方不明となっている旧将軍家の子息の行方を探すが、その商人に騙された周りの人たちが仕返しのため、偶々宿にやって来た…
>>続きを読むやや教訓的な部分に鼻白む瞬間はあるものの、概ね軽妙洒脱な「グランド・ホテル形式」コメディ。ただただ面白く小國英雄の脚本が見事であるのはもちろん、衣笠貞之助の手腕も快調。
決して好みではない高峰秀子の…
このレビューはネタバレを含みます
1946年のお盆向け、東宝の大作映画で、衣笠貞之助監督の戦後第1作。
華族制が残る、明治時代の箱根温泉宿を舞台に、鉄道建設の利権争いをめぐって、財界人が醜い争いを繰り広げる、ワン・シチュエーションで…
1946年の衣笠貞之助監督の娯楽作。
小国英雄氏の脚本が非常に良く出来ているので、様々な伏線が上手くつながる。
ただ、映画の登場人物(→長谷川一夫)から「物語のオチ」が途中で予想ついてしまうあた…