このレビューはネタバレを含みます
小津安二郎本人も認める失敗作らしい。戦後に流行した日本人の再起再興物語に乗っかりすぎて、小津安二郎にしては陳腐なメッセージに留まってるとのこと。
とはいえ皆言う通り、階段落ちのシーンは衝撃的。そ…
初めて観るこちらは思っている小津作品とだいぶかけ離れている雰囲気なのは戦後間も無くだからだけなのかな。
戦後やむなしに身を売った妻と怒り狂う夫。あの階段落ちた後の態度が酷すぎて泣く。すでにボロボロな…
屹立するガスタンクの鉄骨とその下のボロ家屋だけでハードな状況が良く分かる。のっぴきならない事情で踏み外し、物理的にも落ちる田中絹代が気の毒。嬢に諭すお客をやりながら、妻を許すもキツく当たる佐野周二の…
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観たらいけないものを観てしまったような気持ちになる。
このあとの他の映画はこういう場面を出さないようにしてるだけで、こういう要素は含まれているように思う。
黒沢清の本には最後の2つのショットが怖いと…
忘れよう。忘れてしまうんだ。ほんの過ちだ。こんなことに拘ってる事が、尚俺たちを不幸にするんだ。忘れちゃうんだ。
【感想】
映画全体に横たわる小津らしからぬ暗さ、中でも一際目立つのは夫・修一の妻・時…
誰が為のその愛か。私を知らないあなたでも、それでもいいの。転げ、挫け、泣きつく時、私は祈る。もう戻れないあの頃から、成長か、退化か、はたまた風化か。
見せてちょうだいあなたの泣き顔。私の前だけよ。…
松竹株式会社