一家離散と”奴婢“⁉︎という、我々にはパンクじみたテーマ。消滅した日本独自の神聖さもフィルム全体に染み渡っていて、良い。
鴎外版(原典)にあった地蔵の治癒能力も排したのは英断。あのぬるい救済が入って…
名作を撮った名監督という意味を超えて、完璧なショットとは、どういうものであるのかを教えてくれる映画監督のうちの1人として、『雨月物語』(1953年)を通過したのち、溝口健二は胸に刻まれることになった…
>>続きを読む地獄はたしかにそこにある。あった。
完璧なショットの数々はもはや言うまでもない。驚いたのは精緻な作劇性だ。
いかにこの平安時代が狂気の時代であったか。
それでも父は人間の平等を謳い続けた。
しかし…
他のを先に何作か見て、そこから雨月→近松→山椒と見てきた中で、ここで一つの到達点に近づいたのではないかと思う美的センス・日本的幽玄さに、ただただ平伏す。
展開も多く、家族という普遍的に思えるものを…
慈悲の心。自分を犠牲にしてでも情けをかける男の人生に救いはあるのか。妹もある意味教えを守った。
話がなかなかしんどかったが、落ち着いており奥行きのある映像で見ていられた。ディゾルブ。水面に立つ波。
…
ビクトル・エリセが人生を凌駕する映画だと位置づけており、ずっと観たかった作品。
これ以上にないくらいの映像美
「人は慈悲の心を失っては人ではない」
「己を責めても人には情けをかけよ」
世の中の…
『山椒大夫』不勉強だったなぁ。溝口健二の作品はおそらく2つ目なんだけど、自然(中遠景)を含むカットがいちばん好きかもネ。
つまり、入水のシーンとラストシーンがどうしても好きです。
エンディング、クラ…