なんだかんだ泣いちゃう。やっぱりラストのキヌヨ田中に嗚咽が止まらなくなる。
もちろん弟に命を繋ぐことで、自らは入水しちゃう香川京子の、伝説的なあのショットも
溝口映画のなかでは、これと残菊物語がベ…
表現は限りなく深いけど、『雨月物語』と本作はちょいと説教くさくて苦手だ。長回しの芝居でここぞというタイミングで涙をはらはらと流す田中絹代よりも、『噂の女』で自分の娘に嫉妬まみれの憎悪の視線を向ける田…
>>続きを読むススキの間をぬう道や、竹林、身を沈める川のアングル、引きの画がずっと美しい
救って欲しくて観ていたのに最後は底の底まで行ってじんわり暖かい悲しさで終わる
いい方向へ行ってフランク・キャプラみたいにな…
平安時代の末期、父を訪ねる旅の道中、人買いの手によって丹後の山椒大夫に奴隷として売られた厨子王と安寿の悲劇的な運命を描く。
「人は慈悲の心を失っては人ではないぞ。己を責めても人には情けをかけよ。人…
あまりにも不思議すぎる。見始めの頃は微妙というか、雨月とか近松ほどの衝撃はないな、とテンション下がり気味で見ていた。なんならむしろ、焼きごてのシーンとか母上が足切られるシーンとかは、乾きというか露悪…
>>続きを読む溝口健二らしくない感動の時代劇絵巻。無駄なシーンがなく最後まで一定のペースで観られる。
映像はどう作り込むのかと期待したが、ローコントラストで暖かい、温度感のある画っていう印象。夜のシーンでも画面…