撮影・美術・空間と見慣れた黒沢清の世界で見慣れぬドタバタコメディが展開
得意の長回しの中で適切なタイミングでアクションが起こるのに、それよりもキャラが、というかキャラと役者の中間みたいな存在たちが…
黒沢清の初期Vシネマ作品。
この時の哀川翔はほんとにキャラが立っててかっこよくて面白い。
特徴でもある長回しが暗い画面とか緊張感のある暴力に使われるのではなくて、ドタバタとしたコメディに使われて…
いや、面白いなこれ。
物語がタイトで活劇として普通に素晴らしすぎる。キャラクターも味わい深い。
清が明朗快活なコメディをこんなにうまく撮れるとは思わんかった。清黎明期の荒削りな作品だと思っていたら…
とにかく面白い!
普段の黒沢清監督作に出てくる「ダークで危険な人」的な物から、今作の様なコメディに変わるとギャグ漫画の抜けてて空回りするキャラへの転換は新鮮だし、とにかくずっと楽しい。
この映画…
縦横無尽な動線設計で動かしまくる。それをカメラが追ったり待ったり。楽しい。コメディはやり過ぎを許容する。省略と驚きのある編集も良い。哀川翔って天然だからこんなに面白いんだろうな。國村隼も笑った。黒沢…
>>続きを読む黒沢清的な緻密なカメラワークもありつつ、とにかくバカバカしくて楽しい。
最初ブツの受け渡しに失敗したヤクザ役の國村隼が、2回目で流しそうめんみたいな装置作ってきたところで爆笑してしまった(工場の脚立…