最初の人間の作品情報・感想・評価・動画配信

「最初の人間」に投稿された感想・評価

scope

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3.1
好みの問題だろうけど、正直言ってよくわからん。カミュが好きな人が見ればおもしろいんかな。
まえだ

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4.2
フランス領アルジェリア出身のアルベール・カミュが綴る自伝的作品。抗争の続く祖国アルジェリアを訪れたフランスの作家が自らの半生を振り返る。2つの民族が共存する社会の現実に直面しながら、生まれ育った祖国を愛する者の姿を静謐に描く。

「最初の人間」とはアルジェリア移民第一世代であるとカミュが信じていた(実際は曾祖父が1代目)父親、そして文化資本のない貧しい環境でゼロから出発した自分自身、とのこと。
なお

なおの感想・評価

3.5
祖国アルジェリアに帰ったジェフ。
ベッドに横たわって少年の頃を回想するシーンは、「ニューシネマ・パラダイス」のトトがベッドで故郷を回想するノスタルジックな感じに似てる。

孫に対してあの罰を与える祖母。威圧感に家族がビクビクしてる。
最初お爺さんかと思った😲
耳が不自由なことや、ジェフの父や祖父のエピソードがもう少しあったほうがフランスとアルジェリアの関係性もわかりやすかったような気がした。
フランスとアルジェリアと言えば、「アルジェの戦い」が観たくなった。オススメ😊

(字幕)
Violette

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2.7
原作の重要だと思うポイントがかなり抜けていて、残念な脚色だった。ジャックの母や叔父の耳が不自由なことは影響の大きなことだし、先生がいかにジャックに高等教育を受けさせることに熱心で彼がどれほど感謝していたかも伝わってこなかった。父親の存在、不在への渇望も表面的。
「祖国」って知ってる?
わかんない。

アルベール・カミュの未完小説が原作とのこと。本作の舞台はアルジェリア。カミュ自身が、フランス領アルジェリア時代のアルジェリア出身なので自伝的な要素もあるのかしら?
何かと不勉強なので、アルジェリアってどこだっけから調べてみた。1830年にフランスが入植しはじめるまでも、しはじめてからも複雑な歴史を経てきた土地。サクッとまとめることすらムリ。
そんなアルジェリアの苦しさや難しさ、美しさや豊かさを過去と現在(といっても1950年代)のふたつの物語で語っていく。「祖国」とは何か、日本の日本人には計り知れない複雑さがこの言葉に押し込まれている。

頭のいい子の義務は、この街から出て行くことよ。

神を信じる者も、神を信じない者も好きにしろ。

いつか被害者と殺人者だけの国になる。
無実なのは死んだ者だけ。

171-27
MikiN

MikiNの感想・評価

3.5
カミュの生きてた世界を視覚化。割と良かったけど、原作を改めて読みたい、とか思わせないところからしてちょっと力及ばずだったかも?
leyla

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3.7
アルベール・カミュが46歳の若さで自動車事故で亡くなった際に、カバンから発見された執筆中の小説「最初の人間」を映画化。

この小説はカミュの自伝的な作品であり、フランスの植民地アルジェリア出身のカミュの故郷への思いや願いが込められた作品。

フランスに住む作家ジャック・コルムリが独立紛争のさなか、母の住む故郷アルジェリアに戻る。
過去の回想と現在を混在させながら展開するストーリー。

ラジオで非暴力と共存を語るシーンは、カミュの心からの願いの言葉だったのだと思うと感無量。

地中海の海と照りつける太陽を見ていると「異邦人」を思い出し、この光景がカミュの原点だったのだと思った。異邦人というタイトルもまた深い意味があるのだなぁ。

これが遺作。自身の死を予言していたのかと思えてしまう内容だった。
カミュの知らない一面に触れたようで価値のある作品でした。
kuskus

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4.4
重厚な作品、植民地だった頃のアルジェリアで貧しく育ったカミュの回想録、異なる民族の共存、自由を願う、母への愛

カミュの遺作の自伝的小説『最初の人間』を映画化

社会背景:1830年にフランスの侵略を受け植民地化。フランス人入植者の支配が続いたが、第二次世界大戦後に激しい独立運動が始まる。ネイティブであるアラブ人、ベルベル人を低賃金で雇い、「コロン」といわれたその子孫たちは富裕層となる。中心部はフランス人居住区でパリ風の高級店舗が並び、郊外には「カスバ」といわれる貧民窟が広がるという格差が広がる。
カミュは、アルジェリアで生まれたフランス人コロン。しかし裕福ではなく労働者として育ち、苦労して大学へ。彼自身は両者が共存できると考え、独立には消極的だった。
LEONkei

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3.3
早朝、時間に余裕があるときは近くの隅田川の河川敷を軽く走りったり歩いたりしているが、老若男女見知らぬ人々とすれ違い様に和やかな会釈や挨拶をされる人もいるのでこちらも優しく応じる。

「おはようございます」
「good morning」

ココロを穏やかに無になって遠くのビル群やツリーやタワーを眺め歩いていると、不思議とココロに溜まった現実の塊が夏の陽射しに晒されたソフトクリームの様にトロけ出す。

自分は一体今まで何をして来たのだろうか、何の為に生きているんだろうかと普段考えないような事が早朝の静けさの中から沸き立ってくる。


そんな自分の存在を問いたいことはあるか?

自分は何処で生まれ、何処から来て、誰と出逢い、何を触れ今に存在しているのか。

自分は何者なのか…、原点〈祖国〉を知ればそれが分かるかも知れない。

日本の地で生まれ日本で育った単一民族で占めた多くの日本人には、中々理解し難い現実が世界では当たり前の様に存在している。


ノーベル文学賞作家〝アルベール・カミュ〟『最初の人間』の未完の遺作を映画化。

フランス領アルジェリアで生まれながら成人後にフランスに住居を移し、フランス人として彼が自身のルーツを辿り彷徨う〝カミュ〟の自伝的作品。

異民族の交わる地で育った〝カミュ〟が残した手記や送られた手紙でも祖国が何処なのか迷走しているが、生まれ育った25歳までのアルジェリアなのか或は26歳から交通事故死する46歳までの20年間を過ごしたしたフランスなのか。


捕獲した野良犬を乗せるトラックの荷台に入れられた少年のシルエットは、岸壁から見えるキラキラ輝く海に反射する夕陽と重なり影絵の様に美しい。

叔父と仕事へ向かう朝靄の蒼い空、草木が微風に揺れる広大な牧草地、細く畝りくねった急傾斜の石畳みにあるアラブ人街…、アルジェの素晴らしい情景はどこか懐かしくどこか淋しい。


祖国の概念は「人間を無意味なものとするものに対する、人間共通の闘いに基づくもの」。

最初の人間とは道徳や宗教や歴史や伝統や価値観、そして祖国の概念を持たないまっさらな状態の出発地点。

アルジェリア…フランス…フランス語圏内…ヨーロッパ…と、時代の流れによって変節する祖国の概念に混迷していた〝カミュ〟が窺い知れる。

第二次世界大戦中のドイツナチスの占領を経てパリ解放から、原点回帰への渇望により母の住むアルジェリアを〈私の真の祖国〉と〝カミュ〟は綴っている。


人は一生の中で何千回・何万回と二度と会わないであろう人々と無意識にすれ違っているが、早朝のすれ違う人々とは別人の様に感じるのは悪意のない不干渉か自己顕示欲に蝕まれているのかも知れない。

それでも突き詰めれば早朝の人々も日常生活の人々も結局のところ同一人物で、歩く時間帯や場所が変われば人は変わると言うことになる。

山でも海でも木でもビルでも一番遠くに有るものをジーッと見つめ続けるだけで、自分の原点が蘇り何者か分かるキッカケくらいは掴めるかも知れない。


長々とつまらぬ愚談を吐いてしまいました、たまに早朝の散歩もいいですよと言うことです..★,
のんchan

のんchanの感想・評価

3.8
「異邦人」「ペスト」等で知られるノーベル文学賞作家、アルベール・カミュ(1913—1960)は、46歳の若さで自動車事故のためこの世を去った。
その際にカバンの中から発見された執筆中の小説『最初の人間』が、30年以上の長い歳月を経て、1994年に未完のまま出版され、
フランスで60万部を売り上げるベストセラーとなり、世界35か国で出版され大きな反響を呼んだ。
その原作を基に映画化。

フランスに住む作家が、生まれ育ったアルジェリアを訪ねる。
カミュの創作の原点を知る事が出来る貴重な作品だろう。

地位と名声を得たカミュが、貧しかった幼少期を懐古しながら、年老いた母に逢いに帰郷する。
子供時代と現在の2つの時間軸でストーリーが進む。

フランスから独立しようとしているアルジェリアに生まれ、複雑な生い立ちと極貧経験を持つカミュ。少年時代の役者が賢そうで健気で愛おしくなった。

5歳の時、父を亡くす。厳しかった祖母、優しい母、そして叔父の存在が微笑ましいが、3人とも文盲だった。
カミュの才能をいち早く見つけ、学びの道へ導いてくれた恩師がいた事で、カミュは作家として世の中に出ることが出来たと言っても過言ではない。

その恩師が語った言葉が印象的。
「抑圧する側の暴力は抑圧される側の暴力を生む」
「テロや暴力は憎悪を生むだけで何の解決にもならない」
昔から変わらず現在にも言い当てている事。深いが、未だに不変なことなので気持ち的にしんどい。

カミュのこの原作を読んではいないが、この作品を観れば理解出来る。地味ながら史実なのでお勧めしたい。


カミュの40代を演じたジャック・ガンブラン。
何かで観てると思いながら観ていたけど、何作も出演しているフランスのベテラン俳優。
『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』の寡黙な郵便配達人を演じていたのもこの方だった😮
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