笠智衆と宇野重吉にやられきった。
こんな男たちを美談にはできないのかもしれないが、そういう現代的な観点うんぬんの話でもない。
人間とは、夫婦とは、他人であった者同士が長い時を共に生きるとは
どうい…
ながらへば またこのごろや しのばれむ
憂しと見し世ぞ いまは恋しき
笠智衆が「いまは恋し」なのは
富山から離れた名古屋の病院で死にゆく妻だった
名古屋に住んでいたときは
見舞いに行っても、無言…
笠智衆78歳。宇野重吉68歳。
しみじみうまいなああ、とこの歳になって思う。見てよかった。
それにしてもまだ脚本家や監督名がクレジットされない時代。でもこの山田太一を奇貨として時代が変わっていったよ…
転勤する息子夫婦と一緒に名古屋から富山へ移住する老父。名古屋で入院中の妻に会う為に家出同然でとんぼ返り。
老け役の笠智衆がほんとにお爺さん。その佇まいに終始釘付け。
矢も盾もたまらずで年寄りの冷や…
山田太一を何か見たくて。これは美談なのか?息子の転勤で娘が見舞う病身の妻を名古屋に置いて富山に移った老人 隆吉。翌日には妻に会いたくなり単身名古屋へ向かうが金もなく途中下車の憂き目に遭い途方に暮れる…
>>続きを読むお爺さんが入院して離れてしまったお婆さんに会いに行く話。昭和の頑固爺の不器用な愛とそれを受け止めるお婆さんのシーンが泣ける。頑固爺が言う「お前と一緒にいたい」の言葉の重みよ。老いた爺たちがしっぽりと…
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【あの頃の名古屋駅、高山本線、富山駅、そして猪谷駅】
1982年放送、山田太一脚本、笠智衆主演のNHKドラマ。
息子の転勤により富山に転居することになった隆吉(笠智衆)は、出発の日に意地を張…