今朝の秋の作品情報・感想・評価

今朝の秋1987年製作の映画)

製作国:

上映時間:90分

4.2

「今朝の秋」に投稿された感想・評価

余命わずかの息子をめぐる家族モノ。
ただただ綺麗にしすぎない様々な一面から撮られた大人な映画でした。

蓼科の澄んだ空気感まで伝わる美しい風景と日曜の朝を思わせる音楽が映画全体を良い雰囲気にしてくれています。

俳優陣の豪華さもすごい。小津映画の顔、笠智衆を目当てに見たのですが樹木希林も出てきていい味出てた。
小津作品などで共演した笠智衆と杉村春子が元夫婦を巧演するほか、山田太一の脚本を熟知した深町幸男の演出、武満徹の音楽なども絶妙に噛み合った逸品。
忍び寄る死の影が、解体した家族に投げかける波紋を丹念に描くドラマ。小津作品などで共演した笠智衆と杉村春子が元夫婦を巧演するほか、山田太一の脚本を熟知した深町幸男の演出、武満徹の音楽なども絶妙に噛み合った逸品。蓼科に隠居する鉱造(笠)は、一人息子の隆一(杉浦)が余命わずかと知り、東京の病院に駆けつけるが、そこで約20年前に離婚したタキ〈杉村)と気まずい再会を果たす。父として途方に暮れる中、鉱造は密かに息子を蓼科に連れ帰る。放送文化基金賞本賞、毎日芸術賞(深町幸男演出)ほか多くの賞を受賞した。
2020.06.19
hmsuga

hmsugaの感想・評価

3.9
とても良い脚本!
小津作品のよう
小津作品に多く出演していた笠さんと杉村さんの演技が光る。
★田舎に住んでた笠智衆の元へ、息子の嫁が訪ねてくる。息子は末期ガンで、余命幾ばくもないらしい。息子を見舞いに行くと、昔、男を作って別れた妻も来ていた。

#『ながらえば』に続き、笠智衆最高シリーズ

#笠智衆、本当に良い表情するんだよなあ。そこにいて映ってるだけで良い

#ろくでもない女のオンパレード

#父と息子が「抜け出しちゃおう」つって病院から出てくるところ、本当に良い

#ずっと耐えてたのに、クソ母が「そうね。そうだね、ここにいようかね」って言うところでギャン泣き

#家族団欒のところもギャン泣き

#音痴っぽい笠智衆可愛いにも程がないですか?

#杉村春子、いっつもクソババアの役をやってて、それがまた絶妙なクソババアで、名優なんだよなってつくづく思う。
本当にね、こういうきつくて嫌なおばさんいるよね〜!って演技をばっちりやってくれる。

#クソ母が「来月も来ようかしら」なんて言うじゃん、でもそれは絶対口先だけのやつで、笠智衆もそれをわかっていて、それで去っていく妻の後ろ姿をいつまでも見てる、その情緒が本当に……胸がぎゅっとなる……
kurage

kurageの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

『冬構え』に続き、山田太一三部作。これもまた味わい深し。

余命いくばくもない50代の息子を囲み、バラバラになった家族が集う。息子役の杉浦直樹が父親と離婚してずいぶん経つ母親の杉村春子に自分の病気のことを聞くシーンが辛い。「僕の人生、何にもありゃしない…」と泣く息子。夜、病院を抜け出し、蓼科の実家に連れて帰る父。追いかけてくる母親。母親の営む飲み屋で働く樹木希林のとぼけた感じが物語の悲壮感を和らげる。杉村春子の台所での食材を扱いながらのシーンや衣類をたたむ所作は、とても自然。

笠智衆のうなづきの表情は小津映画を彷彿させる。哀愁と人間的な愛らしさが入り混じり、忘れがたいシーンに。

クライマックス、さまざまな事情を抱えた家族がみんなで歌うピンキーとキラーズの「恋の季節」が切なかった。
なか

なかの感想・評価

4.3
山荘に住む老人が、死と対峙する息子と病院を抜け出して、再び家族と過ごす話。
涙が止まらなくなる素晴らしい作品でした。
.
「ながらえば」「冬構え」「今朝の秋」
3部作とも本当に傑作でした。
CCC

CCCの感想・評価

4.2
もうね、しみじみいい。
大女優ながら夫にずっと手料理を振る舞っていた杉村春子の牛蒡のささがきの手つきがいいし(それもパァパァ言いながら)、病院を抜け出して蓼科にこっそり逃避行した親子の小さな冒険を息子の杉浦直樹に言及されたときの笠智衆の表情が最高にいいし、豆腐を切る笠智衆もいいし、倍賞美津子は常に他の男がいるし、それを開き直るところも倍賞美津子だし、「もう少し意地張ってたいの」という台詞も含め、しみじみ、しみじみと良い。
Keicoro

Keicoroの感想・評価

4.4
山田太一脚本三部作とか言う放送があって、見てみる事に

笠智衆の雰囲気、好きだなあ
若い頃の樹木希林は、こんな感じのイメージ‼️

描き方は柔らかと言うか、な、印象だけど、実は内容には結構重みがある

もう一つはどんなだろう

キャラとしてはあまり好きでなかった、お母さん
着物、浴衣がステキだった❤️
FukiIkeda

FukiIkedaの感想・評価

4.2
久しぶりに観た。
やっぱ、笠智衆さんいい。
そして、杉浦直樹さんのヤツレ感、ハンパない。
樹木希林さんもお若くて面白キャラでお化けのロックンロール歌い出しそうな雰囲気。
みんながワラワラと集まってくる、この山田太一節、本当にいいなぁ。

重いけど、また「冬構え」と「ながらえば」を観たくなった。
山田太一さん脚本で笠智衆主演のNHKドラマ三部作として有名だったので、この機会に全て観賞。全て良かった!
トレンディドラマ(これはこれで好きだが)が出る前の時代、ちやんとした大人がテレビドラマをちゃんと観ていた時代に作られたものなのでしょう、身につまされそうな大人の事情を見せてくれているこんなドラマを観れて本当に良かった。
映画とは違い、テレビドラマなので、台詞が多いと思う処もあったけれど、山田太一さんの脚本だから、そこも良い台詞だから効かせてくれる。
笠智衆さんが黙って存在しているだけで、全てを表現しているのに驚いた。小津安二郎監督の映画を観ている様な錯覚に陥る時も何度かあった。
樹木希林さんの若い頃の演技を楽しみにして観たけれど、主演の笠智衆さんに、あの杉村春子さんや、山田太一さんの作品によく出演されている杉浦直樹さん、倍賞美津子さんや加藤嘉さん(昔、老人役といたらこの人!砂の器でも名演技されていらした)といった、名優の方々ばかりで、なんて贅沢なドラマだったのかしら…と、ただただ名演技が観られて幸せ!
名作ドラマは色褪せない!
死生観…当時は、癌告知をしないというのが主流で、それに対する問題提議というか、やっと、人間らしい死にかたを求め始めていた時代だった様な気がする。
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