海の沈黙の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

『海の沈黙』に投稿された感想・評価

小説なら饒舌なナレーションも違和感なく機能するんだけど映画でそれをやられると途端に冗長になってしまうから、もっと映画的な見せ方で、なんなら言葉は兵士の独白のみで老人のナレは全カット、映像の強さだけで…

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これが処女作と聞いて驚いた。原作(小説)があるとはいえ、完成されてる感が見事。沈黙というだけあって、ほとんど会話らしい会話がないからこそ、唯一しゃべる単語が際立つ。
会話がないのに感情がわかる静かな物語

時代が時代だけに何も行動できないのが焦ったい
でも将校の誠実さがよかった
そして唯一語るピアノと、最後の言葉が切なかった

降りしきる甘言の爆撃を、沈黙によって耐え忍びつづける戦争映画。

その中で生じた葛藤の末に友愛への希望を見せようとする物語を冷笑するかのように映像は将校と住人の上下関係を徹底して示し続ける。
将校が…

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饒舌さより雄弁な
沈黙する表情


予算も制作日数もまともに無かったらしいけど
軸のしっかりしたヴィジョンが
地味な小品の反戦映画を傑作たらしめている。
寝てしまったけど、たくさんメッセージが込められてる映画だった
4.1

based on the novel
《Le Silence de la mer》(1942)
by Vercors(as Jean Bruller, 1902-1981)
Adolf Hitle…

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メルヴィルは凱旋門の作家である。

メルヴィルの初監督作である本作を観て感じたのはそのことである。パリの街であることを示すには凱旋門でなくてもエッフェル塔やビルアケム橋でも問題ないはずである。ゴダー…

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ジャン=ピエール・メルビルの長編映画デビュー作。1941年、ナチス占領下のフランスが舞台。地方のとある民家にドイツ軍将校の男が空き家を探して訪ねるのだが、そこで暮らす老人と姪は頑なに沈黙を貫いていた…

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蛸
4.1

かなり饒舌な映画(登場人物の独白や内的独白が多い)ではあるが、それでも肝心なところは映像で魅せるバランス感覚が冴えている。一方的な独白とそれに応える「沈黙」、あるいは無言のまなざしのスペクタクル。ク…

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