海の沈黙に投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)

『海の沈黙』に投稿された感想・評価

蛸
4.1

かなり饒舌な映画(登場人物の独白や内的独白が多い)ではあるが、それでも肝心なところは映像で魅せるバランス感覚が冴えている。一方的な独白とそれに応える「沈黙」、あるいは無言のまなざしのスペクタクル。ク…

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「サムライ」「いぬ」「仁義」など私の好きなフィルム・ノワールで知られる ジャン=ピエール・メルビル監督、1947年の処女作。'41年、ドイツ占領下のフランス地方都市。1人の老人とその姪が暮らす家に、…

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Aoyoao
4.8

ナチス占領下のフランス地方都市の部屋で繰り広げられる激しい沈黙が渦巻くジャン・ピエール・メルヴィル監督の長編デビュー作。

ドイツ人将校、老人、姪。
ほぼ将校の1人語りで進むストイックな演出、
老人…

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メルヴィルの監督第1作。フランス田舎町の住居を、ドイツ軍将校の宿として提供している老人と姪の二人の家族。将校がフランス語で話しかけても、沈黙を貫き通す二人。沈黙による抵抗。

このレビューはネタバレを含みます

沈黙による抵抗が迎える最期
遂に上げられる顔 見詰める瞳 発せられる言葉
返されたかと思われたノック その一筋の期待すら儚く潰える

個人の思想が国家の思想の前に如何に脆く無力であるか

このレビューはネタバレを含みます

1941年ドイツがフランスを占領した頃の話。
ほとんどがドイツ人将校のしゃべりと無言で聴いているフランス人の叔父と姪ふたりだけという一部屋だけのシーン。それだけなのに釘付けにさせられる力がある。

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Mackey
4.5

このレビューはネタバレを含みます

観てるとだんだんナチス将校側に感情移入していって、その視点のまま最後は感動させられる。
原作がドイツ占領下のパリで極秘裏に出版されたことや、作中で行われる抵抗がただ沈黙すること、最後はドイツ人将校の…

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荷物渡し,海の沈黙小説,1941,ドイツ軍病院.司令部,将校エーブルナック来訪,家族無言,城滞在予定変更,珈琲時間戻り,ノック.自発入室,台所通路利用,無視辛い,雨,談笑覗き,不規則足跡,私服着替え…

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4.5

メルヴィルはディテールを見せるのが非常に上手いし、だからこそ彼の数々のギャング映画はハリウッドのテンプレをなぞってるだけなのに、全く新鮮でみんながびっくりしたのだが、本作のようなミニマルな室内劇でも…

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ジャンピエールメルヴィル作品。メルヴィルの長編デビュー作は細かくて繊細な人物描写を表した傑作でした。メルヴィルの作品といえば、一切無駄がないストーリーと説明、そして「メルヴィルブルー」と呼ばれるフィ…

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