海の沈黙に投稿された感想・評価(★3.1 - 4.0)

『海の沈黙』に投稿された感想・評価

会話がないのに感情がわかる静かな物語

時代が時代だけに何も行動できないのが焦ったい
でも将校の誠実さがよかった
そして唯一語るピアノと、最後の言葉が切なかった
饒舌さより雄弁な
沈黙する表情


予算も制作日数もまともに無かったらしいけど
軸のしっかりしたヴィジョンが
地味な小品の反戦映画を傑作たらしめている。

ジャン=ピエール・メルビルの長編映画デビュー作。1941年、ナチス占領下のフランスが舞台。地方のとある民家にドイツ軍将校の男が空き家を探して訪ねるのだが、そこで暮らす老人と姪は頑なに沈黙を貫いていた…

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3.3
90本目

トレブリンカについて知るシーンは戦時中に出版された原作にあったかな?
作品を巡る政治的配慮がどこか、純粋性を損なってしまうことはあると思う
いやー本当に処女作とは思えないくらい映像が効果的だし自信ありすぎ。独白主体でも気にならない。このテーマでやるからには独白でないといけないし、それに見合う映像を撮れるのがすごい。
LeMasT
4.0

ジャン=ピエール・メルヴィルの長編デビュー作にして彼の名を世界に知らしめた戦争ドラマの逸品。ドイツ占領下にあったフランスの地方都市が舞台。そこで暮らす老紳士と女性の元にドイツ軍将校のヴェルナーが空き…

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余熱
4.0

半端なく良かった。静かな抵抗。そして、表情や身体、心の細かな揺れが見事。ジャケットのシーンは特にすごい。とにかく姪の眼が美しい。一方的な会話ではあったが、少しずつ心を通じ合わせているのを確かに感じる…

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モノクロ
ドイツ将校の祖国への思いの変化と
祖父と姪が沈黙して抵抗する心の変化があった
基本会話を交えないゆえに人間観察をしているドラマでした
沈黙と言いつつナレーションが多かったのは気になるところ…

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milk
3.9
まさにレジスタンス沈黙の抵抗映画。正面のカットになって発する一言。これがすごい響いた。将校の抵抗も描かれていて静かな作品なけど意志を感じる作品だった
沈黙による征服への抵抗が徐々に暗黙のコミュニケーションとして成立していく過程、最後に交わすメッセージにより表出する将校との関係性の変化。
JPメルヴィルの処女作。

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