ポール・ヴァーホーヴェン トリックの作品情報・感想・評価

「ポール・ヴァーホーヴェン トリック」に投稿された感想・評価

この監督が描く人物が基本的にあまり好きじゃないんだな、とELLEを観たときのモヤモヤが解決した。
映画の冒頭4分だけを公開してその後の脚本を一般公募し、送られてきた1000以上もの脚本から監督自ら選出したものを繋ぎあわせて製作。
その過程を追うドキュメンタリーを併せた2部構成となっている。
50歳を迎えたプレイボーイの資産家ムレコは、愛する家族や美しい愛人に囲まれて満ち足りた毎日を送っていた。
ところが海外にいるはずの元愛人ナジャの突然の出現により、完璧だった彼の人生は崩壊していく。


前半40分は監督のドキュメンタリー。
後半50編は本編。

女好きのムレコは娘の友人とも愛人関係にあり、女なら誰でも構わないところがすごい。ましてやその友人は娘の兄ともキスし関係を持とうとしていたのだから、この友人も相当ビッチだ。
女は演技も嘘も上手な生き物だから目的のためならどんな嘘だって付けるのです。
だが目的のためならどんな相手でもタッグを組み、結託します。
女は自分が満足できる結果になるまでどんな手でも使うし使ってみせる生き物なのです。そんな映画でした。
うーむ、失敗かな?笑
面白いんですけど炸裂って感じじゃないので。すぐおっぱい見せてくれるんでそこは最高なんですけどね。
素人の脚本を繋いでまとめて作るより、俺の作った作品を見ろ!って変態バーホーベン節を炸裂させてくれる方がそりゃ面白いと思いますよ。
それを確認するための映画だったと考えれば良かったのか。エルは炸裂してると噂では聞いてるので。もう借りれるのか。見なきゃな。
K

Kの感想・評価

4.0
"映画冒頭の4分を公開し、その続きの脚本を一般応募して、4分ずつ組み合わせて1本の作品にした"

という映画。
監督自身も撮影中に次のシーンの展開が不明なままつくったという作品らしいけれど、とっても面白い。女は強し。
中庭

中庭の感想・評価

3.3
後先の不明瞭な中で役作りを続けた俳優たちのふるまいのシークエンスごとの些細なズレが、登場する変人たちの「分からなさ」を補強するために上手く用いられている。と納得しておく。
ドキュメンタリーから始まったので「え!」でしたが、その導入後の作品は楽しいコメディになってた。これ一般公募した脚本なのか。実験的で面白い。大御所は脚本次第で多彩な作品撮るなあ、と改めて感じた一本。
ピピン

ピピンの感想・評価

3.8
大した話じゃ無いけど、バーホーベン節が随所にあって面白い!
このキャラ作りはバーホーベンじゃなきゃ出来ない!
バーホーベンファンの為の作品です。
keiji

keijiの感想・評価

3.5
久々に映画を観てて「ヒエッ!」みたいなありえない声が出た。マジでどきっとしてしまって家で独りほとほと恥ずかしくなった。全体としてはちょうどよいしょうもなさだった。ドキュメンタリーは、ヴァーホーベンの顔がDUNEのホドのように見えてきた。それでもやっぱり印象に残るのは序盤の便所なのが普通に凄い。
監督自身前半のドキュメンタリーで認めているように、製作意図通りに行かずに使えるレベルの脚本が無いと嘆いている割に皮肉の効いた巧みなコメディになっている…けど観客がポール・ヴァーホーヴェンに求めているのはそういうことじゃ無いんじゃない?と思ってしまう。

やはり彼にはもっと上品とは程遠い世界を描いてほしい。ハリウッド時代の作品を振り返るナレーション、「ショーガール」と「インビジブル」が省かれていて思わず笑った。
netfilms

netfilmsの感想・評価

4.2
 オランダ・ユトレヒト、映画ミーティングに呼ばれたのはオランダ屈指の大御所監督であるポール・ヴァーホーヴェン、御年74歳。オランダ映画史上最大の25億円をかけた『ブラックブック』から6年、その華々しい新作完成の告知は突如幕を開ける。プロの女流脚本家キム・ファン・コーテンが書いた脚本は僅かに4ページのみ、時間にして5分ほどの告知映像のその後が公募された脚本の続き募集に対し、世界から集められた700もの脚本。その中から選りすぐりの集合知を結集し作られたのが60分にも満たない中編である。その前にはポール・ヴァーホーヴェンによるドキュメンタリー・タッチの紹介映像が34分ほど収められるのだが、栄光のアメリカ時代を自慢げに語りつつも、新作のことになった途端、自慢の弁舌は突然湿り始める。送られて来た脚本700本のうち、モノになるのはせいぜい2本か3本、そのダイヤの原石を探す作業に膨大な時間を費やし、突如マフィアが出て来たり、唐突に主人公が殺されたりするアメリカナイズされた物語に辟易しながら、総勢397名の脚本家のマテリアルを散りばめながら、今作は完成した。映画は主人公を務めたピーター・ブロック以外はほとんど映画学校出身の素人俳優だが、演劇ではなく映画の勉強をした彼らの能力に監督は一定の信頼を示す。ヴァーホーヴァン曰く、フェデリコ・フェリーニには『8 1/2』という映画があるが、今作は『14 1/2』の性質を持つとドヤ顔で嘯く。

 資産家で会社経営者のレムコ(ピーター・ブロック)は50歳の誕生パーティで妻子に囲まれ、裕福で幸せな人生を噛みしめていた。食卓で愛娘からもらった黒い手帳、妻イナケ(リッキー・コーレ)が催したホーム・パーティには数百人もの人々が集合、宴は繰り広げられる。娘の親友のメレル(ゲティ・ヤンセン )はパーティの途中に現れ、娘と共に兄トビアス(ロベルト・デ・ホーフ)の部屋を訪れる。2人が覗き見た兄のPCの中のメレルのアイコラ画像、フレームを構える兄の前に大胆に見せたおっぱい。するとそこに、日本で暮らしていたはずの元愛人ナジャ(サリー・ハルムセン)が不敵な笑みと共に現われる。妻と2人の愛人、同時に3人を愛する主人公は7ヶ月の身重になったナジャの姿に困惑の表情が隠せない。とびきりの美女3人を手玉に取った辣腕社長の身に思ってもいない悲劇が起きてから、会社の経営は傾き、一気に窮地に陥る。冒頭のレムコの部屋に全てが帰結するかのように、父親レムコへの妻の疑惑の目、奥手な兄トビアスのメレルへの病んだ眼差し、そしてメレルと生娘との友情の行方と愛人ナジャに隠された壮絶な秘密が活性化させる物語は、ソープオペラ的なメロドラマでありながら、次の瞬間がまったく予知出来ないコラージュ的な脚本の魅力に左右される。冒頭のドキュメンタリーにおけるヴァーホーヴェンの自信の無さを覆すような二転三転する展開の妙、今回も男の欲望を3人の女(愛娘も加えて4人!!)は高飛車な欲望を翻弄するファム・ファタール的な妖艶な魅力を放つ。
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