ディア・ホワイト・ピープルの作品情報・感想・評価

「ディア・ホワイト・ピープル」に投稿された感想・評価

Mayo

Mayoの感想・評価

3.0
BLM関連映画として。

大学時代、アメリカの西海岸の、まさに人種の坩堝な大学に留学していた。黒人もヒスパニックもアジア人もとても多くて、差別も全然なくみんなで授業を受けてた。
ただ、ふだんは差別なんてここにはないよ〜な雰囲気なのに、映画で見たことのあるいわゆる“社交クラブ”が人種縛りばかりで、なぜいきなりそこで人種で分かれちゃうのか、何か根本的なところにあるものに対する違和感を覚えていた。

この映画は黒人学生の寮を舞台に描かれる。一口に黒人と言っても、白人のような見た目になりたい人もいれば、白人とつるみたい人もいれば、白人と付き合っている人もいる。
そういう人たちが同じ黒人の中でどう見られるか。肌の色関係なしにただ好きな人たちと仲良くすることがなぜこんなに難しいのか。
根本的なことは日本人の私には到底理解できないんだけど、少し垣間見えたような気がする。

しかし黒人がテーマなんていう悪趣味なパーティーが実在しているなんて衝撃だった。
人種に関する議論の中でも、意外と見過ごされがちな問題を扱った意欲作。

結局差別は昔に比べたらマシになっているとは言われているものの、「白人から見た黒人」という決めつけが、また違う問題として噴出している。表立った差別はわかりやすいけど、こういう潜在的なものはよりタチが悪い。

正直アメリカ在住でも黒人でもない側からすると、内容を消化しきるのが難しい。。
比喩的な表現や固有名詞っぽい一般名詞が沢山出てくる。

ただそういう点を含めて、考察を呼ぶというか、少し婉曲的に描かれているのが、作り手の知的さを感じさせる映画。
ryu

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3.3
正直あまり黒人差別に詳しくない人間からしたら難しい映画だった。フライドチキンはグリーンブックに出てきたから知っていたけど、スイカの事は初めて知った。とにかく今でも白人の中に根強く差別意識が残っていることは分かった。今度ドラマ版も見てみたい。
Nao

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3.5
2020年53本目
もう少し理解を深めたいのでドラマも見たい
harry

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3.7
勉強不足を感じた
白人と混ざって生活するよりも黒人寮で固まっていた方が安心できるのかと思った
テッサの今の生き方にも繋がっている映画だと思った
70点
260

思ってた以上にシリアスに描かれてた。もう少し勉強してから観たら良かったかも。テッサ可愛かった。
テッサ・トンプソンの童顔が活かされてました。
顔小さいから窓口の穴から顔出せそうでした。
毛繕いされてました。
mimune

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3.7
ネトフリから今月末で消えてしまうということで見たけど面白い。
フライドチキンとスイカとパープルドリンクのこと初めて知った。
ただ一回では全てを理解しきれてないと思う。
解説記事漁りつつドラマ版も見たい。

女の子が髪の毛ずっと触ってくるのまじでウザすぎたけど、私も同じようなことを(黒人相手ではないけど小さい時に誰かの天パ?を触りたいなと思った記憶がある)思ったことあるなとちょっと最悪な気分になった。

ランダム寮の問題はまさに私には思いもしないことで、はじめ黒人だけがひとつの寮に集められてるのが不満なのかと思ってたら逆やった。
多様化をと言ってみんな散り散りになれば、彼ら黒人たちにとっては他の人種の生徒にいじめられたり仲間や友達ができない可能性があるから、集まってた方が安全で安心なのね、、ショック。

考えたら、海外に行っても、勿論色んな人種の人たちが共存して一緒に働いたり遊んだりするのは見かける。
けどニューヨークやトロント、ロンドンといった色んな人種が集まる大都市と呼ばれる街には必ずエスニックタウンがある。もしくはそれに準ずるほんのりとしたエリア分けがある。ロンドンならイーストアクトンには日本人(駐在員)が多いとか。
だって、その方がやっぱり生きやすいから。
それは人種差別というよりは、やっぱり同胞意識があって安心できたり、或いは日本食スーパーや病院があって住みやすいとか社会システム的にも合理的だからみたいな理由もあると思う。
多様性は大事だけど、それをどう実現するかは慎重に考えないといけないなと思う。
Daiki

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3.0
「黒人」「アフリカ系」とかで括りきれない多面的な描き方。
学校では成績優秀スポーツ万能皆の人気者、就活も成功して五大商社でバリバリ働きお金にも恋愛にも困らず性別問わず友達たくさん、みたいな勝ち組人生を歩む人が、大きな不満を全く持たずノンポリでいられるように、アメリカの名門大学にも、無邪気に差別構造の中で得しているエリート白人っていそうだな。
にしても、「黒人と言わずアフリカ系って言う奴ほど差別の意識がある」みたいなセリフはハッとした。それ言われちゃもう極東の人間めは何も言えません…m(_ _)m
今まで観たい映画リストに入れてもいなかったのが不思議。面白かった。
持ってる知識を引っ張り出してきて色んな設定やセリフのニュアンスを理解しながら見るのが結構大変だったけど。

正直、脚本は消化不良な感じも否めない。それ故、後にドラマシリーズが作られているんじゃないかと思うけれど。監督もこの一作で表現したいこと全てをやりきることはできなかったんじゃないか。

テッサ・トンプソン演じる主人公がやってるラジオ(インターネットラジオみたいな感じ?)の決まり文句「親愛なる白人の皆様」から映画のタイトルを取っていて、そこから映画も始まるから、最後もラジオで終わった方が綺麗じゃないのと思ったり
ライオネルと雑誌の編集長的なヤツとの関係も曖昧なままだなと思ったり、、etc.

決して綺麗に上手くまとまった脚本ではないんだけど、黒人差別の本質と現状や、名門大学の寮という環境の中にいるアフリカ系の学生のそれぞれに違う出自やスタンス、どういう思いを抱えて生きているのかというところが描かれているのが、とても面白かった。

セットで観るべきだと思う映画は『ゲット・アウト』。“黒人になりたがる白人”という構造に隠された差別意識、それのどこが嫌かという作品として、相互に理解を深め合う気がする。

日本人である自分も海外に出ればマイノリティになり差別を受けることはあるかもしれないけど、少なくともアフリカ系の人々がアメリカという土地で受けてきた差別の歴史や構造については、絶対に当事者になることはできない。
が、しかし、似たような惨めさやアイデンティティの揺らぎを感じる場面というのは、この日本で生まれ育った日本人である自分でも何度も経験したことがある。
他人に勝手に期待されている自分のイメージの枠に収まっていなければならないんじゃないかという強迫観念や、
他人に自分は無害な人間であるということを証明し続けなければならない面倒臭さについては、よく知ってる。
だから、その感情、分かる。種類は微妙に違うと思うし、重みも違うだろうけど、理解はできる。

そのために映画は作られるのだと思う。魅力的な物語であれば、その主人公が自分と違う言葉を話し、違う色の肌を持ち、違う性別や世代だったとしても、理解することはできるし、たまに自分のことだと勘違いすることすらある。

「BlackLivesMatter」について、支持する意志を表明した日本人に対して批判的な意見も沢山ネット上で見かけたけど、人種や立場が違ったら応援する声も挙げちゃいけないのだろうか。そんなわけないじゃないか。

大学学生寮で生活する学生たちが政治的な議論や運動をするという点で、先日観た京大吉田寮が舞台の『ワンダーウォール』も思い出した。

YIDFFで上映された『これは君の闘争だ』はブラジルで政治運動をする学生を撮った作品だったし、パリのエイズ活動家団体の学生たちの運動を描いた『BPM ビート・パー・ミニット』なんかもあったし、抗議の声を上げ運動を起こす若者たちの映画というのが世界各地で同時多発的に作られている印象があるここ数年。
日本にもその動きがあるという意味で『ワンダーウォール』は嬉しい作品だけど、やはり本作とかと見比べると作品のクオリティとしては惜しいなぁと思ってしまう。

【一番好きなシーン】
Rebirth of the Nation『國民の再創生』