怪獣の日の作品情報・感想・評価

怪獣の日2014年製作の映画)

製作国:

上映時間:30分

3.5

「怪獣の日」に投稿された感想・評価

tetsu

tetsuの感想・評価

4.0
USJのゴジラvsエヴァ、そして、本日オープンした淡路島のゴジラアトラクションの監督・中川和博さんの原点ということで気になって、鑑賞。

田舎町の砂浜に打ち上げられた一匹の生命体。
クジラにも似た、その"怪獣"は、果たして、生きているのか、死んでいるのか?
真偽不明のなか、対立する研究者と政府の対立が巻き起こす社会派怪獣映画。

他の方のレビューでも記述されているように、まさしく短編版『シン・ゴジラ』と言える内容。

政府の杜撰な対応、それに異を唱える主人公。
そんな対立には、様々な社会問題を当てはめることができるため、観るタイミングによって、全く異なる作品になる可能性を秘めた作品だと思った。

自主映画ならではの、若干のチープさはあるものの、それを上回る内容に感激した怪獣映画に見せかけた社会派映画だった。

これを観て、『ゴジラvsエヴァンゲリオン』へ起用した関係者は、ほんとうに偉大だと思う。

参考
怪獣の日(2014)/Day of the kaiju - English subtitles -
https://youtu.be/3cQcFMFO944 
(監督の個人アカウントで配信されている本編。)

淡路島にゴジラ襲来?!「ゴジラ迎撃作戦~国立ゴジラ淡路島研究センター~」完成披露イベントレポート|映画チア部神戸本部|note
https://note.com/moviecheerkobe/n/n1108c7443e4b 
(淡路島の新アトラクションについて書きました!よければ、是非!!)
その日はきっとサラダ記念日ならぬ怪獣記念日。

PFF出品の短編怪獣映画。
物語は怪獣が駆逐されたあとの世界から始まる。
「シン・ゴジラ」の2年前に制作され、行政と専門家そして住民たちそれぞれの思惑が交差するところなど確かにぽいが、本作はより人間に重点を絞ってリアリティがある。
原発など国の諸問題を怪獣に置き換えたシニカルな構成が分かりやすく面白い。

クジラに近い海洋生物的な怪獣のデザインとても好き。
30分ほどの短編映画。
評判通り面白かったです。

小笠原沖に現れた怪獣が自衛隊や米軍の活躍により無事鎮圧、怪獣の死体は目下、捜索中である旨の内閣府の発表からストーリーは始まります。
怪獣は暴れ回って、そして退治された後なんですね。
その部分のドラマについては我々は色んな映画で観ていますが、本作はその後について語られる物語となります。
主人公は海洋生物学者の青年で、死体を観光資源にしたい行政、補助金を皮算用する市民、国のメンツを優先する政府担当者の身勝手な主張に、学者的な観点で異を唱える展開です。

怪獣は基本的に沈黙した状態で登場します。
街を破壊して回ったり、軍隊と戦うというのはもうやった後のため、怪獣が街を蹂躙する姿は作中見ることはできません。
怪獣の全身は見ることはできますが、何せ動き回っていないので、怪獣すげえとかカッコイイみたいなものは無かったです。
そのため、本作は怪獣映画では無いかもという感じです。
怪獣のプロレス、特撮を目的に見るものでは無いかと思います。

カメラは危機が去った後の行政、政府、市民にスポットがあたっていて、一見去ったように見えるそれは、果たして安心していいのか、新型コロナ然り、福島原発然り、終息したら忘れていいのかという警鐘とも感じられる内容でした。
怪獣が死んでいるとは断じることができないという科学者と、それを許さない人々間のジレンマは、現実で過去に起きた色々なできごとを想起させました。
上を向いて伸び続けるのは良いけど、その根っこの問題は本当に解決しているのか?

ラストも良かったです。「だから言ったじゃーん」みたいな。
メッセージ性は感じますが、それ抜きでも映画として、十分楽しめました。
五十

五十の感想・評価

3.9
『シン・ゴジラ』公開前の2014年の時点でこの作品が作られたことに驚愕、感動しています。

やはり日本で3.11をはじめ原発事故を表現するなら怪獣だろう!という先見の目がすごい。

楽観主義や長い物には巻かれろ的な日本の悪い部分が出ているあたりは、『シン・ゴジラ』と似ていますね。

ただ、『シン・ゴジラ』では、「じゃあ我々日本人は本当はどうするべきなのかね」という問いのアンサーが示されました。
ここが大きな違いでしょう。


非常に見応えがありましたね。
YouTubeで観ましたが、短い時間でサクッと見られる点も良いです。
Yuumi

Yuumiの感想・評価

3.2
イワゴウさん目当てで鑑賞
ずっと観たかったやつ
元々特撮とか怪獣とかあまり興味があるほうではないけど、これは面白かったかな。現実問題に置き換えてみると、それはそれで政府の雰囲気とかリアルだし、あぁこんな感じであの時も進んでいったのかなぁと思えた
小さな町は国に飲み込まれてしまうけど1人でも声をあげる人がいれば。。って希望は持っていたい
dozen

dozenの感想・評価

3.7
そのまま怪獣映画として観ても、問題部分を何かに置き換えて観ても楽しめる
日本人の国民性、その反応を分かりやすく記号化して描き、ちょっとブラックな苦みのある内容もいい

皮肉っぽい描写はあるけど、けっこう素直な作りの印象で観やすい
短い時間の中、登場人物たちの背景がうかがえるドラマがあるのもいい
まぁ

まぁの感想・評価

3.4
「もし、自分が住む街に、怪獣(と思わしき生物)が現れたら」…しかも…「生物学的には死んでいる状態で…」

自治体、住民、国立大学教授、海洋学者…
…それぞれの「立場」による考え方の違い…
それぞれの「言い分」

「確かに」…と頷けたり…「ちょっとちょっと」…と言いたくなったり…
(…「国会中継」を…見ている感覚…)

「う〜ん」…と、考えてしまった…

住民としては…「真実」が…知りたい…

「怪獣」は出てくるけれど…
私は「原発」が…真っ先に頭に浮かんだ…

ラストは…してやったり…と…書いて良いかな…

30分の短編だけど…
「考えさせられる」内容だった…,

YouTubeにて鑑賞…☆

原題で検索…♪


怪獣映画大好きなんですが、怪獣は大暴れしません。いや、確かに怪獣は出てくるんだけど、、^^;

でも、何だか不穏な感じがする。結構、想像力を刺激され、緊張感あり、画面にも引き込まれます。

だんだんと怪獣が、原発だったり、オスプレイだったりに見えてくる、、。

日本では、こんな形でしか描けないのかなぁ〜?お金かけないで知恵を使うのはいいと思います^_^

30分の短編。YouTubeにあります。
もうひとつの「シン・ゴジラ」


ある田舎町の海岸に巨大怪獣が打ち上がった。
それは自衛隊初の防衛出動によって駆逐されたと思われていた怪獣で、大学の生物研究チームの初見では、呼吸もなく、瞳孔が完全に開いていることなどから「死体」であると認定される。
主人公の大学職員は、あくまでも未知の生物なので充分な検査なしでは死体と断定するのは危険だと訴えるが、浜辺に建屋を建設し、怪獣の生態を研究したい政府と、年間20億円の特別補助金目当ての町行政の思惑の前に、その声が届くことはなかった。
そして建屋が完成し、そのニュースを伝えているレポーターの前で・・・・・


巨大怪獣が現れ、それを自衛隊が駆逐したとして、その死骸をどうするべきなのか右往左往する人々の姿を追う体裁ですが、これは完全に原発問題そのものですね。
人間が完全にコントロールすることができないモノを、じゅうぶんな管理状態にないまま稼働し続けることがどういう結果につながるのか?(しかも、我々はそれを知っている!)
それを怪獣に置き換えて訴えている映画だと思います。

危険なものに反対する人々、危険を承知で利益を追求する人々の対立。
横暴な行政側や、長いものにまかれるしかない研究者の姿はリアルに映り、硬質すぎるきらいはあるものの高い演出力がわかりやすく様々な問題を浮き彫りにしていきます。

ストレートに原発問題として扱わずに怪獣映画に置き換えている割にはユーモアが足りないという意見が散見されますが、それならば、怪獣の死骸処理という観点から面白いエピソードとして成り立っている「ウルトラマンティガ」の「怪獣が出てきた日」をオススメします。
怪獣の死骸が打ち上がる導入部が全く同じだったりしますよ。


約30分の短編で気軽に観られますし、ちゃんと怪獣もないがしろにしないのが好感が持てるので、もちろん本作もオススメ致します。
特に「シン・ゴジラ」を観て思うところがあった方は、作り手は違えど原型のような作品ですので興味深いのではないでしょうか。


(某有名動画サイトで鑑賞)
謎の怪獣の死骸(?)が浜辺に漂着!
コレの取り扱いについて国、地方自治体、民間と様々な立場の人々が右往左往するって話☆

未曾有の災厄を前に、人々の思惑が絡んでこじれる。
お役所仕事ってものが分からないので、何となくリアルな雰囲気は伝わってきます。

エンタメ的爽快感は有りませんが、我らの日常に異物が割り込んできたら・・・というif世界を描く良質な一本(* ̄ー ̄)☆
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