戦争という極限状態、まして敗戦色の濃い状況では、様々なものの選択肢が狭くなる。
食糧難、物資不足、そして成年男子不足…。
19歳の里子には、隣家で一人暮らししている、長身で親切な銀行員の優男・市毛が…
妻子が疎開し一人長屋に暮らす長谷川博己のシーツに染み汚れが目立ち二階堂ふみが見かねて洗濯 富田靖子 工藤ゆうき B29が広島に落とした新型爆弾は東京にも落とされる噂があり人々は気休めを承知で白い服を…
>>続きを読む「私がいちばんきれいだったとき
私の国は戦争で負けた」
好きな詩、好きな合唱曲のワンフレーズがキャッチコピーになっていたので手に取った。
「ハタチのうちに歌いたい〜」って言って歌わないままもう2…
市毛がクズだって感想が多いけど、死が目の前に迫ってきて、弱さを見せれる相手も近くにいなくて、
そんな状態の中、里子と一緒にいてしまえば縋りついて感情がたかぶってしまうのもわかるなと思った。
でも、こ…
詩の最後の
「ね」
の余韻がすさまじい。
最後の里子がこちらを見つめるカットの振り返るような視線が、「ね」と問いかけてくるみたいに。
わたしが一番きれいだったとき
わたしはとてもふしあわせ
わたし…
わたしが一番きれいだったとき
わたしの国は戦争に負けた
この言葉が全くの嘘でないことに恐怖を感じる
映画の戦争中の生活の描写が事実で、これ以上酷いものかと考えると…
学んだことはそのくらいかな……
戦時下を描いた物語としてはそれほど重苦しくもなく、意外とあっさりしていたので見やすかったが、逆にリアルさは薄れてしまっていたように思う。
男女の許されない関係を描いた禁断の愛!みたいな感じもあまりな…
(C)2015「この国の空」製作委員会