ここに泉ありの作品情報・感想・評価・動画配信

「ここに泉あり」に投稿された感想・評価

アニメみたいな横移動がある。
"解散ライブ"でも慎ましやかに進行していくのがいいね。
ちろる

ちろるの感想・評価

3.7
戦後、結成された市民オーケストラ楽団員たちの青春物語。

なぜに、辞めると決断している時に限って、こんな風に後ろ髪引かれるような事が起こるだろうか?
ハンセン病療養では入所者たちの音のない拍手や、山奥の学校での熱い歓迎は本当に温かくて、深い感謝の心に包まれていた。

そう、音楽を伝える喜びの泉はきっと、ここにある。

オーケストラとチンドン屋の音がにぎやかに飛び交う商店街のカフェーの2階で練習を重ねる楽団員たち。
遠征した時も、フィルハーモニーじゃなくてハーモニカと言い間違いされてしまう始末だし、
どう頑張ってもまだ楽団員の生活は苦しくて、皆片手間でやるしかない。

お陰で一向に楽団員の士気は上がらないまま。

東京から新しくやってきたヴァイオリンの速水は楽団員のピアニストかの子と、努力虚しく身にならない日々を互いに励まして合ううちに互いに惹かれ合いやがて結婚。
この夫婦の歩みとともに、描かれる楽団の山あり谷あり。
喧嘩をしたり、目標を見失ったりして、もうダメだと思ってもなんとか続けていく。

だけど、学校での演奏の帰り道、口楽器で皆で歌うシーンでは初めて楽団員たちの気持ちが団結したよつでなんか大人の青春だなー♪

ラストなんかちょっとサウンドオブミュージックみたいで、壮大な感じなのも良きでした。
ソラノ

ソラノの感想・評価

4.0
戦後まもなくできたアマチュアオーケストラが苦難を乗り越え、市民楽団となるまで

後半が良かった。静かな拍手、子供たちの歌声、数年後、オーケストラと第九の演奏&合唱を聞きながら思い出す風景…

このレビューはネタバレを含みます

終戦直後の群馬を舞台に現・群響の黎明期を描いた作品。
食うや食わずの生活の中での芸術文化の是非というのはあるけれど、それ以上に音楽を通しての人とのつながりや心の豊かさといったものを強く感じられる作品だった。
A

Aの感想・評価

4.5
製作に市川喜一が参加。脚本は水木洋子。食べるのにも事欠く毎日を生きる人々と、音楽を聴くためだけ楽しむだけの行為との間の距離。それでも少しでも、日常から離れた文化に触れて寄り添うことの意義をしっかり描いているのがさすがだなと思う。もちろん演奏者たちだって生活は苦しく好きなことを諦めてないだけ。それを両立させるために請け負う、雑多に見える仕事にも、ちゃんと意味はあるし無駄じゃない。そういう優しさにもじんとくる。
映し出される観客や団員の顔のクローズアップがかなり印象的。袖からじっと見つめる岸惠子の表情もすごかった。
NOBU

NOBUの感想・評価

3.5
戦後まもない中、後の群響と呼ばれる高崎の市民オーケストラの出発点を描いた映画で楽団員の苦悩や恋などに笑いを込めて描かれたヒューマンドラマである。

今井正監督のもと、岡田英次を始め、小林桂樹、岸恵子など錚々たる顔ぶれが集まり、そして作曲家山田耕筰が特別出演をして立派にお芝居をされており、超名作とは言えないにしても、日本映画史、そして日本の音楽史の観点からしても非常に重要な一本と言っても過言ではないだろう。

ストーリー構成に関しては中盤から後半にかけてペースダウンした感触があり、終盤のハンセン病療養所での感動のシーンからクライマックスにかけてもう少しストーリーを捻ってドラマを見せて欲しかった。
そういう意味では一番見せるべきモノが本作には欠けてしまった感じはするのだが、それでも今日においては是非とも見るべき映画の一つではあるように思う。
群響の草創期。高崎を拠点とする貧乏アマチュア楽団が重い楽器担いで群馬各地を巡業。牧歌的な風景と共鳴したオーケストラが心の故郷に響く、詩情豊かなヒューマンドラマ。それは泉。
Jimmy

Jimmyの感想・評価

2.5
今井正監督のメリハリ効いた演出がクライマックスを盛り上げるのだが、その反面、序盤から中盤が自分にはあまり面白くなかった。
あまり尺のことは言いたくないが、この内容で2時間半はちょっとキツい感あり。冗長な感じ。

物語は、終戦直後に群馬県高崎市で市民フィルハーモニーを、人々に美しい音楽を与えようとする一団がいた。しかし、楽団員の生活も成り立たない貧困生活となり、肝心の楽器
楽団唯一女性のピアニスト(岸恵子)は眼の不調を訴えるが、その件はウヤムヤ……(笑)
三井弘次は相変わらずイイ味だした存在感あり。

クライマックスの盛り上がり、人々へ楽曲を届けるという行動の美しさが受けて、1955年日本映画のキネマ旬報第5位になったのだろうか…?
jam

jamの感想・評価

3.7
永劫に救われることのない世界にいる者が
皆さんの訪れをどんなに楽しみにしていることか
生きている悦びを味あわせてもらえる
この悦びは一生消えない

患者代表が感謝の気持ちを伝える
仄暗いハンセン病療養所

戦後発足した高崎の市民オーケストラ
彼らの慰問演奏に聴き入る入院患者
顔や手足は病気による変形が

アンコールのフィガロの結婚

音のならない拍手が場内を包むと
オーケストラメンバーも感極まり


またある時の目的地は
街から遠く離れた山奥の小学校
山道を楽器を抱えて歩いていく

一生に一度しかオーケストラの演奏を聴くことがない人たちがいる
彼らにとってはどれほどの宝物になることか


はじめてのオーケストラの報酬は野の花
「たった一輪でも花束」
ひとりひとりが口ずさむメロディが重なり
やがて青空の下
アカペラのオーケストラになる


地方の市民オーケストラの草分け
経営問題のみならず、技術面でも中央との実力の差に焦りを覚えて

いよいよ解散寸前
訪問した小学校で
感謝を伝えようと子どもたちが歌うのは
「赤とんぼ」

奇しくも作曲者の山田耕作さんが本人役で出演、オーケストラの指揮も手掛けている


どこまでが史実通りかは定かではないけれど
解散危機を乗り越えたオーケストラに
合同演奏会という救いの手を差し伸べたのも山田さん

ラストの第九は圧巻

音楽に触れることが
それまで、とこれから、を変えていく
創世記を支えた彼らの志は
今もなお受け継がれる
この前配信された独立プロダクション作品は全部鑑賞
高崎市民に美しい音楽を、という理念から交響楽団が結成されるも後ろ盾もなく財政は厳しい。
この片田舎で自分の技術レベルと生活の維持が難しい。
極めつけは有名交響楽団との合同演奏会で差を見せつけられるわ、結婚し子育てもあるわ…
生活苦から楽器を手放すもの、高崎を出て行く者も後を絶たず
楽団で紅一点のかの子のお産の後、めっきり出て来なくなったから亡くなったのかと思った。
それに加えて目の不調を訴えて…の下りから目くらになるのかと思いきや特に説明もなく以前と同様にピアノ弾いてるし…
応援の声もあるも、背に腹は代えられず解散が決定
最後の公演の和やかな雰囲気は最初の動物園みたいな演奏会とは全く違ってた。
ここの子供たちが田舎にいる限り二度と聴く事ないかもしれない交響曲、生演奏は感慨深いものがあった。
演奏シーンもしっかりめに聴かせてくれて良いんだけど内容がシンプルだからこれいるか?ってシーンが多くて長く感じた。
いい話ではあるんだけどなぁ…
音楽で食っていけるのは一握り、好きなことをを続けることの方が大変
>|

あなたにおすすめの記事