セメントの記憶の作品情報・感想・評価

セメントの記憶2017年製作の映画)

Taste of Cement

上映日:2019年03月23日

製作国:

上映時間:88分

3.5

あらすじ

「セメントの記憶」に投稿された感想・評価

mokmal

mokmalの感想・評価

4.0
「ラッカは静かに虐殺されている」と「ラジオコバニ」に次いでのシリアに関わるドキュメンタリー映画だった。

予告編の映像美!的な印象も確かにその通りなのだが、破壊と創造を永遠と繰り返す人間達、その復興という名の繁栄の下には、選択すら危うい環境に置かれた同じく人間達がいるという事実。ここは日本だから関係ないのか?と問いかける。

その「国」や「人種」などの違いからくる価値観の違いによって差別や戦争も起きる。恐らくそれらがあまりなかった縄文時代は1万年も戦争が起きていない。

重苦しいテーマではあるが、そこはさすがの映像美と詩的なナレーションが重なり、気がつけば引き込まれていた。

この手の映画を通して、人間としてとるべき行動をもう少し真剣に考えてもいいのではないか?と思う。
12/11/2019

ここ1ヶ月で一番頭使った

脳みそセメントの若造が気軽に観る映画ではなかったな

一回観ただけでは掴めなかったから何回か観よう。心の余裕があるときに。


目が語る映画
ね

ねの感想・評価

3.7
セリフが少ない本作は、セリフ量に反して作品から得られる情報量はかなり多い。

この映画で最も印象深いのはベイルートで働くシリア人移民労働者の表情。
様々な表情ではなく、皆が揃って無表情に見える。
ドラマティックに描くなら、フィクション等では苦悩を思い浮かべるような表情をしているだろう。
だが、彼らは無表情。ここにドキュメンタリーの真髄を感じた。
人が苦痛を感じ、悲劇を経験した先に行き着くのは、「無」で間違い無い。
決して見せようとしていない。全てを奪われたから当然だ。その無表情から戦争の罪深さを再認識させられた。

タイトルの『セメントの記憶』が持つ意味を理解した時、より深い悲しみを感じる。同時に、戦争に対する強い憤りを覚えた。鑑賞し終えた今でも建設現場のあの重厚な音は頭にこびりついている。そして、その音に付随して表裏一体と言わんばかりに戦争の音も頭から離れない。無意味な破壊と建設をこの世から無くしたいと強く願う。
Sayoooo

Sayooooの感想・評価

-
映像がとにかく美しい。
戦争のあとにあるものを知ることができたのは良かった。
けど、ちょっと詩的すぎて眠くなる。
ひとり

ひとりの感想・評価

4.3
戦争は怖い
残すのは何か、何が生まれるのか
世界は思ったよりもハードで大きな事があっても知らない事の方が多い。
映画って何ができるんだろか〜、
Perfect camera work and critical message
美しい景色と音と共に存在する現実光景。
詩的すぎるきらいがあり、もうちょっとじっくり見たかった。
理不尽な環境は正にこの瞬間も存在している。レバノンの今を映画にすることは報道の道を進んだ人たちにとってある種の必然なのかも知れない。

映像も音も凄まじい。
特に中盤の「ある乗り物」に乗った視点でのシーンには思わず息を飲むだろう。
逆に言えばあの数分だけで、映画1本分鑑賞した価値を見出せる程の映像だと思う

しかし、それ故にアート的な魅せ方(?)と感じてしまう節も多く、もっと違う撮り方が有るんじゃないかと感じてしまった。

日本に住む自分達にも、もっとベイルートの問題を知る必要が有る。
監督は元シリア兵。破壊と建設から見える戦争の虚しさ。★★★
S

Sの感想・評価

3.8
かつて内戦によって廃墟と化したが、今では現代的な建築物が建ち並び、中東のパリとまで言われるようになったレバノンの首都ベイルート。
そのベイルートで建築作業を行なっているシリア難民に焦点を当てたドキュメンタリー映画。

異国の地ベイルートにて、母国シリアが内戦により荒れ果てていく様子を、どんな気持ちで見ていたのだろうか?
難民同士で同情し合ったり、会話する事は一切なく、日々ひたすらに建築作業を進めて行く。
時折見せる空虚で悲しそうな表情がすごく気になりました。

破壊があるからこそ新しい物を創造する事が出来る、と言われたりもします。
いずれ内戦が終結したシリアにも新たな建造物が造られると思います。
そこにあった歴史や悲劇などが忘れられ、新しいものに置き換わるのでは?と考えると複雑な気持ちになります。

戦争を間近で体験した者にしか分からないセメントの味。
一体どんな味なのだろうか?
想像することしか出来ないが、恐らく色々な意味で苦々しい味なのだと思う。
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