フェアウェル さらば、哀しみのスパイの作品情報・感想・評価

「フェアウェル さらば、哀しみのスパイ」に投稿された感想・評価

ペレストロイカ直前のソ連で起こったスパイ事件の実話をテーマにしたスパイ・スリラー。ブレジネフ体制を見限ったKGB幹部が、フランス人ビジネスマンをロックオンして機密文書を西側に流す連絡員にし、密会を重ねるうちにやがて2人の間には絆が生まれていく。正統派のスリラーで終始緊張感があり面白いが、もう少し重いタッチでも良かったかな。当時の政治家が微妙に寄せたルックスで出てくると、何となく世界仰天ニュース臭が漂ってくる。クイーンのライブ映像、ボルグ対マッケンローのウィンブルドン決勝マッチは当時の映像をそのまま使用。ギョーム・カネがイケメンじゃない。CIA長官役のデフォー先生がほんとムカつくわー。
2018.8.18 DVD(字幕)
映画fan

映画fanの感想・評価

3.8
愛する祖国の為に祖国を裏切る哀しきスパイの物語。
実際にあった話らしく、このフェアウェル事件が元でソ連が崩壊したと言われている。
物語は地味に静かに重苦しく進む。
派手なCGを駆使した物も好きだが、こういう正統派スパイ映画という感じの物も結構イイ。又主役の大佐も渋い。
emedia

emediaの感想・評価

3.8
スパイとは愛国心と忠誠心の塊であって
選ばれた者が機密情報を奪い合う
研ぎ澄まされた人間が命を賭けて

ここに出てくる男は
上司に用を頼まれて伝えにきただけ
家族を伴ったサーカスの合間に
「車のドアが開けっ放しかも」
こう言って数分間の任務につく
メッセンジャーのように登場する

買い物を頼まれたりの遣いっ走り
車窓から書類を誤って飛ばしたり
緊張感とは程遠い一般人なのである

故に至って自然に振る舞い
疑われることもないというわけで
野っぱらでQueenを真似たり
極々なんでもない一般人である

家族を騙すことにも耐えられず
「もう止める!うんざりだ!」
こう言ってのける一般人なのである

憲兵がいて家政婦もスパイだったり
自宅であっても心が休まらないが
敢えて手なづけるという手段に出る

KGB幹部のコードネームはフェアウェル
一般人は話し相手となって亡命を勧める

ソビエト社会主義共和国連邦
息子の歩むべき人生のために
祖国の国家機密をフランスへ手渡す
もう直ぐ全てが終わると知って
父と息子の熱い固い抱擁に胸が痛い

任務を終えた一般人を
「ニューヨークは歓迎する」という
ウィレム・デフォーがキリッと格好いい


ミハイル・セルゲーエヴィチ・ゴルバチョフ
ソビエト連邦及びロシア連邦の政治家で最高指導者


ロナルド・レーガン大統領
自由を抑圧し対外膨張を図る国家として非難
ソビエト連邦を「悪の帝国」と呼んだ
ソ連崩壊のきっかけとなった「フェアウェル事件」が題材。ソ連の実情を嘆くKGB幹部が、息子の将来・国の未来を考えて国家機密をフランスに流す。なぜここまで彼は自己を犠牲にしながら動いたのか。亡命という選択をとらなければ家族にまで危害が及ぶ。が、それも短期的なこと。急激な大きなうねりを予見していたとしか思えない。歴史はこのようにして動いていく。
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

3.5
2016/5/8鑑賞(鑑賞メーターより転載)
東西冷戦の真っ只中、ソ連側の中枢にいたKGBの幹部が決死の覚悟で西側に情報を流し、社会主義崩壊の序曲となったともいわれる「フェアウェル作戦」を再現。私も大好きな大監督エミール・クストリッツァが俳優として終始しかめっつらで画面に現れるが、思いのほか演技も巧くて驚く。007なんかとは対極にあるような極めて地味な行動が積み重ねられるので退屈する人もいるだろうが、自分にはかえってその繰り返しが止まらない緊張感につながった。結局は二大大国の間で行なわれる軍人チェスの駒だったのか...後味は非常に良くないが。
☆☆☆

2010年8月22日 シネマライズ up theater
さち

さちの感想・評価

4.1
俳優としてのエミール・クストリッツァがみたくて。
最近観たスパイものではかなりよかったなぁ。渋い静かなる緊張感。緊張感が絶えないということはイコールどこも大事で無駄がないということでもある気がする。
LIMONE

LIMONEの感想・評価

3.0
ソ連系の白い画像はどうしてこうも…
ただ、セルゲイ・グリゴリエフ大佐の動機がよくわからないんだけど。
「車の鍵を閉め忘れたかもしれない」と妻に告げ、男が劇場から出る。車に戻り、おもむろに運転席に座って、ふぅと一息。
対向車のライトに照らされたその時、後部座席に座る黒い人影が…!後ろ…後ろ…!やっぱ鍵開いてたんじゃん…!
となる最初のシークエンスだけで心はガッツリ鷲掴み。

それ以降は、今回は監督業ではない俳優・エミール・クリストリッツァの強面に釘付けになる。目つきが悪いしデカくて恐いが、どこか懐の深さを感じる人だった。

クリストリッツァ扮するKGB幹部の男(コードネーム:フェアウェル)と、それに協力するフランス人青年の物語を中心とし、ソ連崩壊のきっかけを作ったと言われる“フェアウェル事件”を描いている。

来るか…来るか…!のスリラー的なタイミングでは決して来ず、意外なところでバツっとシーンを切ってハッとさせたりして。じりじりと青い炎を燃やす静かなスパイ映画でした。

長回しによる「緊張」と、気を抜いた頃の「不意打ち」の緩急を作るのがうまい監督です。
新作を求む!クリストリッツァ監督も!
 リアル志向のスパイ映画。緊張感のある佳作であり、このジャンルのファンならお勧めできる。
 「アンダーグラウンド」の監督エミール・クストリッツァが役者にまわり、ソ連側の内通者を演じる。上半身はデカいのに足は細いのが不思議だった。
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