アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場のネタバレレビュー・内容・結末

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」に投稿されたネタバレ・内容・結末

ナイロビの隠れ家にいるテロリストたちを捕獲すべく現地ケニアの軍人とその協力者たちが内偵とサポートをし、アメリカ軍の人々がドローンや軍用無人機器を使ってより大きな範囲での偵察を行い、それらの情報を基にしてイギリス軍の大佐とその上官、そして政治家たちが指示を下す――
そんなところから始まった物語も、自爆テロ用のベストと爆薬が隠れ家に準備されているのを発見することによって、攻撃作戦に一変します。
攻撃の準備が整っていざ、実行!となったとたんに隠れ家の近くでパンを売り出す少女。このまま作戦を実行してしまえばテロが防げるが、少女の生命には影響がある。果たして攻撃作戦を実行してしまってよいのか…?

とても考えさせられる映画でした。
テロで失われるであろう多くの生命と、たまたまテロリストの隠れ家の付近にいた少女の生命どちらを救うことが法的に、そして人道的に正しいのか。
最大多数の最大幸福を追求すべきか、道徳規範に乗っとるべきか。
もし問題になっている1人が少女ではなく男の子だったら、若い女性或いは男性、はたまた老人だったら、有力者だったら、貧しい人、差別されている人だったら……。
いくら考えても私にはどちらの決断が正しかったのかはわかりませんでした。どちらの決断も理解できるからです。
はじめは大好きな俳優であるコリン・ファースの製作作品だから、という単純な理由で観たのですが、すっかり考えさせられてしまいました。
人生の中で時間をかけてじっくり考えてみたいと思わせてくれる作品でした。
アメリカとの合同軍事作戦の指揮を執る、イギリス軍諜報機関所属のキャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)は、ある日大規模テロ計画の情報をキャッチ。敵さんの居所を突き止めた彼女は、国防相のベンソン中将(アラン・リックマン)とあーだこーだ議論すすめて、ドローンを駆使したミサイル攻撃を計画。
よっしゃ撃てぇ〜と指示した矢先、ドローン・パイロットのスティーブ(アーロン・ポール)から「殺傷圏内に少女が居るから撃てませーん!」と連絡が入る。少女居たらそら撃ったらダメでしょー、いやしかしここで仕留めないとこの後のテロで80人以上が犠牲になっちゃいますよ?あーだこーだあーだこーだ。
というお話。

立場が変われば「正義」の形も変わる。
いますぐテロリストを始末しないと、のちに多くの犠牲者が出るという主張。
幼い少女を殺めることは倫理に反するという主張。
少女1人の命と、80人の命。
このどちらを選ぶのかという、究極の選択。
もー、、、ただただ恐ろしい。

政治的にあーだとか、人道的にどーだとか、結局責任のなすり合いをしてる偉い人達とのやり取りは観てて不愉快だったけど、まぁ実際あんな感じなんだろなーと。

ベンソン中将の孫?娘?と、爆撃に巻き込まれた現地少女との対比。
軍事作戦の会議入る前に女の子向けのおもちゃを購入するベンソン。
会議前に部下っぽい人におもちゃ預けといて、作戦終了後また部下からおもちゃを受け取るのよ。
このシーンのさ、亡くなった現地の女の子との対比がね。。。
特に強調するでもなく、しかしテーマに深く触れている、絶妙な演出でした。

あとさ、爆撃を躊躇した理由って「少女」が居たからだよね?
これが仮に成人男性だったらまた話は変わってくるんだろね。少なくとも、少女よりは躊躇度合い減りそうな気がしてしまう。
倫理の分かれ道だね〜。。。


ちょっと気になった点。
・虫ドローンとか鳥ドローンの精度。あんなに小さくて、あの高解像度の映像と長時間飛行。映像の送受信の誤差も無しって、ホントにそこまでの技術になってんの?

・「少女いるから撃てませーん!!」で上官が許してくれんの?(※爆撃出来ない事を否定してるわけじゃございませんよ)

・もっと緊迫感の演出盛っても良かったかも。(不謹慎かもしれませんが。)




アラン・リックマン最後の出演作(本人出演としては)だったそうな。
スネイプ先生とはまた全然違う味わいで良かった。
ハラハラしながらみたけど、この映画からは何も受け取れない。
悲しすぎる
命令を受けて攻撃する駒が上官に意見しあんなに感傷的になることがあるのだろうか?想定外のことだらけで、軍事サイド、司法サイドの葛藤が見もの。結果簡単なミッションではく、こうして負の連鎖はとまらないことがよくわかった。
何気なく観たらすごい作品やった…

ハードなシン・ゴジラって感じ。
食中毒になって「俺はホテルに行きたいんだ!」と駄々こねたり、「それは俺の管轄じゃない、他の奴に聞け!」と言う外相なんかまさにシン・ゴジラに出てきそう。


そして何より、女性大佐の冷徹っぷりが凄い。

終盤の、

再攻撃を!

のシーンで、

えっ!?😨まだやるの?💦💦💦

と思わず唸る。


対照的なのはドローンを操る女性兵士。作戦が進むにつれ無表情になっていくのが、現場の辛さを物語っている。
あれはトラウマになるよね…
唯一の救いは、悲惨な結末を知らずに済んだ事かな。


ハード過ぎてトラウマになり兼ねないけど、全編の緊張感は凄まじい。物凄い作品に出会ってしまった😭
ミサイルを撃つか撃たないかよりも、少女のパンが売れるか売れないかの方が気になってしまい、サスペンス度高し。
苦さしか残らないが、画面の派手さに頼らない新たな戦争映画の形を提示して見せた。
お偉いさんたちがお腹を下してトイレで苦しんだり、中国で卓球を楽しんだりしながら、遠く離れた国への爆撃の許可を検討する滑稽さ。その後予想されるテロ被害の規模を考慮したとは言え、あどけないパン売り少女の犠牲はむごい。それも映像で見えているから生じる感情なのだろうが。
ボタン一つで人を殺せちゃう時代。
テロリストを殺害することで大勢の市民を守れる一方少なからず犠牲になっている人々が必ずいること。難しい
ある人たちを助けるために他の人を犠牲にするのは許されるのか?という、いわゆる「トロッコ問題」がテーマ。

ハリー・ポッターのスネイプ役を演じていたアラン・リックマンの遺作とのことだが、何とも後を引く作品だった。

保身的で自ら責任を取ろうとせず上司に判断を丸投げする政治家たちのやり取りは、自分の身の回りで起きていた日常茶飯事とダブり、身につまされる。。。
戦争に勝者があるのか
一人の少女の命か80人のテロの犠牲者か
重い作品
少女を助けるため最後にはテロリストたちも
なんでって最後にやはり思ってしまう
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