熱風の作品情報・感想・評価

「熱風」に投稿された感想・評価

小さな村に少年が戻ってきたことで、なにかがぎくしゃくしはじめて。

何かが起こりそうな危なっかしさと緊張感がものすごく漂ってたし…

小さなコミュニティでおこる愚かで恐ろしいこと…

これもヘビーなんじゃなかろうか…と構えて見てたが、やはりね…
MegmiTanak

MegmiTanakの感想・評価

4.0
怪作!終始ジョゼフのパワーに圧倒。カリム・ルクルーのファンになった。
寂々兵

寂々兵の感想・評価

2.8
トラブルメーカーの青年が村に戻ってきたことから小さな事件が相次ぎ、やがて青年の遺体が発見される。ということなのだが勿論フーダニットのミステリではなく、村八分と不寛容の精神が徐々に大きくなっていき、この小さな芽は国境を越えて云々かんぬんというハネケの『白いリボン』みたいな説教めいたことをダラダラやってくれる。決してつまらなくはないが面白くもない。
mochikun

mochikunの感想・評価

3.4
よく出来た映画だと思います。いや、非常によく出来た映画だと思います。Itunes storeで借りたんですが、今はもう検索しても出てきません。ちょっとソフトで欲しいと思っているくらいです。

上下まっ黒の服を着た主人公が、墓に飾られた手のひらに収まる小さな天使の彫像を盗むところから映画は始まるのですが、そのシーンで主人公がどういう性格であるのかが示されています。それはすなわち、外見は怪しく、中身は純真無垢。

主人公ジョセフ20前後の年齢だと思うんですが、いわゆる発達障害、平たくいえば幼稚です。ちょっと(若しくはかなり)考え方なり振る舞いが幼く、故に心を通わす対象は動物か子供か老人、あるいはガラクタ同然の無機物、そして映画内では明確に描かれていませんが、そこはかとなく漂わせているキリストの存在、つまり神です。
ですから、自身を子供扱いする大人とのコミュニケーションはうまくいくはずもありませんし、逆に同世代の好きな女の子に対してのアプローチについては子供じみていて、相手を困惑させてしまいます。
性的な行為についても一定の興味はあるものの、それが本当にどういう意味を持つことなのか、彼自身もうまく整理出来ていないように思いました。ちょっとそれっぽい言い方すると、ジョセフは男性的初潮を迎えていないように見受けられます。

このまま話を進めていくと、出来もしないのに心理的な内容を書いてしまいそうなので、映画そのものの話に軌道修正しますと、この「熱風」という映画は「ユージュアルサスペクツ」的な構造になっています。ラストあたりで「あぁなるほど、そういうことだったのか」とポンっと膝を叩くような。
大雑把に感想を言ってしまうと、主人公ジョセフが飽くまでピュア、無垢であった、といったところでしょうか。

いずれにせよ、なかなか味わい深く、いろんな人とあーだこーだと語り合いたくなる作品です。
かつや

かつやの感想・評価

3.8
 映画の中盤までは、意味もなく悪さをするジョゼフ、善良な村民たちという風に描かれているが、ジョゼフの死を経て外部(警察)の目を通してみると、捉え方が一変する。ジョゼフの仕業とされた悪事には決定的な証拠はなく、善良そうに見えていた村民たちが、移民であるジョゼフに対する偏見を持っていたことが明らかとなる。村民だけではなく観客も、ジョゼフがすべての悪事の犯人だと考えてしまうだろう。実際に彼の犯罪が描写されているのはレイプ未遂のシーンだけであるにもかかわらず。
 また、鍵を握るのがトニー・ソプラノ似の職人と、その家族である。彼らは村に越してきたばかりで、村に馴染めていない。結果的に彼がジョゼフ殺しの犯人となり、村に平和が戻ることとなるのだが、ジョゼフを殺したのは彼だったのか、それとも、村民たちの差別の目だったのだろうか。職人の妻が事件後に村を出たのは夫が殺人犯だからなのだろうか、それとも村の異常さに気が付いたからなのだろうか。
Moca

Mocaの感想・評価

3.0
平穏だった村に、ある問題のある若者が戻ってきたことによって村の秩序が乱れて、人々の醜い部分までが徐々に明らかになっていく…というプロットは『偽りなき者』にも似ていて惹かれたけど、正直あんまりしっくりこなかった。
でも『熱風』というタイトルは、村社会と蒸すような夏の日の閉塞感を二重に受けていて、物語にあっていて好き。