もずの作品情報・感想・評価

もず1961年製作の映画)

製作国:

上映時間:95分

3.9

「もず」に投稿された感想・評価

MSKABE

MSKABEの感想・評価

5.0
淡島千景がおもむろに化粧してる戦慄ホラーシーンを噛み締めて更年期に挑みたい。

☆☆☆★★

東京の下町を中心とした女のドラマは、主演の淡島千景を始めとして有馬稲子、山田五十鈴、乙羽信子、桜むつ子といった出演者達のアンサンブルが素晴らしいの一言。
更に中盤では、高橋とよさんによる野村監督をも遥かに凌ぐ、ぼやきの連続で観客を大いに笑わせてくれる。

淡島・有馬コンビによるウェットでドライな母娘関係も絶妙だが、渋谷監督の描く風俗描写もまた見事。
男に媚びながら生きて行かなければならない悲しい女の生き方を通して映し出される戦後。
時折ハッとさせる場面が何度となく見受けられ、人間ドラマの佳作と言って良いでしょう。

(2009年4月17日 新・文芸坐)
かめの

かめのの感想・評価

3.6

窓が意識的に繰り返し映されていて印象深い。それからのぞき、のぞかれ、母は娘に依存してしまう。それに激しい気持ちを持ってしまう娘も同じなんだけどね。

有馬稲子の暗い表情が良かった。
淡島さんの演技が苦手だったんだけど、後半は慣れてきた。全体的に泣くシーンに感情移入出来ないのが残念。
nancyy

nancyyの感想・評価

-
個人的精神的ホラー。
気が休まる瞬間がない
淡島千景の所作にほれぼれする(でも一番印象深いのは窓をがらっと開けて怒鳴りつけてくる山田五十鈴。怖い!)
血の繋がりがあるからこその愛憎が良く出ていた。
人物を泣かせすぎてるのが惜しい。
buccimane

buccimaneの感想・評価

4.0
めっちゃ生真面目で律儀な語り口好感持てる。温泉饅頭落としたシーンとか化粧直すシーンが象徴的。
年とるの怖くなるけど。
高橋さんの見せ場に入るタイミングと有馬さんの丸首カーデ姿が最高。
遊想陸

遊想陸の感想・評価

3.5
母娘の近親憎悪とでもいうべき嫉妬や依存が全編激しくぶつかり合いながらも、最後は切っても切れない強い絆を感じさせる、なんとも切ない映画。娘はまたもや暗い演技の有馬稲子で、母親は陽気でヒステリーな淡島千景。奇妙な抑揚で笑わせる乙羽信子や底知れず怖い山田五十鈴も登場して、さながら名女優の演技合戦といった感もある。ただし、何故この母娘がかくも破滅的に対立するのかがいまひとつ描かれていないので、共感するよりも他人の喧嘩を見せられているような戸惑いも感じる。淡島千景に、まさに死が訪れるシーンの静かな怖さは秀逸。
呪いのように繰り返す母の愛情を変な撮り方で描く。
死霊のかわりに愛情に追っかけられるホラー映画のようだった。母の感情の起伏と体調の変化がダイナミズムを生んでいる。
Renkon

Renkonの感想・評価

3.8
渋谷実作品を観たのは今回が初めて。って監督の名前すらも知らなかったんだけど、当時の松竹では小津安二郎や木下恵介らに次ぐ人気だったそうな。
今作は20年ぶりに再会した母娘の衝突と絆を描いた群像劇である。
母娘の物語といえば「秋日和」辺りを想起するのだが、今作はそれらよりももっと辛辣。
単純に母娘の衝突というだけでなく、女同士の意地とか嫉妬が介入している感じだ。

母親が女を晒す瞬間を酷く軽蔑する娘。
一応母親想いの娘ではあるのだけれど、母親の愛人と食事に行ったり、母親に行くはずだった縁談を自分が受けたりと、まるで母親の"女"としての矜恃を踏み潰そうとするような行動を繰り返す。
娘との再会により(女として)色を売れる期限の短さをヒシヒシと感じ始めた母親も、度々ヒステリーを起こしてしまい娘と衝突してしまう。

ラストに向かう突き放し具合は「この2人再会しない方がよかったんじゃね?」と思ってしまうほどで、血の繋がった親子だからと言って共存することがこの世の全てじゃないのかなと思った。

一番好きなシーンは、お見舞いに来た女中たちがやんややんやとしゃべくり合い、縁談を娘にしてしまったおばちゃんを責めるシーン。
このおばちゃん役を演じたのは「若松の女将」でお馴染みの高橋とよで、いじけた彼女が地べたで鍋焼きうどんを啜る画がともかく最高だった。

(@シネマヴェーラ/2015.7.8)
chima

chimaの感想・評価

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2015/7/8@ シネマヴェーラ 渋谷実のおかしな世界
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