原作ありのフィクションだが、そこかしこに伺えるドキュメンタリータッチの演出が独特の質感を醸し出している。
一見〝充たされた生活〟に見えるが、拭いようのない虚しさを抱える主人公・朝倉じゅん子を演じる…
松竹がヌーヴェヴァーグなら岩波時代の羽仁進の劇映画はネオリアリズモ?(この作品はにんじんぷろの製作のようだが)
十数年振りに見返したけど本当に素晴らしいしここまですごい作品だったかと驚いた、政治的に…
明らかに目の前の出来事とそぐわない音声が意図的に入っていて、どういうわけか世の中と自分の世界とのギャップや自分と他人のギャップをひしひしと感じてしまった。60年安保闘争は失敗して、未来は見えないが私…
>>続きを読む傑作と言いたい。シネスコで海岸線と並行に泳ぐ有馬稲子を映したショット。砂浜の奥行き。廃船。犬と戯れる貧しい少女。ドッグショー。田村高廣とビールジョッキを交わした飲み屋で客が遊んでいた鳥のおもちゃ。樺…
>>続きを読む市川崑との不倫のせいでか、オッサンと絡む役が多いネコちゃん、アンガージュする姿や男とくっついて終了には今はピンとこない、まめまめしく動くムッチリ手指がいい‥
色々だらしないんだろうが、悪い奴じゃない…
劇団を辞めて家庭に入った女性が日々の暮らしに鬱憤を抱え…
ショーウィンドウに映った自分の顔を見つめる有馬稲子の登場場面が鮮烈。終始彼女のアップが多くて眼福。「偶然出演した人々」に紛れても一際輝い…
羽仁進監督の「不良少年」(1961)に次ぐ劇映画第二作。石川達三の同名小説を監督と劇作家の清水邦夫が脚色した女性ドラマ。撮影は写真家で「ふたり」(1991)など大林宣彦監督映画に参加する長野重一。音…
>>続きを読む結婚3年目にして夫と別れた有馬稲子が劇団に復帰した途端、同僚や団長、隣の大学生からもモテまくって大変なことになる映画なのだが、有馬稲子があまりに美しくフィルムに収められているので、安保闘争とかどうで…
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