夜が昼を溶かし、青空と陽光の下で惨事は起こる。昼も夜も金網に縛られ、身動きはとれない。
ヤクザの男は男性器を失いはしたが、コミュニケーションを拒絶し、社会的役割の欠如に怯える様は正しく男性である…
ものすごいメロドラマを観た。
女優の芝居は見応えがあって、悲壮感あふれる表情が顔になってた。
昔の映画って台詞の喋り方独特で気持ち悪いけれど、日常でもこのような喋り方だったのだろうか?教えて下さい…
ずるずると夜の世界に引き込まれていく女。組織の底辺で逃げ道を失った男。その両方のどうしようもない焦燥感と茫然自失としたさまを丁寧に描いていて、見応えがある。
中村登の作品はどれも、どんな世界を描い…
酷い。あまりに酷い物語に思わず目を背けてしまいたくなるが、中村登はそこに逃げ道を用意してくれている。この監督は元々、映画の中に必ずと言って良いほど芸術や工芸を盛り込んでおり、本作も例に漏れない。それ…
>>続きを読む冒頭のカメラワーク、桑野の目線、ネオンの光に惹き寄せられる。
若さと世間知らず故の瞳の輝きが、徐々に虚に昏く沈んでいくシーンが印象的。夜の街に立つ事が板に付いた桑野の仕草の気怠さに色気を感じる。
カ…
惚れてしまったら負け、みたいなズブズブな泥沼に埋もれてゆく女の凄みオーラが半端ない桑野みゆき。顔面のお直しがなんか気になりすぎるけどそれもまた、やさぐれ感マシマシ。
他出演者の顔面が弱いなかちょい役…
絵に描いたような転落人生なんだけど、なかなかに複雑な人間心理で面白い。動機ってもんは一筋縄ではないってのを良く描いている。そんなかんなでタイトルバックからきっちり掴んで来る感じで、青色やらネオンの転…
>>続きを読む1964年 "夜の片鱗(よるのへんりん)" 原作太田経子
監督中村登 脚色権藤利英
フランスのシャルル・ルイ・フィリップの小説『ビュビュ・ド・モンパルナス』の舞台を、20世紀初頭のイタリアの…
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