夜の片鱗の作品情報・感想・評価

「夜の片鱗」に投稿された感想・評価

さわら

さわらの感想・評価

4.0
1番の見所は、新宿駅まで娼婦の自分を愛してくれた男との集合場所に向かう長めの横移動の場面で、すっごく痺れた。内省しているナレーションもがんがん泣けてくる。オススメ!

「男は理性で女を愛し、女は本能で男を愛す」なんて言葉をどこかで聞いたことあって、それを体現したかのような映画だった。

その意味で男女がお互いを真に理解し合うことは到底できないのかもしれぬ。だけど、多くの男は女に惹かれ、女は男に惹かれる事実を思うと、神は如何にしてそんな厄介な生き物をつくらんや、と思うのよね。そんな映画だった。
Hero

Heroの感想・評価

4.3
【クズな男とイイ女】
女の名前はヨシエ。苗字は昔捨てた。
ネオンの光を頬に受け、夜な夜な男に股開く。汚れた銭で繕えど、残るは拭えぬ背徳感。軽い気持ちで始めたスナックが思い返せば地獄の入り口。身も心も捧げた初めの男が案内人。あれよあれよと知らぬ間に道を彷徨い深淵へ。地獄で触れた偽善にも揺れぬ心の哀しさよ。出ようと思えば出れるのに今更何よと突き進む。あなたは私の何なのか。私はあなたの何なのか。あるはずのない答えを求め、今日も夜の片鱗と成る。

傑作メロドラマ!!!

2017-
ウォン・カーウァイとか、エドワード・ヤンの『カップルズ』なんかをすごく感じたが、影響関係あるのかしら?
milagros

milagrosの感想・評価

4.3
夜の、とタイトルにつく映画と言えばニコラス・レイの『夜の人々』なんだけど、それと同じくらいこの『夜の片鱗』が好き。夜にしか生きられなかった人々のどうしようもない愛の物語は、理屈じゃ語れない。
その理屈なんかをとうとうと語る男なんかより、だめでクズなやくざの男を、観客は彼女と同じように愛してしまうのだから、この映画はすごい。理屈じゃないのよを、映像と物語で観客に説き伏せるのである。

ネオンの光は美しい。彼女が最後に決意する瞬間の顔は美しい。
imapon

imaponの感想・評価

4.0
お母様と比べると関心の薄いみゆきさんですが、こんな役もやられてたのね。でも全編通して見ると、やはり女工やバーでのバイトの明るいお嬢さん役がこの方らしい。
クズやくざの竿師、平幹二朗の笑顔にコロリ。平幹二朗絶品です!

偽善常識を自己中的に押し付けてくる園井啓介の役は最悪だけど、
そもそもあんな所でナンパした女が素人だと思い込んでる滑稽さ、話題が仕事の話くらいで、よしえに呆れ返られる様に突っ込み入れながら見てると案外面白い。
wkm

wkmの感想・評価

4.0
メチャメチャにした部屋のすみで崩れる英次の隣りに芳子が寄り添うところ落涙した。なぜ芳子は英次のもとを去らないのかは見てれば伝わるしそれを問うことなんてできないレベルまでこの関係は来てる!それを全く感じ取れずに人として恥ずべき歪んだ生活から一緒に出ようとか言えちゃうアイツは捨てられて当然。夜道に立ち止まるまでを歩く芳子の長回しが効きまくり迎えるラストは英次からしたら不意打ちのような形で起こるのだけど少し気になる。そうすることが分かっていた上で泣きも笑いもせずにただ受け入れることくらいして欲しかった。私はあなたのなんであるのかを問うことと、あなたは私のなんであるのかを問うことは似ているようで全く異なる。傑作。
佐々木

佐々木の感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

緩いテンポで正面から女の転落を捉えている。娼婦として生きる中に自分を見失い無感動になっていく様がリアル。特にヒモが不能になってからの女の冷淡さは作品と一体となってひりひりと切れている。女は本当にこの世界と縁を切りたかったのか、それとも女として愛されたかったのか。昼のデパートの屋上での桑野みゆきは水商売の女そのもので美しい。2017/2/6シネマヴェーラ。
tjr

tjrの感想・評価

3.5
どん詰まりで生きる男女を原色のネオンが虚しく照らす。暗過ぎる話が好みではないのと、ダム男の物の言いようが気に入らなかったが、雑踏の中で逡巡する桑野みゆきとその足音のみが響く演出は良かった。
ダム男の職業がダム建設だと分かった瞬間、桑野みゆきが一気に興味を失う所は最高だった。
ヒモ男・平幹二郎の男としての弱さよ…。何気に文太も出てる。
黒いドレスで四畳半に立つ妖艶な桑野みゆきと、怖すぎるヤクザの竿管理。@渋谷シネマヴェーラ
takandro

takandroの感想・評価

4.3
フィルメックスでもやってたの知らなかった。あとベルリンとかで。
桑野みゆきのこの顔がドタイプ。青春残酷物語に出てた人だったのね、素晴らしい。
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