あまりに無軌道な。桑野みゆきの、蜂のように頼りなげなシルエットが忘れがたい。ロケ地選定と場面転換が巧み。1964年という年。
ヌーヴェルヴァーグの若者は素敵っぽいが、同時代のパリに住んでいる人には、…
このレビューはネタバレを含みます
吉田喜重はほとんど観ているが、これはまだだったなあ、ということで。吉田が本作を最後に松竹から離れたのは知っていたが(ラストシーンを勝手に切られたのにムカついて辞めた。確かに唐突な終わり方で妙です)、…
>>続きを読むこんなに嫌な映画を他に知らない。最初から最後まで何から何までめちゃくちゃ嫌で、本当に嫌な気分になる最悪に嫌な、嫌映画の最高峰だと思う。人間の嫌なところをこれでもかとばかりに見せつけまくってきて本当に…
>>続きを読む「日本脱出」
冒頭、色彩豊かな絵。赤いニットを着て洋楽を歌う男。米国文化への憧れを感じる場面。ドラムを叩く兄貴、バンドボーイ、海中、頭上ショット、オリンピック、金庫破り、警報、逃亡…本作は吉田…
窃盗団の一員にされた青年(鈴木やすし)が、仲間のトルコ嬢(桑野みゆき)と一緒に海外への高跳びを企む。64年度東京オリンピックを背景にして、しがない青年による人生の急転直下を描いている、サスペンス映画…
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