鉄砲玉の美学の作品情報・感想・評価

「鉄砲玉の美学」に投稿された感想・評価

yaaa

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4.0
「おどりゃあ!!!〇★щ∞〆▼Θ◎Эじゃぁ!!!」と名優・渡瀬恒彦さんが早口で威勢よくまくし立てるがほぼ聞き取れない。
が、それはマイナスポイントでなくバリバリの撮影所の中島貞夫監督が町場で自由に予算以外の制約なく面白い映画を作ってやるぞという気概を十二分に感じられて頼もしい。
チンピラ恒彦さんが「九州で暴れてこい」と鉄砲玉を命じられるが、鉄砲(チャカ)を撃たずに違う鉄砲を射ちまくる話。
本物の怖い人の映画が「仁義なき戦い」だがそれらで活躍できなかった「へぼい人」を描く本作はスピンオフみたいな感じ。製作年度早いけど。
ボンクラだった俺ら寄りの主人公なので「情けない」の文字ではすまされない。
最高の女を抱いた時のフラッシュバックは共感するとともに涙なくして観られない。
頭脳警察の音楽がドンピシャな世代ではないが、「狂い咲きサンダーロード」の泉谷さんの音楽みたいにこの音楽だから映画が引き立つ。
ATGへのアートって何でっしゃろの娯楽の殴り込み具合がいい。
ENDO

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3.8
渡瀬恒彦の純粋さ、よく笑い、よく食べ、よくヤる。行き当たりばったりで『Good Time』のロバート・パティンソンの如し。元カノに自慢するために呆気なく殺されてしまう。鉄砲玉にすらならない惨めさ。バスでの静かなる死に震える。
中島貞夫監督の意欲作であり、ATGの意欲作でもある。が、脚本の展開ぎ悪い。物語の発想自体は面白いのだけれど、うまく転がせていない感じがした。
頭脳警察が流れた瞬間、思わず乗り出したくはなる。
laBamba01

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3.5
いま不意に、ひとり渡瀬恒彦プチ・ブーム到来中...

atg、中島貞夫監督、頭脳警察主題歌という、新鮮な組合せに惹かれて。

反骨と負け犬の美学。
70年代の空気感。

愚直に、荒削りに、当時の日本の高度経済成長の流れに冷静な視点を持つ制作者たちの想いを体現した様な若き主人公の愚かな突破者の疾走は、どこかゴダールの『勝手にしやがれ』にも通じるものを感じさせる。

昨今、一部復活の兆しを見せつつある 不良性野良犬ヒーローもの?
でもやはり、この時代のホンモノとは似て非なるモノだと、改めて思う。

小手先のスタイルとかテクニックじゃない、つくり手達の 社会に対する怒りにも似た感情と視点が、その大きな違いなのだと思う。
m

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ド級の名作だった
撃たれてからの疾走とその後の悲哀
中島貞夫の中で暴動島根刑務所と双璧をなす
鬱屈したプライドとゴミみたいな人生。薄っぺらでかっこ悪いチンピラ男が、かっこ悪いながらに人生最高の女を抱き、命を張った生き様、死に様を見せる。惨めな男の回想シーンがたまらん。渡瀬恒彦はこういうチンピラこそはまり役
頭脳警察の歌が最高です。渡瀬恒彦の走り方はちょいと笑っちゃいますね。鉄砲玉の標的小池朝雄も小池朝雄感はんぱなくてよかったです。
imapon

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4.2
「わいは天佑会の小池清や」
鉄砲玉として送り込まれても拓ぼんをボコるくらいであとは女とイチャついてるだけってのがイイ。
憧れの杉本美樹が半裸で待ってていよいよベッドインの場でモテなかった時分の回想になるのが泣けるwww

頭脳警察とウサちゃんと霧島観光バスガイドさん。
俺のオールタイムベストの一本。学生時代に宿も決めずに東京を1週間放浪していた時、たまたま入ったラピュタ阿佐ヶ谷で鑑賞して衝撃を受けた作品。
頭脳警察のセックスピストルズよりも3年以上も先立ったジャパニーズパンクサウンドに乗せて、本当に惨めで情けなくて救いようの無い渡瀬恒彦演じるチンピラが一瞬の快楽や栄光とともに破滅していくピカレスクロマン。今まで出会って来た中での最高の女(杉本美樹)を抱くシーンで見習いコック時代のモテない主人公がトイレでセックスの絵を描きながらオナニーする所がカットバックされる所なんか、男なら誰しもが涙してしまう名シーンだろう。当時絶大な人気を誇ってた仁義なき戦いシリーズの陰に隠れてあんまり認知されてない作品だけど、個人的には70年代邦画屈指の大傑作だと思うので是非とも観ていただきたい
搾取され尽くされて、ゴミ捨て場に打ち捨てられる男。
それでも一瞬の夢を見たのだから、幸せだったろうと思う。
おれも霧島目指してがんばろ
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