父、帰るの作品情報・感想・評価

「父、帰る」に投稿された感想・評価

あろは

あろはの感想・評価

4.2
ラストネームをそらで言えることは永遠になさそうな、ロシアのアンドレイ・ズビャギンツェフ監督の長編デビュー作品。

12年振りに帰ってきた父と、父を知らないまま育った2人の息子たち。突然容赦なく浴びせられる父親の愛情に戸惑い、葛藤する様を描く。

言葉よりも行動で示す父の愛情に引き寄せられた、衝撃的ラスト。

製作費不明
Fe

Feの感想・評価

4.1
タルコフスキーの悲壮感、終末感とゴダールの毒っ気と赤、写真的な画面。キリストの殉教と最後の晩餐…
Chad

Chadの感想・評価

3.7
謎めいた父と息子の目線に、何か起こるんじゃないかと終始気になる感じだった。
謎めいたままだけど観てしまう何かがあった。

A級(ランク詳細はプロフィールにあります)
コミュニケーションは大事。わかりあえないことを前提に、お互いの気持ちを確かめあうことがだいじ。
〈21世紀の「神の不在」〉

 大傑作。図らずもオールタイム・ベストに。ベルイマン→タルコフスキー→...→と続く、日常の神話を描く系譜に位置づけられる作品として、この上ない完成度である。とにかくショットが神がかっているのだ。同郷ということもあるのだろう、ひたすらにタルコフ好きーを体現しているのだが、その凄さは本家に比類するレベルである。
 
 ところで、タルコフスキー作品には明らかに解説を必須とするメタ独自ルールが多く、それを素直には評価してこれなかった節が自分にはあるのだが、ズビャギンツェフ作品にはそのようなパーソナルなものがほぼ無い(と思われる)ゆえ、単純に一つの作品として評価し易いのは個人的に好印象。ちなみに、流石に自分には分かり得ない領域だが、キリスト教信者にはピンとくるメタファーがちゃんと点在しているらしく、その辺りも欧州での著しく高い評価に繋がっているのだろう。

 「父=神」の作品は数多あっても、ここまで高次元に全てをやってみせたものはほんの一握りほどしかない。そして、こんなふうに理論立てて鑑賞しない人でも、ただその風景美に酔いしれるだけで作品を楽しめてしまうのはズルい。勿論、伏線の箱の中身を最後まで空かさないのには違和感を感じたし、エッとなるところはあったのだが、まぁそうでもいいかと思えてしまうのである。

 西川美和監督が本作を観て、自身の作品の制作を挫折しようと思ったというエピソードは有名であるが、気持ちも分かる。だって、本作は本当に凄いのだから。同系統の「ツリー・オブ・ライフ」と並んで、歴史に名を残すべきような大傑作であった。

 ※本作がズビャギンツェフ監督の私小説的なものなのかの判断材料はちょっと見つけられなかった、残念。
leyla

leylaの感想・評価

3.8
ロシアの殺風景な自然を背景に、親子の不思議で不条理な関係が淡々と描かれている。いきなり帰ってきた父と行動を共にすることになった息子たちの物語。
子供の目線で描いているからか、サスペンスじゃないけれどドキドキ感がある。
子供の頃は自由がなく、大人の言いなりになるしかなかった。そんなやるせない気持ちが伝わってきた。 妙に心に残る作品。
u

uの感想・評価

-
2018.4.20
>|